Tシャツとサンダルの候

は、、、歯が痛い。

は、、、歯が痛い。

 

ここ数日来、一本しか残っていない、右の奥歯が痛む。

どうにもこうにも鬱陶しい。

世間は10連休に突入していると噂に聞く。

今日のうちに歯医者に行っておかないと、泣き喚きながら、改元の世を迎える羽目になるやもしれぬ。

 

山登りの帰りに、同級生の歯科医院に立ち寄ってみた。

「レントゲン撮りますから、よろしかったらレントゲン室まで移動して貰っていいですか?」(歯科衛生士)

「よろしかったらもなんも、嫌って言えんやろもん。それとも、レントゲンの方から、こっちに来てくれると?」(私)

 

歯が痛いくせに、憎まれ口だけは達者である。

 

 

 

 

レントゲンを見ながら、

「奥歯の根っこの骨が溶けとるばい。」(同級生の歯科医)

「マジか!」(私)

「抜くしかなかやろね。」

「右下の奥歯はこれ一本しかなかぜ。」

「そうのごたるね。それか、消毒しながら様子ば見るか。」

 

様子を見る。

私の人生で、どのくらいこの言葉が、通り過ぎて行っただろう。

様子を見ても、歯茎の骨が増殖してくれる筈も無く、

いずれどこかで、もっと酷い状況に陥り、結局抜歯となるのは目に見えているが、

 

「そ、そげんしようかな。ハハ、ハハ。」(私)

「うん、そうね。そげんしようか。ハハ、ハハ。」(同級生)

 

 

典型的な、問題先送りである。

 

「因みに、連休中は5月1日は開けるけど、他は閉めるけん。」

「なんですと?!」

 

 

目出度き令和の始まりを、歯痛で迎える事の無いよう、祈るのみである。 

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