「あそこに行こうよ。あれが咲いとるってよ。」
「昼から雨は上がるっていうし、今から出かけるか。」
あそことは・・・
ここである。
枯葉色から若草色へ。
衣替えを済ませた湿原は、蛙時雨とでも言いたくなる、けたたましい鳴き声に溢れていた。
先ずは鎮守の森へ。
そこかしこに、様々な芽吹きが見える。
おっと、早速現れたな。
7cm程の蛙である。
何という種類かは、皆目分からない。
枯れ葉に埋もれたこれは分かる。
アマガエルだ。
見上げると新緑の屋根である。
春蘭の先には、
「みっけ。」(家内)
咲いていると噂に聞いたこの花だ。
湿原へ向かう途中に、数本咲いていた。
ワーイである。
だがこの後、
私達はもっと沢山のこれを見る事になる。
湿原到着。
シオカラトンボ
サワオグルマ
モウセンゴケ
木道から湿原に目を落とすと・・・
ウギョギョギョ!
何蛙だろう?
凄まじい数のオタマジャクシが蠢いていた。
一旦、湿原を出て、すぐ近くの森の中へ。
寒葵の花。
相変わらず渋いぜ。
ドヒャー
全部あれじゃん。
佐賀大学による害虫調査の最中らしい。
明星山での盗採を目の当たりにした者として、この調査がこの花の繁殖に繋がる事を、切に願いたい。
ついでにシャガも。
再び湿原へ。
これもみっけ!
思えばこの時期の湿原は初めてだ。
別の顔を見た思いである。
んじゃ、
いつものように、あそこのあの餃子を買って帰るとするか。