去る1月21日、新歌舞伎座の松平健さんの舞台を観に行ってきました。
旧新歌舞伎座(なんば)で「遠山の金さん」から4年ぶり。
やっとまたあのサンバが!今度はマハラジャかと楽しみにしていました。
しかも、今回はマツケンといえば「暴れん坊将軍」うれしくてうれしくて。
指折り数えてこの日を待っていました。
1.暴れん坊将軍 二人吉宗 二幕
出演:松平健、賀来千香子、香山美子、中村繁之、遠野あすか、山村紅葉、笠原章、穂積隆信、大門正明、鴈龍 ほか
祭りでにぎわう新堀。小田原藩主の娘菊姫(遠野あすか)と藩士滝田源之進(中村繁之)に浪人たちが斬りかかる。そこへ現れた徳田新之助(松平健)が二人を救い、小田原藩では江戸家老が将軍職を狙う尾張大納言と結託して将軍家に反旗を翻そうとしている、その証拠を得るため江戸に出てきたと聞かされる。
一方、新之助と瓜二つの船頭清次(松平健二役)はある抜け荷を運でいた。その荷を改めた同心根岸彦三郎(園田裕久)は浪人たちに斬られた。清次の胸で息を引き取る根岸。その間際に自分は清次の父親で、母は小田原に居る。探して一緒に暮らせと言い残す。
その様子を見ていた新之助は清次を自分(吉宗)の身代わりにし、菊姫たちと小田原へ向かう。
第一幕
幕が開く前に「じゃじゃじゃ~ん、じゃぁじゃぁじゃじゃ~~~~~~~ん」と例の暴れん坊将軍のテーマが。それだけでワクワクしました。
第一場 新堀近くの茶店の前(初夏の午後・鳥越明神の祭日)
おさい(山村紅葉)さんたちめ組の連中が大騒ぎするなか、菊姫と源之進が浪人たちに。
もう少しでやられる!というところに、小柄が。
花道から新さん登場。かっこいい。
持ってた番傘を刀代わりにするなど、かっこいいですぅ。
新さんに助けられただけで「私を信用して話してください。」と言われて、藩の内情をぺらぺら話す菊姫。いつもながらに強引な展開でございます。面白い!!!
安全な場所へと新さんたちが去ったあとに、清次が登場。
町人髷で鬢も乱れてかっこいい。
声もワントーン上でべらんめい調。これまたこれでかっこいい。
第二場 柳橋の料亭「都鳥」の離れ
清次には芸者美代吉(賀来千香子)という恋人がいる。
簪をあげる清次。うれしそうに挿す美代吉。
ちょっと、もうすこし腰を落として、色っぽくさせないかなあと思ってしまいました。
しかし、美男美女、舞台が華やか、美しかったです。
第三場 大川端・西海屋の船着場
ここで、お庭番登場。名前がはやてに小雪。はやてって、三で女のお庭番でなかったですかい?
と思ってしまいました。しょーもな。
西海屋の抜け荷(鉄砲)を運ぶ清次。花道から舟にのって登場。
どうやって動いているのかしらん。3階席だからわからなかったです。
よく世話になっていた同心が実は自分の父親だと息を引き取る間際に知るパターン。
すばらしい。時代劇だわ。
浪人たちにやられそうになった清次、海へじゃぼーんと飛び込んだかと思うと、20数秒で旅籠2階の新さんに。上半身だけだと思いますが、すごく早い早代わりでした。
第四場 江戸城中の一室
一幕の見せ場、清次が吉宗の身代わりになる件です。
藤色の着物に袴が黄緑。色鮮やかな将軍吉宗。
吉宗がそれでは行ってまいるなんていいながら舞台を下がると、すぐさま清次が。
これは早代わりではないでしょうけど(衣装が同じだから)、表情とか所作が全く違ってて、清次に見えました。
これが「江戸城かあ。」と見回る清次。「絵に描いたような柱だな。」と背景の柱を見ながら。
これには大笑い。
どこかの藩の嫡子お目見えの挨拶では、「大きくなっていい藩主になれよ。」というような台詞をいうところも大笑い。孫兵衛(穂積隆信)さん、面白いわあ。
「大丈夫そうだなあ。」と今度は吉宗が。
すぐ出てくるから大笑い。
孫兵衛さんが「長屋へ参りました。」を「名古屋へ参りました。」ととちられたので、すぐさま上様「なごやぁ?」と聞き返して大爆笑。
