もりんの日々是迷い人

もりん。50代主婦。
×あり。子あり。
良い職場と幸せを探し求める日々。

大切な家族を喪(うしな)うということ。

2024-05-12 08:28:00 | 家族
私の大切な家族が亡くなりました。
私の前の旦那さんです。

戸籍上は既に他人です。
それでも…
私には大切な家族でした。

私には離れて暮らす子供が2人います。
子供と言っても、既に成人はしています。
子供たちは、20代で父親をなくしたことになります。
葬儀屋さんも言っていました。
「20代で親を亡くす人は、そうはいない」と。


私の元夫。『あの人』。
20年以上連れ添った相手でした。
離婚してから8年。
まさかこんなに早く、あの人が逝ってしまうなんて思いませんでした。

胆管癌と知ったのは約1年半前。
黄疸が出て。病院で検査して。

治ると信じてました。


1年半あったはずなのに…
『その日』はあっという間にやって来た気がします。

最期に会話をしたのが日曜日。
私の所に遊びに来た娘を、車で送って来た日。

足がむくんで歩くのが困難になったから、これから杖を買いに行くと言っていた。

その日。
ご主人は偶然仕事が休みで。
ご主人の実家に、使っていない杖があるのを私は知っていたので、あの人に貸して欲しいと頼んだ。
あの人の車に同乗して、ご主人の実家に向かった。

車でほんの5分程の距離。
あの人の運転は、明らかにこれまでと違っていた。
遅い。鈍い。
まるで弱った高齢者が運転しているような。

先に実家に来ていたご主人が
杖を出して来てくれた。

ご主人とあの人が会うのは
その時が2度目。
1度目は。
放射線治療をすると知った時。
初めてご主人をあの人に紹介した。
もし、あの人に何かあれば、ご主人の協力は不可欠になると思ったから。

この予想は。
現在本当に当たることとなる。

2度目に会ったのが、ご主人とあの人との最後になった。
杖を渡した時。あの人は言った。
癌なんかに
なるもんじゃないよ
と。
これまで見たことのないような、白い歯を見せて、にぱっと笑って。

にやにや笑うことはあっても、にぱっなんて歯を見せて笑ったことなんて…これまでの私の記憶にはなかった。

あの言葉。
あの笑顔が。
私が、生きているあの人を見た
最後だった。



昔。母がこんな話をしていた。
私が幼稚園の頃の、母のママ友の話。
癌であることがわかり、余命短いと知らされていたある日。
後ろから声をかけられて振り向くと、車の中からそのママ友が。
痩せて顔色が悪くて…でも彼女は母に、とても明るい笑顔を向けて別れたのだそう。
その時。母は嫌な予感がしたそうで。
結局、それがそのママ友との最期だったと言う。

あの人の笑顔を見た時。
私はその話を思い出して、とてつもなく嫌な予感を感じていた。
それでも。
そんな予感を打ち消して。
大丈夫!大丈夫!と心の中で祈っていた。

悪い予感と言うのは
ほぼ予知能力みたいなものだ。







 


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