流川の桜を楽しんだ翌日の午後の事。
新聞を読んでいた家内が、
「三春って所の菜の花が見頃げな。行くね。」
「三春ちゃどこか?」
「えーっと・・・あ、浮羽かあ。二日続けてだから止めとく?」
「いやまて。昨日、あそこに立ち寄るのば忘れとったやんか。ちょうどよか。行く。」
全日本暇人協会の理事を務めるこの私だ。(←嘘だ)
連チャンなんか、ちっとも気にしないのだ。
ブイーーーン
浮羽の街並みを過ぎて北に折れると、それはすぐに目に飛び込んできた。
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のどかな田園風景に広がる黄金色の海。
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同じ様な画像ばかりで恐縮だが、他に撮る術を知らない。
とっとと、飛ばして貰うしかない。
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この辺りは、菜の花の栽培が盛んらしい。
同じ様な畑があちらこちらにある。
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分かりづらいが、(と言うか、絶対分からないと思うが)これは別の畑である。
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当然ながら、いずれの場所も、専用の駐車場などはない。
迷惑にならない場所を探して、見学は短時間で済ませたい。
菜の花見学が済んだら、前日、立ち寄るのを失念していた某所へ。
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長尾製麺。
素麺が有名で、かつての料理番組【どっちの料理ショー】でも取り上げられた製麺所だ。
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この日のお目当ては、この季節だけ製造される半生のうどん麺だ。
「これが楽しみでね。ところで、燕はもう来てる?」
「来てます、来てます。巣作りで行ったり来たりしてますよ。」
「ちょっと、巣を見せて貰っていい?」
「どうぞどうぞ。」
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向って左が売店、正面が母屋である。
母屋の玄関は、燕の出入りの為に、大きく開け放たれている。
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遠慮なく玄関に入らせてもらった。
天井を見上げると、歴代の燕の巣がそこかしこに。
「同じ巣を何世代も使って貰うと助かるとバッテン。どうも中古住宅は気に入らんごたるです。今年のはあれです。」
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「なるほど、建築中ですか。」
「(燕は)ばさらか忙しかです。何度も何度も材料ば運びよらっしゃる。」
そして、その結果・・・
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玄関の土間はこうなる。
毎年やって来る燕を、愛情深く迎え入れているのが良くわかる。
「どうもお邪魔しました。また来まーす。」
「あ、どうも。またお願いします。」