「もう、なにがなんだかわかりませぬ。」と孫兵衛さん。おかしかったぁ。
おしまいは先のお目見えの藩から贈られた納豆を清次が食べる件。
お毒見役の3人が持ってくるところから面白くって、さて、いつものように食べようとすると孫兵衛さんが「一粒ずつじゃ。」と、それを効果音つきで一粒ずつたべる清次。食べ方がなんともコミカルで。結局がつがつっといってしまいました。
ああ、おもしろかった。
第二幕
第一場 相模湾に面した海辺
小田原では領民たちが不満がたまって一揆寸前。
それをなんとか収めようと萩乃屋の女将お園(香山美子)。
話し合おうと小屋に入ったときに、花道から町人姿の新さんと菊姫登場。
ふたりは一応清次夫婦という振りをしている。
ずっとこのままでいればいいなあと菊姫。
その気持ちはわかるがそれは運命(さだめ)だからどうにもならないと新さん。
新さんモテモテのパターンも健在。いいなあ、この感じ。
清次そっくりの新さんを見て驚いたお園。「いや俺は清次ではない。徳田新之助だ。」あれ、もうばらすのん?
いつものように、根岸の最期や清次がすべてを知っていたことを話し、その代わりに?お園に江戸家老や小田原藩についてすべてを話させる新さん。やっぱり強引。
第二場 箱根湯本の旅籠「萩乃屋」の庭園
尾張大納言の書状を携えた尾張藩家老(手塚学)と西海屋(真砂皓太)、小田原藩江戸家老(大門正明)が。悪い3人ですわ。
そこへ、姿を消していた源之進が。菊姫が新之助に惚れているので腹が立つと、どうか配下にと願い出る。二人を連れてくるからと源之進。
しかし、書状が紛失していた。実は、源之進が盗んでいた。
斬り殺された源之進。新さんは証拠の書状を手に入れた。
その時の殺陣もかっこよかった。
書状を口にくわえて立ち回りなのですが、おしまいは口からぱたぱたぱたぱたと折りたたまれた書状が広がっていって。そして刀を構える新さん。歌舞伎ちっくでなんともかんとも。
パンフでは源之進が嫉妬して姿を消して裏切ったけど、やっぱりできなかったとありますが、私はわざと裏切る振りをして、悪の懐に入って証拠を取りたかったように見えました。
第三場 柳橋・美代吉の住居
五日間も姿を消している清次を心配して、座敷を休んでいる美代吉。
そこへ、辰五郎(笠原章)がお園をつれてくる(なんでやねん)。
しばらくしてお城から清次が戻ってくる。抱き合って喜ぶ美代吉と清次。
「この人誰?」と清次。
「おっかさんだよう。」と辰五郎。
おっかさんがどれだけ苦しい思いをしたか、と延々と説得する辰五郎。
俺だって、江戸に捨てられて船頭になるまでにろくに飯も食えず、人様のおまんまを盗み食いしたと意地を張って許さない清次。
私にとってもおっかさんなんだよう、と美代吉。
それでも許さないと清次。
辰五郎はぱーんと清次の頬を打つ。
いい場だったなあ。香山さんと笠原さんが上手なので、なんかうるっときてしまいました。
小頭(鴈龍)が菊姫がさらわれたと知らせてくる。辰五郎は新さんに知らせに行く。
第四場 或る廃寺の境内
菊姫は弾正一味にさらわれて、書状のありかを言うように迫られる。
そこになぜか清次が。「俺は徳田新之助だ。」とあれ?なんで新さんが清次の格好?と思ったら、お腹をばんとやられて「やっぱりだめかああ。」と籠に入れられて、1分足らずで吉宗登場。
「弾正、世の顔を見忘れたか。藩主代理で挨拶に来ただろう。」みたいな台詞。
知らぬ、と弾正。
そして、なぜか孫兵衛さんが「ひかえおろぉ!八代将軍吉宗様じゃ。」
一同、菊姫も下がって、礼。
いつもどおりの斬ってしまえ~ということで、待ってました!立ち回り。
菊姫はお庭番と孫兵衛に任せて、一人で立ち回り。
「ちゃ~んちゃんちゃん、ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃぁんちゃぁんちゃ~ん!」のテーマで始まった素晴らしく早くて華麗な殺陣。
ぱんぱんぱんぱんっ!って。
背面で何度刀を受けてはったことか!
