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広島・原爆忌に~『パンに書かれた言葉』

2022-08-06 | 2022夏まで ~本~
本日、77回目の広島・原爆忌を迎えます。

ロシアのウクライナへの武力侵攻が続く中、
核兵器の使用も噂されており・・・
なんとも、やるせない気持ちで、いっぱいです。

平和を強く強く願うと共に、
犠牲となられた方々へ、心から哀悼の意を捧げます。



被爆から77年・・・
今、わたしと同世代の被爆2世、3世の方々が
原爆をテーマにした小説を書いておいでです。

最近、読んだ『パンに書かれた言葉』(小学館)の
著者・朽木祥さんも、「広島出身。被爆2世」と
プロフィールにあります。

5年ほど前に、『八月の光』(小学館)、『光のうつしえ』(講談社)
など「ヒロシマ」をテーマにした小説を読み、
それから、著者のファンタジー小説も読むようになり・・・

いまや、新刊を待ちわびる作家さんの、おひとりとなりました。
(本日の画像は、ヒロシマをテーマにした朽木小説の書影です)




6月に出た『パンに書かれた言葉』は
鎌倉に住む中学生のエリーが、
東日本大震災の衝撃を受けるところから物語が始まります。

ざっくりいうと・・・

中学生のエリーは、両親の配慮で、
イタリアの母方の祖母のもとで過ごすこととなりました。
そこで第二次世界大戦下のパルチザンについて、初めて聞かされます。

夏休みには、父方の祖父母のいる広島へ出かけました。
広島でのエリーは、原爆投下について、
自ら、知りたいと、考えるようになっていたのです。

それまで口を閉ざしがちだった祖父も、
被爆者としての重い口を開いて・・・というお話。



正直、長く読んできたファンとしては、
東日本大震災、ナチスへの抵抗を続けたパルチザン、
そしてヒロシマ、と盛り込みすぎな気もしますが・・・w

著者の真摯な想いは、強烈に伝わってきました。
何より、若い世代が興味をもつ、考えていく、
そんなきっかけに、この本がなるのではないかしらねぇ・・・

「もっとこう、自分ごととして考えるにはどうしたらええんか
わからんことが多い・・・っていうか、
わからんことばっかりじゃ」という、広島の高校生の従兄。

60年近く生きているわたしも、「わからんことばっかり」よ・・・
だから、本を読む、テレビを見る、現地へ出かける・・・
そんなことを続けているのだと思います。

それで、何がどう変わるわけではありませんが・・・
だとしても。



(『海に向かう足あと』<角川書店>は、穏やかな湘南の日々が
核戦争によって一転していく、ディストピア小説)



さて、本当だったら、今頃、旅に出ているはずでした。
でも、さんざん悩んだ末に、キャンセルをしています。

旅行をキャンセルするのは、いったい、何度目!?

思えば、最初は、一昨年の春でした。

1月、中国で新型の肺炎が流行中と、報道されてはいたけれど、
3月の初めに旅行するつもりで、もろもろを手配しました。
その頃には、自粛の大嵐、学校まで休校になってしまい、キャンセル。

あのとき予定していた旅先は、広島と呉でした。

まさか、こんなに長引くとは・・・


何でもできることは、そのときに!
1年、1年が貴重なお年頃ですもんねw

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最近、あちこちで起きる豪雨の被害、
被災された地域、皆さまに、心からお見舞い申し上げます。

加えて、暑さも戻ってくるとか・・・
モロモロに心折れそうですが・・・
何とか乗り越えてまいりましょう!

本日も、おつきあいいただき、どうもありがとうございました。

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