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アリス=紗良・オット♫ ピアノ・リサイタル

2022-05-31 | パフォーマンス
おはようございます。

昨夜、六本木のサントリーホールで行われた、
アリス=紗良・オット さんのピアノ・リサイタル「Echoes Of Life」に
行ってきました。

夢のような時間で・・・
今朝は、感想文に、どうぞ、おつきあいくださいませ。

万年中級レベルのピアノ素人が勝手なことを申しますが、
どうぞお許しを!




ステージへ、妖精のように登場したアリス=紗良さん。
ポスターと同じく、紺のガウンに、黒のパンツスーツ、
足下は、いつものように裸足・・・と、カジュアルですw

そっか・・・

観客の皆さんが、ラフめな服装なのは、演者ゆえか・・・
久々のサントリーホールで、肩に力の入っていた私は気が抜けますw
(・・・といって私も、シンプルなワンピでしたが)

アリス=紗良さんは、ピアノの前に腰かけると、話し始めます。
「パンデミックで、人前で話すのは久しぶりなので、ごめんなさい。
緊張しています」・・・と。

お父様の国・ドイツにいらっしゃいますが、お母様は日本の方・・・
おっしゃるように、パンデミックで、久しぶりの日本なので、
うまく言葉が見つからないのでしょう。



そんな風にして始まった、リサイタル。

わたしは、下手、舞台に向かって左の席で、
アリス=紗良さんの演奏する姿がよく見え、感動!
鳥肌モノでした。

華奢な身体で、あのパワー。
裸足で踏むペダルも、力強くて・・・(足の裏は痛くないのかな?)
それでいて、憧れのキラキラした音の連続です。

休憩無しの60分余が、あっという間でした。




このリサイタルは・・・

最新アルバム「Echoes Of Life(エコーズ・オブ・ライフ)」とリンクしています。
ショパン様の「24の前奏曲(プレリュード)」、
全24曲に、7つの間奏曲が挟まれる構成です。


ショパン様の「プレリュード」・・・!?
わたしも、年明けから、練習しているじゃありませんか!

しかも、あれこれ聴いた結果、アリス=紗良さんの演奏に憧れ、
いつも聴いていたのです。
なので、この公演を知ったときは、歓喜のあまり、飛び上がりました♫



さて、公演。

ショパン様の間に挟まれる7つの間奏曲は
ニーノ・ロータ、武満徹などは故人ではあるものの、全て現代曲。
アリス=紗良さんの人生に影響を与えたのだとか。

さらに、リサイタルでは、音楽と建築の世界を融合させています。

トルコの建築家ハカン・デミレル氏が
「物語に建築的な要素を反映させるためにデザインした
デジタル・ビデオ・インスタレーションが上映」されるのです。

わたしたちは、音楽と映像から、
「Echoes Of Life(エコーズ・オブ・ライフ)」の
「小宇宙をめぐるバーチャルな旅へと誘われ」たのでした。


・・・って、言われても、わからないですよね?
わたしも、リサイタルの案内を読んだとき、
「なんのこっちゃ?」でしたw

要は、クラシック音楽を型にはまっただけの捉え方から
前に推し進めていきたい、新しい表現の可能性を見つけたい、
ということなのでしょう。

実際、映像があることで、彼女が伝えんとする
世界観に、より近づけるような気がしました。

といって、ショパンなり現代作曲家の楽譜から
逸脱したわけではありません。

「24のプレリュード」は、練習した曲が出てくると、
そうそう、こうだったよね~と、復習する思いで・・・
ただし、表現力の違いは天と地どころの差ではありませんがw


(「24のプレリュード」の中で、わたしが一番好きな4番。
ショパン様のパリでの葬儀に演奏された曲だとか)



ショパンさまの「24のプレリュード」と、
現代音楽による7つの間奏曲から、紡がれるのは彼女の人生。

3年前に、難病の多発性硬化症と診断され、
演奏会を演奏途中で中断せざるをえなかったこともあったそうです。

現代では、完治する病気ではないそうですが、
「この症状による制限を受けてはいない」と、
言い切っておいででした。

難病宣告を乗り越えての演奏ですから・・・
こちらの胸に、いっそう響くのかもしれません。

正直言うと、映像付のプログラムに違和感があったのですが・・・
だんだん慣れてきて、映像と音楽、彼女の演奏姿に
強く引込まれておりました。


「一つのエピソードの終わりは、
必ず、次のエピソードの始まり・・・」

それが「Echoes Of Life(エコーズ・オブ・ライフ)」
人生のエピソードは、必ず、ひびきあっている・・・

ショパン様の24のプレリュードは、
長くても数分、短いと、それこそ1分少々。

そんな曲と曲との響き合いに、
「人生のこだま」を感じ取ったという
アリス=紗良さん。

わたしにとっても、ピアノによって生まれた、新しい出会いです。
きっと、さまざまなエピソードと重なり合っていくのでしょう。

これからも、ピアノを弾き続けたいし、
アリス=紗良さんの演奏を聴きたいと、
強く願いながら、精一杯の拍手を送りました。





いよいよ、アンコールです。

涙ぐみながら、拍手に応えてくださったアリス=紗良さん。

曲は、私の大好きなアルバム「ナイトフォール」から、
サティの「グノシエンヌ 第1番 Lent」でした。
アリス=紗良さんは、ハミングしながら弾いていらしたようで・・・

音楽って、こんなにも楽しいんですね。
アリス=紗良さんからも、教えて頂けました。

そして・・・今日もまた・・・
ピアノに向かえることに、ワクワクしています。
ありがたいです。


そして、おつきあいいただいた皆さまにも、感謝です。
どうもありがとうございました。
まとまりが付かない記事だっただけに・・・いっそうです

昨日の感動を、早く、まとめておきたくて
取り急ぎアップしてしまいました。お許しを。

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