とにかく早くてびっくりしました。マツケンさんもすごいですが、やられる方すごいなあって。
ちょっとでも狂うと大怪我ですもんね。
成敗は、貴様だけは許しておけぬ世が成敗いたすみたいなこと言って、七三で自ら成敗。
お庭番にさせないのねん。
お堂の階段で決めポーズ、また歌舞伎チックで最高でした~。
いや~、生で観ると迫力満点。素晴らしすぎでした。
生きてて良かったって気分です。
第五場 江戸・柳橋辺り
清次と美代吉はお園と共に小田原へ行くことに。
見送るめ組の一同と孫兵衛。
つい自然に「おっかさん、行こうか。」と言ってしまった清次。
今さっき、「おっかさん。って言ったなあ。」といわれ、もう一度というと「おっ、おか、おっかさん。」と。
「おいらは会うことができねえけどよう、新さんにはよろしく言っといてくれよ。」と花道から去る3人。
そして、しばらくして、菊姫の一行が出てきたかと思うと、見送る吉宗が。
二人で超えた箱根を今度は一人で参りますと、未練たらたらな菊姫。
最後までモテモテの吉宗さんでした。
そして、菊姫も花道から去っていき、それを見送る吉宗と孫兵衛たち。
幕でした。
□■□
音楽がテレビと全く同じようだったので、暗転では次はこんなシーンかなって想像できて余計にワクワク。
菊姫役の遠野あすかさん、お姫様がかわいかった。台詞が宝塚ちっくやなあと思っていたら、元ジェンヌさんやったんですね。
でも、そんなにヅカヅカしてなくて、良かったです。
マツケン大ファンの山村紅葉さん、出番が少しでしたが存在感満点。
舞台が楽しくってしょうがないねん~って感じでした。
幕間では、「今回の第二部ではプレゼントコーナーはございませんのであしからずご了承ください。プレゼントは入り口にてお預かりいたします。」のアナウンスが。
そういやあ、演歌歌手さんはそんなコーナーがあったなあと。川中美幸さんとか。
2.唄う絵草紙
1.青海波
香山美子さんと遠野あすかさんを中心に女性たちの爽やかな舞。
2.寿 花の宝船
なにやら舞台後方から宝船が。
すると、舞台出演者の方々が七福神の格好で乗っているではありませんか。
陽気な曲にのって、みなさん思い思いに(?)踊られてました。
大黒天のマツケンさんは赤い帽子に水色の着物(ラインストーンつき)赤い足袋に打出の小槌を持ってました。
弁財天の賀来さんは琵琶をもって弾いてる振り、灰色の格好(パンフによるとねずみ)のシゲさんは大はしゃぎ。
大真面目におゆうぎ会してるみたいで、楽しいやら面白いやら、幸せな気分になりました。
3.口上
曲の終わりに緋毛氈が敷かれて、口上。
マツケンさんが、あけましておめでとうございます。昨年は大変な年でしたが、微力ながらエンターテイメントで皆様のお力になれば。みたいなご挨拶でした。
そして、、お一人ずつお名前をいわれて、「すみからすみまでずずずい~っと。」という挨拶で終わりました。
3.大繁盛
大黒天のままで、そのまま曲に。
「商売繁盛~。千客万来~。よいよいよいよい~♪」みたいなおめでたい歌詞。
これで皆様も福がおとずれます、みたいなこともおっしゃって、なんだか宝くじでも買おうかしらな気分になりました。
4.新町
山村紅葉さんが夕霧みたいに懐紙で顔を隠しながら登場(先週吉田屋を見たばかりなので余計笑えました)。遊郭の雰囲気を曲にあわせてコントみたいな踊り?でした。
ものすごく楽しそうな雰囲気でした。
5.花夢幻
おそらく宝塚出身の女優さん(どなたかわからない)が脇で唄いながら、マツケンさんと遠野あすかさん(多分)が宝塚ちっくで日本舞踊ちっくな踊り。
マツケンさんがヅカの男役みたいな。美しかったです。
6.さくらさくら
女性たちがサクラの枝を持って新春らしい舞。
7.夜明け、夢灯り、やじろべえ
舞台がくらくなって、おなじみのイントロが!
