■マーケット
米景気後退に陥るのか?
米国では景気後退の局面に入るとの声が根強く残っています。よく言われる理由の一つが、前回の景気後退からすでに7年が経過しているためです。過去50年間のパターンを見ますと、約6年半に1回、景気後退が訪れています。製造業を中心にさえない指標が相次いでいることや年明け以降、世界的に株価が下落しているのも景気後退の前兆だとされています。しかし、米経済が景気後退に陥る可能性は低いとの見方もあります。これまでのパターンですと景気後退は通常、利上げの最終局面に訪れていますが、今回は去年の12月に利上げを始めたばかりです。また、歴史的に原油価格の上昇によって個人消費が打撃を受けGDPを下落させていましたが、今の原油価格は下落しています。2日に発表されたベージュブック・地区連銀経済報告でも景気の拡大が確認されており、景気後退にはほど遠い状況と言えます。
中継担当:ホリコ・キャピタル・マネジメントLLC 堀古英司氏
3日続伸も…先行きは?
日経平均株価は今年初の3日続伸となりました。2日の株式市場では空売り比率が今年最低の水準となっていて、株価の先行きが上昇するとみている投資家が多いともいえます。ただ、今年最低の空売り比率でも去年の平均よりはまだ高いのが現状です。岩井コスモ証券の林卓郎さんは今後の日本株について「株価に悪材料となるものに反射的に空売りを行う投資家の存在が大きいため、変動の激しい状況がまだ続く」とみています。
■東京大学大学院/伊藤元重教授
・ エアバス「A380」の活用
競争環境を変える可能性がある。うまく回れば消費者にとって利益。アメリカは空港が多いが、中型機で便数が多いのほうが便利。アジアでは東京や上海など人口が多い都市で中型機を頻繁に飛ばせないところで、A380のビジネスモデルが成り立つ可能性がある。もう一つは大型機のCO2排出の問題です。
・ リセッション
欧米でも日本でも景気後退よりも、むしろ問題なのは長期停滞です。いろんな政策を打っても、なかなか需要が増えていかない。理由はバブル崩壊後の尾を引いていること、少子高齢化で消費や投資が伸びにくいこと、など。長期停滞に落ちいているから、欧米も日本もかなり踏み込んだ金融政策をやらざるを得ない。しかしそれでは不十分で、最終的には技術革新や規制改革等で地道に経済を浮揚させるしかないだろう。
・森林の"見える化"
森林は、産業化、都市化、グローバル化する経済の中で置き忘れてきたものですが、もう一度"見える化"して資産市場に乗せてあげることで有効かできるかもしれない。
■ニュース特集
ANA 国際線事業で攻勢
ANAは3日、国際線定期便の就航30周年を記念するイベントを開催しました。ANAは今、急速な勢いで海外路線の開拓を進めています。去年はアメリカ・ヒューストン線などを就航。今年は中国の武漢(ぶかん)やカンボジアのプノンペンなどの新規路線を開設する予定です。ここ5年で世界の14の航空会社と業務提携しました。2010年と比べて国際線の座席供給量は2倍近くに拡大しています。国は日本航空に対し新規の投資や路線計画を監視していて、ANAはライバルの動きが制限されている間に、海外路線を一気に広げる戦略です。
《国際線の収入比較》
2011年3月期 ANA 2,806億円(516万人) JAL 3,852億円(684万人)
2015年3月期 ANA 4,683億円(720万人) JAL 4,548億円(779万人)
しかし、足下では不安要素もあります。ANAが支援するスカイマークとの共同運航の見通しがたっていないのです。ANAはスカイマークに自社の予約システムを導入して経営の主導権を握りたい考えですが、スカイマークは経営の独自性を維持したいとの思いがあります。ANAは客数の伸びない国内線は共同運航で効率化を進め、そこで生まれた経営資源を声量が見込める国際線に振り向けたい考えです。
