オオカミになりたい(遺言)

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月百姿 つきのかつら

2017-10-15 | 月百姿

月岡芳年 月百姿

『つきのかつら』 呉剛(ごごう) 

明治十九年届

 

 

中国では昔から月には桂があり、蟾蜍(ひきがえる)が住むといわれている。

月の桂の高さは五百丈。その下で一人の男が斧でこの桂を伐っている。

その男、姓を呉・名を剛という。


 

国立国会図書館デジタルコレクション 051

 

 呉剛伐桂(ごごうさいけい)【呉剛桂を切る】 伝説其の二

呉剛は呉権とも言い、西河人でした。(陜西省東部)

炎帝の孫伯陵は呉剛が仙道を学ぶために

三年間家を離れている間に呉剛の妻と私通しており

三人の子供を儲けていました。

これを知った呉剛は激怒して伯陵を殺し

孫を殺された太陽神炎帝は呉剛を月へと追放して

 不死の樹である月桂を伐採するように命じました。

月桂は高さ五百丈に達し、伐っても伐っても、

伐った先から枝がくっついてしまうため、

炎帝は懲罰として永遠に終わらない労働を呉剛に課したのです。

呉剛の妻は夫の境遇に心を痛めて三人の子を月に行かせ

呉剛を手伝うように命じました。一人はヒキガエルに、

もう一人は兎に、もう一人は蛇に変わったと言います。

プロメテウスブログより転載

 

桂の枝が刈り込まれると月が欠け、枝が茂ると月が満ちていくと言います。

また、桂というのは中国では木犀のことです。