今年のターファイトクラブ当歳馬募集には、当場から2頭の牝馬を提供させていただきました。
今回はDraft-2ハーランズルビーの2020(牝、父ドゥラメンテ)をご紹介します。
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本馬はゼフィランサスの2020たちと同じ離乳の第一陣として、9月上旬に繁殖本場から1歳分場へ移動しました。
10月30日時点での本馬の測尺は、以下のとおりです。
【体高】145cm 【胸囲】155cm 【管囲】18.4cm 【馬体重】320kg
体高は当場当歳馬の平均以上、他の数字も平均並みなので、現時点での馬格としてはやや大きめということになります。
普段は素直なのですが潜在的な気の強さを持っていて、このあたりは当場提供の同クラブ募集馬であるドゥラモンディー(現2歳、牡、父ドゥラメンテ)にも見られた気性なので、この特徴は父ドゥラメンテ譲りなのかもしれません。
飼い食いは旺盛でもなければ細くもない普通レベルで、今のところムダ肉が付かない体質であることから、この先も素軽い雰囲気の馬体で成長していきそうな気配です。
ただ、素軽いとはいえキングカメハメハ系の産駒らしく付くべきところにはしっかりと筋肉が付いていて、関節も柔らかいことから、将来はバネのある芝向きの馬に成長するのではないかと予想しています。
半兄モズベッロが切れ味のある芝馬としてG2勝ちを収めているだけに、同厩舎所属予定なので、この牝馬にもそのような競走馬に育ってほしいと願っています。
さて、ここからは本馬の血統についてご紹介します。
父のドゥラメンテは、将来のリーディングサイアー候補と目されている良血の種牡馬です。
本馬を含めた当場生産馬やセールでのドゥラメンテ産駒を見ていると、キングカメハメハ系らしい発達した後躯を持っている馬が多く、一方で緩さも感じさせるので産駒が本格化するのは3歳以降ではないかと感じていました。
ただ、今年になって初年度産駒がデビューすると、産駒頭数や配合された繁殖牝馬の質が高いこともありますが、いま現在モーリスとファーストシーズンリーディングを争っている状況です。
さすがに産駒はポテンシャルが高い印象です。
ドゥラメンテの血統を見ていると、この血を活かす配合は以下のパターンが考えられます。
①日本適性の高いサンデーサイレンス、もしくはその父Haloの血をクロスするなどして活かす配合
②日本適性の高いKingmamboの血を活かすべくMr.ProspectorやNureyevのクロスを施したり、Sadler's Wellsと組み合わせてNureyev≒Sadler's Wellsの相似クロスをつくる配合
③ドゥラメンテが持つラストタイクーンはNorthern DancerとNasrullah/Princequilloのニックを持つ血脈なので、これと同じ血統背景を持つStorm Catやダンシングブレーヴなどと組み合わせる配合
④ドゥラメンテが強く持つNasrullah≒Mahmoudの血脈を活かす、もしくは彼の2代母エアグルーヴ(年度代表馬)が強く持つHyperionの血脈を活かす配合(①、②、③にもつながる)
⑤その他。あえてアウトブリードにする配合など。
当場ではこれまでドゥラモンディー(牡、母ゼフィランサス)、アメージングムーンの2020(牡、母父アドマイヤムーン)、そして本馬と3頭のドゥラメンテ産駒が誕生していて、来年もドゥラモンディーの全きょうだいが誕生予定です。
ドゥラモンディーは①のHaloクロスを持つ、②に関してはMr.Prospector≒Alydarの相似クロスを用いて間接的に活かす、③は母ゼフィランサスが持つダンシングブレーヴとモガミポイントがその特徴に該当、④についてはNasrullah≒Mahmoudの血脈は活かしているものの、Hyperionのほうは父ドゥラメンテほどには強くない、⑤には該当しない配合になります。
アメージングムーンの2020は①のサンデーサイレンス3×4のクロスを持つ、②はMr.Prospector4×5のクロスを持つ、③はCaerleonやモガミポイントがその特徴に該当、④についてはNasrullah≒Mahmoudの血脈は活かしているし、Hyperionの血もある程度活かしている、⑤には該当しない配合です。
本馬の場合も①はHaloクロスを持つことで該当しますが、正確には母ハーランズルビーがすでにHalo4×3のクロスを持っているので、これを継続する形になります。
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次に②に関しては、本馬はMr.prospector4×5のクロスを持っているので該当しますが、これに関しても本馬の3代母Western LadyがMr.Prospector≒Marshua's Dancerによる3/4同血クロス(父と母父が同じ)を持っていて、これをMr.prospectorクロスをつくることで強化する配合にしています。
