父の病室で生活を初めてかれこれ3日目。
九州と東京の行ったり来たりも含めるとこの
病院もなじみ深い場所になりました。
父の生命力は驚くばかりです。
もう食事らしい食事をしなくなって久しくなりますが
ここ10日間は全くと言っていいほど食べ物を
口にしたがりません。
10日前の父。これでも精一杯の笑顔
3日前からは薬も口に入れなくなり、点滴もできない状態。
主治医からも、これ以上は方法が見つけられませんと
正直に言っていただきました。
さすがに日増しに弱る父。
四か月前には車に私を乗せて、買いものにも連れて
いってくれたのに。
見舞客は一様に変わり果てた父の姿に驚きを隠せず
茫然とする人や、泣いてしまう人も。
そして思う事は父は本当に多くの人に愛されていたんだな。
ってことです。
父の身体はもう暴走して、いろんな数値が許容を越え
いつどうなってもおかしくない状態なのですが、頭は
しっかりしていて、はっきりとしゃべることは
できないけれど、私達が言っている事はほとんど
理解してくれます。
主治医からは「立川さんは仙人みたいだ!」と
言われました。
父は人をもてなすことが大好きだったので、
見舞客が来てくれると精一杯の応対をしているのが
私には解かります。
傍からみていると、目を閉じてうなっているだけにしか
見えませんが。
そして、主治医や看護師達がくると、必ず、「ありがとう
ございます。」「お世話になります」という言葉を
絞り出します。
本当にそこは立派な父だと尊敬しています。
私はナジャハウスのことも気になりますが、今回は最後まで
父を見守る覚悟でいます。
人間の誕生と死は一番スペクタルな出来ごとです。
死は終わりではなく始まりだと思っているので、必ずしも
悲しいことではありません。
9年前の母の臨終の瞬間は思わず私は行ってらっしゃい!
と口にしていました。
そうは云っても、やはり肉体はなくなるのですから
淋しいですよね。
父とは遠く離れて暮らしていますが、父が大好きで
そして故郷の湯布院も好きなので、最低でも年に3回は
帰省していますが、父がいなくなったらどうしましょう。
さみしいな。
でも今こうしてべったりそばにいられることは
幸せです。この時間を大切にします。 感謝