また、スカイマークの支援を勝ち取るために合計3機購入したエアバス「A380」。2階建ての世界最大の旅客機で価格は約500億円。ANAのドル箱路線であるハワイ路線に2019年春にも導入し、ライバルに迫る狙いです。世界の航空業界では、新たな設備投資が必要な大型機は敬遠される傾向にあります。座席数が多く、搭乗率が低ければ赤字路線に陥るリスクも高くなるからです。足元の経営課題を克服できるのか。ANAがグローバル戦略を加速するうえで大きなカギを握りそうです。
活況続く国内マリン市場
横浜市で3日開幕した「ジャパンインターナショナルボートショー2016」。今回は過去最大規模となる193社が参加しています。出展されたボートの中には、5億円を超えるイタリア製の豪華クルーザーなどがあり、人気を集めていました。現在、国内ではマリン市場の好調が続いています。2012年以降、円安や株高の影響を受け、レジャーボートや船外機の出荷額が増加。その状況を受けて、トヨタ自動車もヤンマーとマリン事業での業務提携を発表。今後、共同で部品の供給や新たな商品開発などを進め、他社との差別化を図る方針です。ボートを身近にする取り組みが、ヤマハ発動機の会員制レンタルボートサービス「シースタイル」です。全国140ヵ所のマリーナどこでも借りることができ、入会金2万1,600円月会費3,240円から楽しめます。会員数は、2011年から毎年1,000人ほど増えていて2015年は過去最高の1万8,000人になっています。
森林の価値を"見える化"--荒れた山でも金になる?
プロの目利きをシステム化
面積の8割が森林の岐阜県には、国や自治体の整備が行き届きにくい「私有林」が多くあります。所有者が長年手入れをせず、荒廃して災害につながりかねない森もあります。しかし、極東森林開発の中原さんは、荒れた森林にも売れる木はあるといいます。中原さんは、長年の経験でデータを蓄積し、木を見ただけでおおよその価格が分かります。岐阜市のIT企業「インフォファーム」は中原さんのノウハウを活用し、森林の資産価格を“見える化”するソフトを開発しました。所有者の森林簿の情報を入力するだけで、森の木の価格が分かります。間伐を続けると何年後に利益が出せるのかも予測できます。会社経営の國井さんが持つ13ヘクタールの手つかず森林は2,552万円の価値があると試算できました。より詳しい資産価格を導き出すため、ドローンなどを使って現地調査もします。十六銀行もこの仕組みに関心を持ち、ビジネスマッチングなどの支援をする予定です。
《取材先 ・極東森林開発 ・インフォファーム ・十六銀行》
岐阜県は面積の8割の森林資源を持ちます。そのほとんどが国や自治体が関与できない私有林です。
・ 極東森林開発(中原丈夫社長)
樹を一目見るだけで価格がわかる中原社長は、長年の経験の中で、成長した木の木材量のデータを蓄積してきた。木の質と大きさがわかれば、数十年後の資源量を予測できる。IT企業の「㈱インフォファーム」とタッグを組んで画期的なシステムを開発しました。現在持っている山林がお金の価値に換算すると、どのくらいの価値があるのか、を算出するシステムです。森林の所有者には都道府県から森林簿(森林にある木の種類や樹齢、面積などの記録)が割り当てられています。この森林簿の情報と中原社長のノウハウをシステム化し、森林資産価値の"見える化"が実現しました。
■ニュース
サバ缶にサンマ混ぜ出荷
千葉県銚子市の水産加工業者が製造したサバフレークの缶詰、およそ300万缶にサンマが混ぜられていたことがわかりました。水産加工会社、信田(しだ)缶詰がおととし、中東への輸出用に製造し出荷したもので、国内には、流通していないということです。輸出先の企業とはすでに和解が成立しています。
北朝鮮、短距離ミサイル発射か
北朝鮮は3日午前、東部の元山(ウォンサン)付近から短距離ミサイルかロケット弾と見られる飛翔体6発を日本海に発射しました。国連の安保理制裁決議への反発と見られます。7日には韓国で米韓合同軍事演習が始まる予定で、北朝鮮がさらに軍事的緊張を高める恐れもあります。