きゃあ~、「夜明け」ではないですか。
舞台中央上段から降りてくるマツケンさん。
「今日がどんなに辛かろうとも 誰にも明日はやってくる 今日と明日の夜の谷間で嘆きを流すのさ」ものすご~くポジティブシンキングな歌詞なのに、暗~い曲調とのギャップがたまらない曲。
このときのマツケンさんのお衣装は、白地にすそに水墨画風の龍の顔がびやぁ~とあって、大小のラインストーンがぴかぴか。足袋も銀色。たまらんなあ。
とにかく大好きな曲が生で聞けて幸せでした。
夢灯りもたしか、暴れん坊将軍の挿入歌じゃなかったかなあ。聞いたことがあるような。違うかなあ。
やじろべえ、この曲は覚えてないです「や~じろべえ、やじろべえ」ってフレーズが今でも頭に残っています。
やじろべえが終わるころに劇場上方からミラーボールが下りてまいりました!
8.マツケンサンバ2
ぞろぞろぞろぞろと腰元ダンサーズが登場。
マツケンの衣装替えの時間稼ぎダンス。
しばらくして、舞台中央上段から全身金ピカのおなじみのマツケンさん、ステップを踏みながら登場!
前回初めて観たときは1階席の5列目中央だったんですが、今回は3階最前列上手寄り。
ダンサーズの方たちに囲まれながら歌うマツケンさん。圧巻ですね。
すばらしい!!!!
間奏のダンスでは、さっきの宝船の方たちが!山村さんもいてはったかな?
なんて豪華なサンバ2でした。
そして、右肩を脱ぐと、赤いスパンコールの襦袢が。
9.マツケンサンバ3
例の間奏の三角ダンスから始まりました。
3階席から見渡すと、これはもう圧巻ですね。ぴしっとそろっていてすごい!
素晴らしすぎ!楽しい!
「アモーレ!情熱の赤」とかでアモーレ!あか!とか口にでちゃいましたよ。
楽しかったぁ。
10.マツケンマハラジャ
ラストナンバーは話題の新曲マツケンマハラジャ。
多分、また遠野あすかさんだったと思います。インド風?アラビア風?の格好で、腰をくねくねしたダンス。これまた揃っててすごかったです。
ひとしきり踊られた後、中央上段のカーテンにちゅうもく!
しゃっと開いて、さあ、マハラジャなマツケンさんが仁王立ち。
それだけで笑える、楽しめる。なんて方なんでしょう。すばらしい。
「マハラ~ジャァ、マァハラジャ~。」と踊りながら歌が始まりました。
一度テレビで見たことありましたが、生はすごいね。すごいよ。
全身金なのに、負けてないですよマツケンさん。
間奏のダンスはサンバと全くちがって、かっこいいです。
よく、こんなに激しいダンスをラストにできるなって、すごいです。
曲が終わるとカーテンコールっぽく、出演者の方が出てこられて、マツケンさんが最後のご挨拶。
最後はいつもサンバで終わるんですが、今回はマハラジャでね…(客席のほうを向いて)え?似合う?四年ぶりに新しくキレイになった新歌舞伎座に出演できました。(賀来さんのほうを見て)キレイ?」賀来さんテレ笑い。マツケンカレー、CDも置いてますから、って持って帰っちゃだめですよ、うってますから。とか、またお会いできる日を楽しみにしています。とご挨拶。
マハラジャがかかる中、ダンスしながら幕が閉じられました。
いやぁ、ほんとにマツケンさんには元気をいただきました。
今年一年いい年になりそうです。
ありがとうございましたっ!
また近々お越しくださいねっ!
