この所、小郡の松崎にばかり行っている。
その主な目的は、前回も書いたコウノトリである。
物の本によると、そろそろ帰巣の時期らしい。
もしかしたら、故郷豊岡へ旅立ったかもしれない。
ダメもとで、例の溜池へ。
やっぱり、居ないか。
コウノトリ詣では、今年はこれで最後かな。
但し、今回の目的は、実はコウノトリではない。
松崎宿旅籠油屋見学でもない。
油屋駐車場に車を停めさせて貰い、桜馬場を三井高校方向へ進む。
桜馬場松崎宿本陣跡。
何桜だろうか?
馬場の中では、一本だけ満開状態だ。
三井高校を過ぎたら、とある農家の裏手へ。
ここだ。
「すいませーん。お邪魔してよかですか?」
「どうぞどうぞ。よかですよ。」
見ての通り、知り合いでも何でもない、見ず知らずの他人の畑である。
何でそんな図々しい事をしているかというと、
個人の水仙畑を、一般に開放してくれているとの新聞記事を見かけ、朝からお邪魔してみたのだ。
何しろ暇なのだ。
出掛ける口実さえ見つければ、軽々とハンドルを握ってしまうのだ。
あくまでも個人の趣味の範囲である。
もとより、野母崎や能古島の様な大規模なものではないが、良く管理された綺麗な水仙畑である。
広い敷地の一角では、色々な野菜や花が栽培されている。
奥さん方が農作業に精を出されている傍らで、ご主人は何故かドローンに夢中である。
「どうもお邪魔しました。」
「いいえ、どういたしまして。場所、分かりにくかったでしょ?」
「ハハ、ちょっと、迷いました。どうも有難うございました。」
帰りは、下高橋の官衙遺跡へ。
奥の森の向こうが官衙遺跡とされている場所である。
現在、この官衙遺跡に真っすぐに伸びる、古代の官道が発掘されている。
無論、発掘現場に立ち入る事は許されない。
道路から額に手をかざして、遠目に見るだけである。
これが大宰府から下高橋まで、南北に延びていたと伝えられる官道跡である。
これがそうかは不明だが、南北に走る官道と、東西へ延びる官道が官衙付近で交差していたとか。
下高橋官衙遺跡が、そんじょそこらの官衙遺跡ではないと、私はずっと睨んでいたが、この官道の規模からして・・・
長くなるので止める。