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③のラストタイクーンのようにNorthern DancerとNasrullah/Princequilloのニックを持つ血脈については、母ハーランズルビーが持つStorm Catがこれに該当します。
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キンカメ系×Storm Cat系という配合からはロードカナロアが出ているように、血統的な相性だけでなく実績もある組み合わせです。
④については、母ハーランズルビーはHyperionの血脈を多く持っているわけではありませんが、Nasrullah≒Mahmoudの血脈は豊富に持ちます。
⑤には該当しない配合です。
勝ち上がっているドゥラメンテ産駒を調べる限り、今のところ②と③に該当する産駒が多い印象です。
本馬の場合は①~④の特徴が比較的強い血統パターンなのですが、これは本馬の半兄モズベッロの血統的特徴にも通じるものがあります。
具体的には、モズベッロはHalo4×4*5を持ち、Mr.Prospector≒Marshua's Dancerの相似クロスも6×5*6で持ち、Northern DancerとNasrullah/Princequilloのニックを持つ血脈を組み合わせたAlzao≒Loup Sauvage≒Storm Catを持ち、NasrullahやMahmoudの血も強く持ちます。
ディープブリランテとドゥラメンテは一見すると違うタイプの種牡馬ですが、半兄モズベッロと本馬の血統パターンは共通点が多いと言えます。
本馬はやや脚長で素軽くバネのある動きをするので、今のところは芝中距離前後が合いそうな馬体をしています。
放牧地では走るのが好きそうな動きをしているので、放牧を通じて基礎体力を強化しながら、この馬に合った成長を促すように飼育管理していきます。
なお、このあとはDraft-6であるクロワラモーの2020を紹介する予定ですが、馬自身は順調ではあるものの繁殖本場から分場へ移動してまだ日が浅いので、状況が落ち着いてから画像も含めてアップ予定です。
あらかじめご了承ください。
今回はDraft-2ハーランズルビーの2020(牝、父ドゥラメンテ)をご紹介します。
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本馬はゼフィランサスの2020たちと同じ離乳の第一陣として、9月上旬に繁殖本場から1歳分場へ移動しました。
10月30日時点での本馬の測尺は、以下のとおりです。
【体高】145cm 【胸囲】155cm 【管囲】18.4cm 【馬体重】320kg
体高は当場当歳馬の平均以上、他の数字も平均並みなので、現時点での馬格としてはやや大きめということになります。
普段は素直なのですが潜在的な気の強さを持っていて、このあたりは当場提供の同クラブ募集馬であるドゥラモンディー(現2歳、牡、父ドゥラメンテ)にも見られた気性なので、この特徴は父ドゥラメンテ譲りなのかもしれません。
飼い食いは旺盛でもなければ細くもない普通レベルで、今のところムダ肉が付かない体質であることから、この先も素軽い雰囲気の馬体で成長していきそうな気配です。
ただ、素軽いとはいえキングカメハメハ系の産駒らしく付くべきところにはしっかりと筋肉が付いていて、関節も柔らかいことから、将来はバネのある芝向きの馬に成長するのではないかと予想しています。
半兄モズベッロが切れ味のある芝馬としてG2勝ちを収めているだけに、同厩舎所属予定なので、この牝馬にもそのような競走馬に育ってほしいと願っています。
さて、ここからは本馬の血統についてご紹介します。
父のドゥラメンテは、将来のリーディングサイアー候補と目されている良血の種牡馬です。
本馬を含めた当場生産馬やセールでのドゥラメンテ産駒を見ていると、キングカメハメハ系らしい発達した後躯を持っている馬が多く、一方で緩さも感じさせるので産駒が本格化するのは3歳以降ではないかと感じていました。
ただ、今年になって初年度産駒がデビューすると、産駒頭数や配合された繁殖牝馬の質が高いこともありますが、いま現在モーリスとファーストシーズンリーディングを争っている状況です。
さすがに産駒はポテンシャルが高い印象です。
ドゥラメンテの血統を見ていると、この血を活かす配合は以下のパターンが考えられます。
①日本適性の高いサンデーサイレンス、もしくはその父Haloの血をクロスするなどして活かす配合