旧新歌舞伎座(なんば)で「遠山の金さん」から4年ぶり。
やっとまたあのサンバが!今度はマハラジャかと楽しみにしていました。
しかも、今回はマツケンといえば「暴れん坊将軍」うれしくてうれしくて。
指折り数えてこの日を待っていました。
1.暴れん坊将軍 二人吉宗 二幕
出演:松平健、賀来千香子、香山美子、中村繁之、遠野あすか、山村紅葉、笠原章、穂積隆信、大門正明、鴈龍 ほか
祭りでにぎわう新堀。小田原藩主の娘菊姫(遠野あすか)と藩士滝田源之進(中村繁之)に浪人たちが斬りかかる。そこへ現れた徳田新之助(松平健)が二人を救い、小田原藩では江戸家老が将軍職を狙う尾張大納言と結託して将軍家に反旗を翻そうとしている、その証拠を得るため江戸に出てきたと聞かされる。
一方、新之助と瓜二つの船頭清次(松平健二役)はある抜け荷を運でいた。その荷を改めた同心根岸彦三郎(園田裕久)は浪人たちに斬られた。清次の胸で息を引き取る根岸。その間際に自分は清次の父親で、母は小田原に居る。探して一緒に暮らせと言い残す。
その様子を見ていた新之助は清次を自分(吉宗)の身代わりにし、菊姫たちと小田原へ向かう。
第一幕
幕が開く前に「じゃじゃじゃ~ん、じゃぁじゃぁじゃじゃ~~~~~~~ん」と例の暴れん坊将軍のテーマが。それだけでワクワクしました。
第一場 新堀近くの茶店の前(初夏の午後・鳥越明神の祭日)
おさい(山村紅葉)さんたちめ組の連中が大騒ぎするなか、菊姫と源之進が浪人たちに。
もう少しでやられる!というところに、小柄が。
花道から新さん登場。かっこいい。
持ってた番傘を刀代わりにするなど、かっこいいですぅ。
新さんに助けられただけで「私を信用して話してください。」と言われて、藩の内情をぺらぺら話す菊姫。いつもながらに強引な展開でございます。面白い!!!
安全な場所へと新さんたちが去ったあとに、清次が登場。
町人髷で鬢も乱れてかっこいい。
声もワントーン上でべらんめい調。これまたこれでかっこいい。
第二場 柳橋の料亭「都鳥」の離れ
清次には芸者美代吉(賀来千香子)という恋人がいる。
簪をあげる清次。うれしそうに挿す美代吉。
ちょっと、もうすこし腰を落として、色っぽくさせないかなあと思ってしまいました。
しかし、美男美女、舞台が華やか、美しかったです。
第三場 大川端・西海屋の船着場
ここで、お庭番登場。名前がはやてに小雪。はやてって、三で女のお庭番でなかったですかい?
と思ってしまいました。しょーもな。
西海屋の抜け荷(鉄砲)を運ぶ清次。花道から舟にのって登場。
どうやって動いているのかしらん。3階席だからわからなかったです。
よく世話になっていた同心が実は自分の父親だと息を引き取る間際に知るパターン。
すばらしい。時代劇だわ。
浪人たちにやられそうになった清次、海へじゃぼーんと飛び込んだかと思うと、20数秒で旅籠2階の新さんに。上半身だけだと思いますが、すごく早い早代わりでした。
第四場 江戸城中の一室
一幕の見せ場、清次が吉宗の身代わりになる件です。
藤色の着物に袴が黄緑。色鮮やかな将軍吉宗。
吉宗がそれでは行ってまいるなんていいながら舞台を下がると、すぐさま清次が。
これは早代わりではないでしょうけど(衣装が同じだから)、表情とか所作が全く違ってて、清次に見えました。
これが「江戸城かあ。」と見回る清次。「絵に描いたような柱だな。」と背景の柱を見ながら。
これには大笑い。
どこかの藩の嫡子お目見えの挨拶では、「大きくなっていい藩主になれよ。」というような台詞をいうところも大笑い。孫兵衛(穂積隆信)さん、面白いわあ。
「大丈夫そうだなあ。」と今度は吉宗が。
すぐ出てくるから大笑い。
孫兵衛さんが「長屋へ参りました。」を「名古屋へ参りました。」ととちられたので、すぐさま上様「なごやぁ?」と聞き返して大爆笑。
「もう、なにがなんだかわかりませぬ。」と孫兵衛さん。おかしかったぁ。
