例年の元旦の朝ならば、
大晦日の番組で夜更かしをして、爆睡している二人の娘を、
「何時まで寝とるか。起きらんか!」
と、無理矢理叩き起こし、
娘達が寝ぼけまなこをこすりながら食卓に着けば、
この時ばかりはと改まり、
「明けまして、おめでとうございます。」
などと、家長としてにこやかに挨拶をする。
挨拶が済めば、家内の手作りのお節をつつき、お屠蘇をガブガブと飲む。
そして、
いい気分になった頃、
「お袋の所に面会に行って、その後初詣に行くぞ。」
そんな、当たり前の正月は、今年はやってこない。
娘の一人は帰省を止められているし、母親の施設は面会禁止。
人出が多い神社仏閣等は自粛する。
だが、引き籠りの正月も、二日目となれば、もう駄目である。
「古閑の滝なら人は少ないやろ。氷瀑ば見て、高森田楽ば食べに行くぞ!」
駐車場に車を停めたら、滝まで800m程の山道を歩く。
氷点下に冷え込む林の中を登って行く。
見えてきた。
2年ぶりの雄滝(左)と雌滝(右)だ。
雌滝。
落差約100mの滝は阿蘇谷から吹き上げてきた冷たい風により、巨大な氷柱を作る。
正に氷の華である。
滝壺。
ずっと眺めていたいが、何しろ寒い。
「そろそろ、田楽食いに行こうか。」
「うん、うん。」
娘も寒かったらしく、激しく同意だ。
予約していた高森田楽の店。
別館へと案内される。
「両面、よーく焼いて下さいね。豆腐は柚子味噌、芋は胡桃味噌がお勧め。」(店のオバサン)
はい、そのようにいたします。
「生揚げでーす。」
ワーイ!これ大好き!
こんがりと焼けたら味噌をたっぷり塗って、さらに焼く。
香ばしい匂いがしてきたら、
ガブリ
シンプルだけど美味いんだ、これが。
そんなこんなで、
こんな拙いブログではありますが、
一日も早いコロナ禍の収束を願いつつ、
本年も相変わりませず、ご厚誼のほどをよろしくお願い申し上げます。