②日本適性の高いKingmamboの血を活かすべくMr.ProspectorやNureyevのクロスを施したり、Sadler's Wellsと組み合わせてNureyev≒Sadler's Wellsの相似クロスをつくる配合
③ドゥラメンテが持つラストタイクーンはNorthern DancerとNasrullah/Princequilloのニックを持つ血脈なので、これと同じ血統背景を持つStorm Catやダンシングブレーヴなどと組み合わせる配合
④ドゥラメンテが強く持つNasrullah≒Mahmoudの血脈を活かす、もしくは彼の2代母エアグルーヴ(年度代表馬)が強く持つHyperionの血脈を活かす配合(①、②、③にもつながる)
⑤その他。あえてアウトブリードにする配合など。
当場ではこれまでドゥラモンディー(牡、母ゼフィランサス)、アメージングムーンの2020(牡、母父アドマイヤムーン)、そして本馬と3頭のドゥラメンテ産駒が誕生していて、来年もドゥラモンディーの全きょうだいが誕生予定です。
ドゥラモンディーは①のHaloクロスを持つ、②に関してはMr.Prospector≒Alydarの相似クロスを用いて間接的に活かす、③は母ゼフィランサスが持つダンシングブレーヴとモガミポイントがその特徴に該当、④についてはNasrullah≒Mahmoudの血脈は活かしているものの、Hyperionのほうは父ドゥラメンテほどには強くない、⑤には該当しない配合になります。
アメージングムーンの2020は①のサンデーサイレンス3×4のクロスを持つ、②はMr.Prospector4×5のクロスを持つ、③はCaerleonやモガミポイントがその特徴に該当、④についてはNasrullah≒Mahmoudの血脈は活かしているし、Hyperionの血もある程度活かしている、⑤には該当しない配合です。
本馬の場合も①はHaloクロスを持つことで該当しますが、正確には母ハーランズルビーがすでにHalo4×3のクロスを持っているので、これを継続する形になります。
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次に②に関しては、本馬はMr.prospector4×5のクロスを持っているので該当しますが、これに関しても本馬の3代母Western LadyがMr.Prospector≒Marshua's Dancerによる3/4同血クロス(父と母父が同じ)を持っていて、これをMr.prospectorクロスをつくることで強化する配合にしています。
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③のラストタイクーンのようにNorthern DancerとNasrullah/Princequilloのニックを持つ血脈については、母ハーランズルビーが持つStorm Catがこれに該当します。
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キンカメ系×Storm Cat系という配合からはロードカナロアが出ているように、血統的な相性だけでなく実績もある組み合わせです。
④については、母ハーランズルビーはHyperionの血脈を多く持っているわけではありませんが、Nasrullah≒Mahmoudの血脈は豊富に持ちます。
⑤には該当しない配合です。
勝ち上がっているドゥラメンテ産駒を調べる限り、今のところ②と③に該当する産駒が多い印象です。
本馬の場合は①~④の特徴が比較的強い血統パターンなのですが、これは本馬の半兄モズベッロの血統的特徴にも通じるものがあります。
具体的には、モズベッロはHalo4×4*5を持ち、Mr.Prospector≒Marshua's Dancerの相似クロスも6×5*6で持ち、Northern DancerとNasrullah/Princequilloのニックを持つ血脈を組み合わせたAlzao≒Loup Sauvage≒Storm Catを持ち、NasrullahやMahmoudの血も強く持ちます。
ディープブリランテとドゥラメンテは一見すると違うタイプの種牡馬ですが、半兄モズベッロと本馬の血統パターンは共通点が多いと言えます。
本馬はやや脚長で素軽くバネのある動きをするので、今のところは芝中距離前後が合いそうな馬体をしています。
放牧地では走るのが好きそうな動きをしているので、放牧を通じて基礎体力を強化しながら、この馬に合った成長を促すように飼育管理していきます。
なお、このあとはDraft-6であるクロワラモーの2020を紹介する予定ですが、馬自身は順調ではあるものの繁殖本場から分場へ移動してまだ日が浅いので、状況が落ち着いてから画像も含めてアップ予定です。
あらかじめご了承ください。