天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

11/13 舞台『じゃじゃ馬馴らし』市川亀治郎

2010年11月14日 | 舞台(歌舞伎以外)
昨日(11/13)舞台『じゃじゃ馬馴らし』夜の部(シアタードラマシティ)を観てきました。

出演:市川亀治郎、筧利夫、山本裕典、月川悠貴 他



ある酔っ払いの男がいたずら好きの領主に自分は領主だと思い込ませようと画策。
そこへ役者の一行が現れ、喜劇を演じさせる。

イタリアの資産家にはじゃじゃ馬な娘キャタリーナ(亀治郎)と
おとなしくて美しい娘ビアンカ(月川悠貴)がいる。

ビアンカには求婚者がいっぱい、しかし資産家の父親は
「じゃじゃ馬キャタリーナを何とかして嫁に行かせてから」だと許さない。
そこへ通りかかったペトルーチオ(筧利夫)。持参金欲しさに猛烈にアタック。
見事結婚した2人。

そしてビアンカを嫁にと3人の男達の求婚合戦。

キャタリーナのじゃじゃ馬は?ビアンカの結婚相手は?


ちょうど、こんぴらで亀治郎さんが気になって仕方ないときに舞台のチケットの発売があり、
「亀治郎さんがシェイクスピアもので娘役をする」というだけで買ってしまいました。

普段、歌舞伎か時代劇、たま~に日本のお芝居を観るくらいの私。
登場人物がカタカナで、しかも全て男性が演じるシェークスピア?

悲劇なんだか喜劇なんだか…。
まったく予備知識なしで観に行って話がわかるのかしらって
ちょっと不安だったんですが。



不安、心配無用でございました


面白いのなんのって、ず~~~~~~~~~っと笑いっぱなし。
客席にクーラーがかかってて、少し肌寒かったのですが、
大笑いしていたら暑くなってしまうほど。
特に私はゲラなので、周りの方に迷惑を掛けてしまったのでは


じゃじゃ馬のキャタリーナ、亀治郎さん。ほんと美しかったです。
前半はほんとに手のつけられないじゃじゃ馬っぷり。
女声で、キャンキャンわめき倒していました。
時たま歌舞伎の動作や見得が出たり、地声の男の声が出たり、
最高の間で客席に笑いと拍手を起こしていました。

後半はだんだん、ペトルーチオに飼いならされていって、
従順な婦人に変化していく様も素晴らしかったです。

ウエディングドレス姿、めちゃくちゃ美しかったです。
ダイヤのティアラにネックレスがキラキラ光って。

手先が美しいのは知ってましたが、二の腕まで美しい。
細くて、しかもちょっと筋肉があってしまってる。
でもムキっとした感じじゃなくて。
首から肩のラインも最高に美しかったです。

普段は歌舞伎のお化粧の女形しか知らなかった訳ですが、
今回は洋モノの目張りが入って、口紅もピンク。
下手したら、お○マに見えちゃうかもって危ういところですが
何度も言うように、ほんとに美しかった。
目線と所作ですね。
ペトルーチオの口撃(攻撃)にあきれたり
驚いたり、うっとりしたり、最後の主張の表情が女そのもの。

以前亀治郎さんがTV番組でおっしゃってた
「女性があぐらをかいても女性ですが、女形があぐらをかいたら男なんです。」の意味が今回わかったような気がしました。

今まで亀治郎さんの女形はキレイと思ったことがなかったのですが
ゴメンナサイ)
今回、本当美しいと思いました。


ペトルーチオの筧利夫さん、すごかったです。
ものすごい量の台詞をマシンガンのように畳み掛けていくんです。
しかもオーバーアクションで。
それがよどみなく、一言一句客席内に響き渡り、ヒアリング力の乏しい私でも聞き取れました。
本当に、素晴らしい。
「キャタリーナが傲慢ならこっちは強引だ」という台詞がツボにハマってしまいました。
今回はいつもハイテンションな男性役でしたが、
次はちょっとシリアスな男性の役も観てみたいと思ってしまいました。


美しい娘ビアンカ役の月川悠貴さん、見た目女性そのもの。
声も宝塚の男役さんみたいで。
もうすっかり彼なりの型ができあがっているように思いました。
ほんとに美人で、華奢な体型が女性みたい。

ルーセンショーの山本裕典さんとキスしまくりのいちゃいちゃシーンが
すごくかわいらしかったです。

後半ではツンとした夫の言うことをきかない妻に変身して
その表情もよ良かったです。


舞台はオープニングだけ、お家のセットがありましたが
あとは何かの名画で三方囲まれただけのセットでした。

役者さんの演技力と、花道のように客席を行き来したり、
ステージに腰掛けたり、客席に下りて隠れてみたりと
舞台からかなりはみ出た演出で、すっかりその場面に見えてしまうから不思議です。

特に領主にされた酔っ払いさんはずっと客席中央で座って観てるんですからね。
思いもよらない演出でびっくりしました。


前半18:35~19:55
休憩15分
後半20:10~21:15

あっという間の2時間半でした。

カーテンコールでは、亀治郎さんはまた美しいウエディングドレス姿で
中央から登場。
おじぎをされるときは、スカートに体がすっぽりうずもれていました。

そして4回あって、3回目からはスタンディングオベーション。
わたしも自然に立ち上がってました。
本当素晴らしい舞台でした。

今回も目からウロコな体験をいろいろさせていただきました。
これからますます舞台が楽しめそうな気がします。

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2 コメント

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女装?女形? (RAN)
2010-11-21 14:43:51
お芝居のレポありがとうございます♪
亀ちゃんはもともと女形だから
女装もお手の物?なんでしょうね~

再演される機会があればぜひ
見てみたいです(*^_^*)
返信する
RANさんコメントありがとうございます。 (むく)
2010-11-21 22:00:14
女装というより、女形でしたね。
でも歌舞伎とは全く違う別物でした。
再演の折には是非ご覧くださいませ♪
返信する

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