至って健康である。
この年になっても、健康診断の数値は、
「ぜーんぶ合格。百点満点!」(院長)
「良かったですねー。先生に百点貰いましたよ。」(看護師)
「あのなあ、俺は小学一年生か!」(私)
そんなやりとりが常である。
ことほど左様に健康な私だが、
ただ一点、
逆流性食道炎と言う厄介な持病を持っている。
故に、定期的な内視鏡検査が必要だ。
昨日はその検査の日であった。
またしても前段が長くなった。
要するに、朝から何も食ってないと言いたかったのだ。
空きっ腹に胃カメラなどを入れられたもんだから、胃袋が先程から怒り狂っている。
もう猶予はない。
和洋中、何だって良い。
一番近い店を探そう。
大急ぎでクリニックから出ると、
来る時は暖簾がなくて気づきもしなかったが、目の前に店があるじゃん。

ここって、一年経たずに潰れちゃったうどん屋さんの跡だよ。
ラーメン屋?
つい最近、出来たばかりのようだ。
と、取り敢えず、ここでいい。
いや、断然ここでなきゃ駄目だ。
何しろ腹が減って、気を失いかけている。

胃カメラの後で、尋常な精神状態ではない私。
メニューなどよく見もせず、この店で一番高いヤツを注文した。

「特製ラーメンでーす。」
何しろ特製である。
トッピングの豪華さは、麺が見えなくなるほどだ。
煮卵に大きめのチャーシュー3枚、ほうれん草、きざみ玉葱に、
そして、

向こう岸に屏風のようにそそり立つ海苔が5枚!
5枚だよ、5枚。
一枚一枚を剥がすのに、苦労したのなんのって。
煮卵なんかまるまる一個で、箸で掴むのに滑って滑って・・・
失礼
何度も言う。
腹が減りすぎて、精神が普通ではないのだ。
大目に見て欲しい。

では、頂きまーす。
ズルズルズル
スープは、豚骨と鶏ガラをベースに、煮干し、各種削り節・・・云々。
そうメニューに書かれている。

豚骨がベースだが、久留米ラーメンとはカテゴリーを異にするラーメンと言っていい。
ズズズズー
うん、魚介の風味が効いて、私は好きである。
ただし、
このラーメンに、久留米っ子がどう言う評価を下すのか。
ただでさえ、駐車場は狭いし、大通りからは離れているし。
飲食店としては、決して条件は良くはない。
私としては、空きっ腹で病院を出た後、30秒で暖簾をくぐれる店があるのは、非常に有り難いのだが。
この生まれたてのラーメン店の健闘を祈りたい。