我が家に咲く菊の花、毎年挿し木もせず放置した状態、しかし毎年花をつける。
挿し木をしきちんと手入れをしてやれば、もっと綺麗に咲くだろうが。
中原中也の詩を思い出した。
つみびとの歌
阿部六郎に
わが生は、下手な植木師らに
あまりに夙(はや)く、手を入れられた悲しさよ!
由来わが血の大方は
頭にのぼり、煮え返り、滾(たぎ)り泡だつ。
おちつきがなく、あせり心地に、
つねに外界に索(もと)めんとする。
その行ひは愚かで、
その考へは分ち難い。
かくてこのあはれなる木は、
粗硬な樹皮を、空と風とに、
心はたえず、追惜のおもひに沈み、
懶懦(らんだ)にして、とぎれとぎれの仕草をもち、
人にむかつては心弱く、諂(へつら)ひがちに、かくて
われにもない、愚事のかぎりを仕出来(しでか)してしまふ。
挿し木をしきちんと手入れをしてやれば、もっと綺麗に咲くだろうが。
中原中也の詩を思い出した。
つみびとの歌
阿部六郎に
わが生は、下手な植木師らに
あまりに夙(はや)く、手を入れられた悲しさよ!
由来わが血の大方は
頭にのぼり、煮え返り、滾(たぎ)り泡だつ。
おちつきがなく、あせり心地に、
つねに外界に索(もと)めんとする。
その行ひは愚かで、
その考へは分ち難い。
かくてこのあはれなる木は、
粗硬な樹皮を、空と風とに、
心はたえず、追惜のおもひに沈み、
懶懦(らんだ)にして、とぎれとぎれの仕草をもち、
人にむかつては心弱く、諂(へつら)ひがちに、かくて
われにもない、愚事のかぎりを仕出来(しでか)してしまふ。