民主・維新 新党名を募集
今月中の新党結成を目指す民主党と維新の党は、新しい党の名前を4日から3日間、インターネットやファックスで一般から募集すると発表しました。集まったアイディアは党名を協議する際の検討材料にするということです。18日までに新党名を正式に決めたい考えですが、両党の間で「民主」という文言を入れるかについて意見の隔たりがあり、協議は難航が予想されます。
みずほ・第一生命 運用新会社 10月発足
みずほフィナンシャルグループと第一生命保険は系列の資産運用会社や運用部門を10月に統合し、新会社を「アセットマネジメントOne」にすると発表しました。運用残高は54兆円となり、アジア最大の規模となります。マイナス金利政策の導入などで国内での運用をめぐる環境が厳しくなる中で、両社グループのネットワークを活かし海外での運用力強化を目指します。
連合 ベアをあらためて要求
今年の「春闘」にむけて自動車や中小企業の労働組合などが3日、後楽園ホールで決起集会を行い、連合の神津会長は春闘での基本給のベースアップを改めて要求しました。連合は今年の要求を「基本給の2%程度アップを基準」とし、去年より水準を下げています。
よみうりランド 100億円投じて体験施設
よみうりランドは総工費100億円をかけた新たな屋内型施設を3日、報道陣に公開しました。東京ドームおよそ半分の広さの「グッジョバ」は、食品や自動車など4つの業種のモノづくりが体験できる施設です。日産自動車が監修するこちらのブースでは、好きな部品を選んで自動車をカスタマイズできます。施設内には合わせて15種類のアトラクションがあり、大手メーカー6社が協力しています。よみうりランドは、体験型の娯楽を求める「コト消費」に特化した施設で子どもからシニアまで幅広い層を囲い込みたい考えです。「グッジョバ」は今月18日にオープンします。
■【ヒットの順番】結婚式場
結婚式を挙げるカップルは減少傾向にあり、いわゆる“ナシ婚”が半数を占めると言われています。式場側はカップルを結婚式に呼び戻すために、さまざまな特徴を打ち出しています。「みんなのウェディング」の調査による、東京都内式場の人気ランキングで5位に入ったのは「シュビア」です。10年以上借り手がつかないテナントを格安で借りて活用するなどでコストを抑えています。2位の「母屋 虎幻庭」は、出席者1人あたりの平均単価は、7~8万円と高めですが、和牛の鉄板焼と和装が似合う会場が人気です。1位は「ルクリアモーレ東京駅前」。親族など10人程度を招くだけの“少人数婚”に特化しています。費用は、式と10人での会食で22万5,720円。同グループの大手式場の会場を活用し、格安で提供しています。
取材先
・目黒雅叙園
・シュビア
・母屋 虎幻庭
・ルクリアモーレ東京駅前
結婚式を挙げない、いわゆる"ナシ婚"が増えています。式を挙げなカップルをいかにして結婚式に結び付けるか、いろいろな工夫を凝らした結婚式場がランキング上位に名を連ねました。
《口コミで人気の都内結婚式場》みんなのウェディング調べ(2/23現在)
1 ルクリアモーレ東京駅前【格安少人数婚、挙式+10人会食22万円】
2 母屋 虎幻庭【古民家風、最高級料理】
3 レストランFEU
4 アルジェントASO
5 シュビア【リーズナブル結婚式、明朗会計】
6 ラリアンス
7 XEX日本橋
8 ザ・リッツカールトン東京
9 ザ・ペニンシュラ東京
10 シャングリ・ラ ホテル東京
■【トレたま】キューブ型ドアストッパー
【商品名】 ドアキューブ
【商品の特徴】 置くだけでドアを止められる
【企業名】 三洋
【住所】 東京都中央区日本橋馬喰町1-13-14
【価格】 参考価格1,000円(税別)
【発売日】 4月予定
【トレたまキャスター】 相内優香