おしまいは先のお目見えの藩から贈られた納豆を清次が食べる件。
お毒見役の3人が持ってくるところから面白くって、さて、いつものように食べようとすると孫兵衛さんが「一粒ずつじゃ。」と、それを効果音つきで一粒ずつたべる清次。食べ方がなんともコミカルで。結局がつがつっといってしまいました。
ああ、おもしろかった。
第二幕
第一場 相模湾に面した海辺
小田原では領民たちが不満がたまって一揆寸前。
それをなんとか収めようと萩乃屋の女将お園(香山美子)。
話し合おうと小屋に入ったときに、花道から町人姿の新さんと菊姫登場。
ふたりは一応清次夫婦という振りをしている。
ずっとこのままでいればいいなあと菊姫。
その気持ちはわかるがそれは運命(さだめ)だからどうにもならないと新さん。
新さんモテモテのパターンも健在。いいなあ、この感じ。
清次そっくりの新さんを見て驚いたお園。「いや俺は清次ではない。徳田新之助だ。」あれ、もうばらすのん?
いつものように、根岸の最期や清次がすべてを知っていたことを話し、その代わりに?お園に江戸家老や小田原藩についてすべてを話させる新さん。やっぱり強引。
第二場 箱根湯本の旅籠「萩乃屋」の庭園
尾張大納言の書状を携えた尾張藩家老(手塚学)と西海屋(真砂皓太)、小田原藩江戸家老(大門正明)が。悪い3人ですわ。
そこへ、姿を消していた源之進が。菊姫が新之助に惚れているので腹が立つと、どうか配下にと願い出る。二人を連れてくるからと源之進。
しかし、書状が紛失していた。実は、源之進が盗んでいた。
斬り殺された源之進。新さんは証拠の書状を手に入れた。
その時の殺陣もかっこよかった。
書状を口にくわえて立ち回りなのですが、おしまいは口からぱたぱたぱたぱたと折りたたまれた書状が広がっていって。そして刀を構える新さん。歌舞伎ちっくでなんともかんとも。
パンフでは源之進が嫉妬して姿を消して裏切ったけど、やっぱりできなかったとありますが、私はわざと裏切る振りをして、悪の懐に入って証拠を取りたかったように見えました。
第三場 柳橋・美代吉の住居
五日間も姿を消している清次を心配して、座敷を休んでいる美代吉。
そこへ、辰五郎(笠原章)がお園をつれてくる(なんでやねん)。
しばらくしてお城から清次が戻ってくる。抱き合って喜ぶ美代吉と清次。
「この人誰?」と清次。
「おっかさんだよう。」と辰五郎。
おっかさんがどれだけ苦しい思いをしたか、と延々と説得する辰五郎。
俺だって、江戸に捨てられて船頭になるまでにろくに飯も食えず、人様のおまんまを盗み食いしたと意地を張って許さない清次。
私にとってもおっかさんなんだよう、と美代吉。
それでも許さないと清次。
辰五郎はぱーんと清次の頬を打つ。
いい場だったなあ。香山さんと笠原さんが上手なので、なんかうるっときてしまいました。
小頭(鴈龍)が菊姫がさらわれたと知らせてくる。辰五郎は新さんに知らせに行く。
第四場 或る廃寺の境内
菊姫は弾正一味にさらわれて、書状のありかを言うように迫られる。
そこになぜか清次が。「俺は徳田新之助だ。」とあれ?なんで新さんが清次の格好?と思ったら、お腹をばんとやられて「やっぱりだめかああ。」と籠に入れられて、1分足らずで吉宗登場。
「弾正、世の顔を見忘れたか。藩主代理で挨拶に来ただろう。」みたいな台詞。
知らぬ、と弾正。
そして、なぜか孫兵衛さんが「ひかえおろぉ!八代将軍吉宗様じゃ。」
一同、菊姫も下がって、礼。
いつもどおりの斬ってしまえ~ということで、待ってました!立ち回り。
菊姫はお庭番と孫兵衛に任せて、一人で立ち回り。
「ちゃ~んちゃんちゃん、ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃぁんちゃぁんちゃ~ん!」のテーマで始まった素晴らしく早くて華麗な殺陣。
ぱんぱんぱんぱんっ!って。
背面で何度刀を受けてはったことか!
