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Excel2013 令和元年表示 その2

2019-06-16 10:50:00 | 雑学

スター☆トゥインクルプリキュア キュアミルキー

こちらの記事で、Excelの「セルの書式設定」により日付形式の文字列を和暦表示する際に、「令和1年」ではなく「令和元年」と表示する方法を紹介致しました。例えば、「2019/7/7」と入力したセルに対してセルの書式設定を行うと、「令和元年」と表示することができます。しかし、「2019/7/7」を「1989/7/7」に書き換えると、「平成元年」ではなく「平成1年」と表示されてしまいます。


ここでは、セルに「2019/7/7」や「1989/7/7」を入力したときに、それぞれを「令和元年」「平成元年」と表示できる設定の一例を紹介致します。(この記事に掲載されている画像のExcelは、Excel2013です。)
尚、Excelの改元対応がまだ行われていないと、下記の操作を行っても「令和元年」を表示することはできません。(関連記事はこちらをご参照下さい。)

1.操作手順
Excelファイルに対して、下記の操作を行っていきます。このようなExcelシートがあるとします。


はじめに、和暦表示したいセルを選択状態にします。この状態で画面上部の[ホーム]タブをクリックし、[条件付き書式]-[ルールの管理]をクリックします。図の青枠部分(コマンド)が表示されていない場合は、画面右上より[タブとコマンドの表示]をクリックすると表示されるようになります。


コマンドの表示


[条件付き書式ルールの管理]画面が表示されます。[書式ルールの表示]にて、書式を適用する範囲を選択します。今回は[現在の選択範囲]を選択します。
はじめに、「令和元年」表示するためのルールを設定します。[新規ルール]ボタンをクリックします。


令和元年表示用設定
[新しい書式ルール]画面にて、[ルールの種類を選択してください]-[指定の値を含むセルだけを書式設定]をクリックし、[ルールの内容を編集してください]に下記の値を指定,入力します。
左から1番目:[セルの値]を選択します。
左から2番目:[次の値の間]を選択します。
左から3番目:[2019/5/1]の文字列を入力します。
左から4番目:[2019/12/31]の文字列を入力します。「2019/7/7 9:00:00」のように、セルに時刻付きの日付を入力する可能性がある場合は、[2019/12/31 23:59:59]の文字列を入力します。

[書式]ボタンをクリックします。


[表示形式]タブをクリックし、[分類]-[ユーザー定義]をクリックします。[種類]のテキストボックスに、下記の表示形式文字列を入力(コピーペースト)します。

ggg"元年"m"月"d"日"

[OK]ボタンをクリックします。


プレビューが表示されるようになりました。[OK]ボタンをクリックします。


令和元年表示するためのルールが追加されました。
次に、「平成元年」表示するためのルールを設定します。[新規ルール]ボタンをクリックします。


平成元年表示用設定
[新しい書式ルール]画面にて、[ルールの種類を選択してください]-[指定の値を含むセルだけを書式設定]をクリックし、[ルールの内容を編集してください]に下記の値を指定,入力します。
左から1番目:[セルの値]を選択します。
左から2番目:[次の値の間]を選択します。
左から3番目:[1989/1/8]の文字列を入力します。
左から4番目:[1989/12/31]の文字列を入力します。「1989/7/7 9:00:00」のように、セルに時刻付きの日付を入力する可能性がある場合は、[1989/12/31 23:59:59]の文字列を入力します。

[書式]ボタンをクリックします。


[表示形式]タブをクリックし、[分類]-[ユーザー定義]をクリックします。[種類]のテキストボックスに、下記の表示形式文字列を入力(コピーペースト)します。

ggg"元年"m"月"d"日"

[OK]ボタンをクリックします。


プレビューが表示されるようになりました。[OK]ボタンをクリックします。


平成元年表示するためのルールが1段目に追加されました。
最後に、各元号の元年以外を表示するためのルールを設定します。[新規ルール]ボタンをクリックします。


各元号の元年以外表示用設定
[新しい書式ルール]画面にて、[ルールの種類を選択してください]-[指定の値を含むセルだけを書式設定]をクリックし、[ルールの内容を編集してください]に下記の値を指定,入力します。
左から1番目:[セルの値]を選択します。
左から2番目:[次の値の間]を選択します。
左から3番目:[1900/1/1]の文字列を入力します。
左から4番目:[9999/12/31]の文字列を入力します。この日付は、未来を意味する適当な値です。

[書式]ボタンをクリックします。


[表示形式]タブをクリックし、[分類]-[ユーザー定義]をクリックします。[種類]から[[$-411]ggge"年"m"月"d"日"]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。


プレビューが表示されるようになりました。[OK]ボタンをクリックします。


各元号の元年以外を表示するためのルールが1段目に追加されました。
このルールをクリックして選択状態にします。選択状態になると、その背景が青くなります。下ボタンをクリックして、このルールを最下段に移動させます。


このような並び順にします。


元年表示するルール全てに[条件を満たす場合は停止]チェックを付けてから[OK]ボタンをクリックします。


「令和元年」「平成元年」を両方表示することができました。


2.仕組みについて
「条件付き書式」は、「セルの書式設定」よりも複雑に条件指定したい場合などに有効です。セルに入力された日付を「条件付き書式」で設定されたルールに上位から順番に照合し、条件に適合した場合に、その書式が適用されます。該当したルールの「条件を満たす場合は停止」を有効にしている場合は、それよりも下位のルールに該当したとしても、下位の書式は適用されなくなります。例えば、「2019/7/7」は②③の両方に該当しますが、②の[条件を満たす場合は停止]を有効にしているため、②のみ(令和元年表示)適用され、それよりも下位の③(ggge年表示)は適用されません。「基本的に『ggge年』を表示するが、和暦の1年は優先的に『元年』を表示する」設定を行いました。


同じ手法で、昭和元年(「1926/12/25」~「1926/12/31」)や大正元年(「1912/7/30」~「1912/12/31」)のルールを追加すると、これらも元年表示することができます。各元号の元年設定を、元年以外の設定よりも上位に設定すれば、ルールの順位は適当でも構いません。尚、「1900/1/1」(セルに入力された文字列を日付として認識できる最も過去の日付)よりも過去の日付(明治元年:1868年 など)は、上記の設定を行っても「元年」や「ggge年」を表示することができません。

3.あとがき
この設定により、「令和元年」「平成元年」を両方表示することができます。ただ、この方法は手間がかかるため、セルに入力する日付が限られる場合は、前回紹介した方法が簡単で良いと思います。また、セルの書式設定などを使用せずに、文字列として「令和元年7月7日」のように入力する方法もあります。作成するExcel文書に応じて、適切な方法を選択して頂ければと思います。