ドウダンツツジ、漢字では「灯台躑躅」と書くそうです。・・・
昔、昔、宮中などで使われた「結び灯台」の脚部分に、
枝分かれの様子が似ているからだとか・・・
こちらのイラストを見て、納得しました。
先週から、実家の庭で、ドウダンツツジが咲いています。
今から50年以上前・・・
わたしの小学校入学の記念樹として植えました。
当時住んでいたのは隣市の社宅。
家族揃って、近くの植木市に出かけ・・・
「どれでも好きな木を選んでごらん」と両親から言われ、
ピカピカの一年生が選んだのが、これでした。
この家への引越しで植え替えて・・・
小学生のうちは、木と背比べをするような気持ちで眺めたものです。
思春期に入ると、そんな気持ちはどこへやら・・・
すっかり忘れてしまいました。
一方、ドウダンツツジの方は、順調に成長しています。
子どもだった私のお腹くらいまでしかなかったのに、
いつのまにか、私の背を追い越していたのでした。
大人になって、結婚して・・・更に大病した頃、
つまりは母の庭を楽しめるようになってから・・・
「ドウダンツツジ」が自分の記念樹だったことを思い出しました。
よくよく見れば、花は私の好きな釣り鐘型です♫
してみれば、幼い頃から、わたしは釣り鐘型の花に惹かれてたのか?
「三つ子の魂百まで」!?
そのドウダンツツジも、今年で見納めです。
近々、処分する予定の実家・・・
一部の草花は、母の新しい住まいや、我が家へ連れて行きますが
残念ながら、ドウダンツツジのような樹木は、そうもいかず・・・
先週、実家で目覚める最後の朝・・・
ずっと実家で、元気に大きくなった、ドウダンツツジ、
その根元に、そっと塩を置き、
「ありがとう、ごめんね」と、手を合わせました。
そんな私に、80歳の母ったら
「その木は、あなたの記念樹ね・・・
この家に引っ越してきたときに植えたのよね」ですと。
・・・最近、母は、思い違いや物忘れが激しくて・・・
この家に住んで半世紀・・・
木は大きく成長し、家や住む人は老いました・・・
幸い、このときは、母も、すぐ思い違いに気づいてくれて、
アラカン娘は胸を撫でおろしたのでした・・・