とにかく早くてびっくりしました。マツケンさんもすごいですが、やられる方すごいなあって。
ちょっとでも狂うと大怪我ですもんね。
成敗は、貴様だけは許しておけぬ世が成敗いたすみたいなこと言って、七三で自ら成敗。
お庭番にさせないのねん。
お堂の階段で決めポーズ、また歌舞伎チックで最高でした~。
いや~、生で観ると迫力満点。素晴らしすぎでした。
生きてて良かったって気分です。
第五場 江戸・柳橋辺り
清次と美代吉はお園と共に小田原へ行くことに。
見送るめ組の一同と孫兵衛。
つい自然に「おっかさん、行こうか。」と言ってしまった清次。
今さっき、「おっかさん。って言ったなあ。」といわれ、もう一度というと「おっ、おか、おっかさん。」と。
「おいらは会うことができねえけどよう、新さんにはよろしく言っといてくれよ。」と花道から去る3人。
そして、しばらくして、菊姫の一行が出てきたかと思うと、見送る吉宗が。
二人で超えた箱根を今度は一人で参りますと、未練たらたらな菊姫。
最後までモテモテの吉宗さんでした。
そして、菊姫も花道から去っていき、それを見送る吉宗と孫兵衛たち。
幕でした。
□■□
音楽がテレビと全く同じようだったので、暗転では次はこんなシーンかなって想像できて余計にワクワク。
菊姫役の遠野あすかさん、お姫様がかわいかった。台詞が宝塚ちっくやなあと思っていたら、元ジェンヌさんやったんですね。
でも、そんなにヅカヅカしてなくて、良かったです。
マツケン大ファンの山村紅葉さん、出番が少しでしたが存在感満点。
舞台が楽しくってしょうがないねん~って感じでした。
幕間では、「今回の第二部ではプレゼントコーナーはございませんのであしからずご了承ください。プレゼントは入り口にてお預かりいたします。」のアナウンスが。
そういやあ、演歌歌手さんはそんなコーナーがあったなあと。川中美幸さんとか。
2.唄う絵草紙
1.青海波
香山美子さんと遠野あすかさんを中心に女性たちの爽やかな舞。
2.寿 花の宝船
なにやら舞台後方から宝船が。
すると、舞台出演者の方々が七福神の格好で乗っているではありませんか。
陽気な曲にのって、みなさん思い思いに(?)踊られてました。
大黒天のマツケンさんは赤い帽子に水色の着物(ラインストーンつき)赤い足袋に打出の小槌を持ってました。
弁財天の賀来さんは琵琶をもって弾いてる振り、灰色の格好(パンフによるとねずみ)のシゲさんは大はしゃぎ。
大真面目におゆうぎ会してるみたいで、楽しいやら面白いやら、幸せな気分になりました。
3.口上
曲の終わりに緋毛氈が敷かれて、口上。
マツケンさんが、あけましておめでとうございます。昨年は大変な年でしたが、微力ながらエンターテイメントで皆様のお力になれば。みたいなご挨拶でした。
そして、、お一人ずつお名前をいわれて、「すみからすみまでずずずい~っと。」という挨拶で終わりました。
3.大繁盛
大黒天のままで、そのまま曲に。
「商売繁盛~。千客万来~。よいよいよいよい~♪」みたいなおめでたい歌詞。
これで皆様も福がおとずれます、みたいなこともおっしゃって、なんだか宝くじでも買おうかしらな気分になりました。
4.新町
山村紅葉さんが夕霧みたいに懐紙で顔を隠しながら登場(先週吉田屋を見たばかりなので余計笑えました)。遊郭の雰囲気を曲にあわせてコントみたいな踊り?でした。
ものすごく楽しそうな雰囲気でした。
5.花夢幻
おそらく宝塚出身の女優さん(どなたかわからない)が脇で唄いながら、マツケンさんと遠野あすかさん(多分)が宝塚ちっくで日本舞踊ちっくな踊り。
マツケンさんがヅカの男役みたいな。美しかったです。
6.さくらさくら
女性たちがサクラの枝を持って新春らしい舞。
7.夜明け、夢灯り、やじろべえ
舞台がくらくなって、おなじみのイントロが!
きゃあ~、「夜明け」ではないですか。
舞台中央上段から降りてくるマツケンさん。
「今日がどんなに辛かろうとも 誰にも明日はやってくる 今日と明日の夜の谷間で嘆きを流すのさ」ものすご~くポジティブシンキングな歌詞なのに、暗~い曲調とのギャップがたまらない曲。
このときのマツケンさんのお衣装は、白地にすそに水墨画風の龍の顔がびやぁ~とあって、大小のラインストーンがぴかぴか。足袋も銀色。たまらんなあ。
とにかく大好きな曲が生で聞けて幸せでした。
夢灯りもたしか、暴れん坊将軍の挿入歌じゃなかったかなあ。聞いたことがあるような。違うかなあ。
やじろべえ、この曲は覚えてないです「や~じろべえ、やじろべえ」ってフレーズが今でも頭に残っています。
やじろべえが終わるころに劇場上方からミラーボールが下りてまいりました!
8.マツケンサンバ2
ぞろぞろぞろぞろと腰元ダンサーズが登場。
マツケンの衣装替えの時間稼ぎダンス。
しばらくして、舞台中央上段から全身金ピカのおなじみのマツケンさん、ステップを踏みながら登場!
前回初めて観たときは1階席の5列目中央だったんですが、今回は3階最前列上手寄り。
ダンサーズの方たちに囲まれながら歌うマツケンさん。圧巻ですね。
すばらしい!!!!
間奏のダンスでは、さっきの宝船の方たちが!山村さんもいてはったかな?
なんて豪華なサンバ2でした。
そして、右肩を脱ぐと、赤いスパンコールの襦袢が。
9.マツケンサンバ3
例の間奏の三角ダンスから始まりました。
3階席から見渡すと、これはもう圧巻ですね。ぴしっとそろっていてすごい!
素晴らしすぎ!楽しい!
「アモーレ!情熱の赤」とかでアモーレ!あか!とか口にでちゃいましたよ。
楽しかったぁ。
10.マツケンマハラジャ
ラストナンバーは話題の新曲マツケンマハラジャ。
多分、また遠野あすかさんだったと思います。インド風?アラビア風?の格好で、腰をくねくねしたダンス。これまた揃っててすごかったです。
ひとしきり踊られた後、中央上段のカーテンにちゅうもく!
しゃっと開いて、さあ、マハラジャなマツケンさんが仁王立ち。
それだけで笑える、楽しめる。なんて方なんでしょう。すばらしい。
「マハラ~ジャァ、マァハラジャ~。」と踊りながら歌が始まりました。
一度テレビで見たことありましたが、生はすごいね。すごいよ。
全身金なのに、負けてないですよマツケンさん。
間奏のダンスはサンバと全くちがって、かっこいいです。
よく、こんなに激しいダンスをラストにできるなって、すごいです。
曲が終わるとカーテンコールっぽく、出演者の方が出てこられて、マツケンさんが最後のご挨拶。
最後はいつもサンバで終わるんですが、今回はマハラジャでね…(客席のほうを向いて)え?似合う?四年ぶりに新しくキレイになった新歌舞伎座に出演できました。(賀来さんのほうを見て)キレイ?」賀来さんテレ笑い。マツケンカレー、CDも置いてますから、って持って帰っちゃだめですよ、うってますから。とか、またお会いできる日を楽しみにしています。とご挨拶。
マハラジャがかかる中、ダンスしながら幕が閉じられました。
いやぁ、ほんとにマツケンさんには元気をいただきました。
今年一年いい年になりそうです。
ありがとうございましたっ!
また近々お越しくださいねっ!
マツケンさんの舞台、夢の世界のようなんでしょうね!
マツケンさんは独特の夢の世界です。
いろんな夢の世界を追いかけようと思います。