台風13号、あちこちに大雨をもたらしているようですね。
線状降水帯もはっせいしているとか。
こちら九州熊本は雲は多めですが、青空がひろがって、かなり暑いです。
台風としては消滅して、上陸はないとの予報ですが、充分お気をつけください。
結果発表です。
今回も2回にわけて。
(今回は、スーパーと、モノクロなど恋愛や記憶につながる句が多かったですね。出題者として集計しながら面白く拝見しました。)
♪♪♪
食欲と体重計が怖い秋 カンナ
○(泉)この残暑では、食欲もなかなか進みません。
〇(瞳人)若い人はいいですね
スーパーもAEDを置く酷暑かな 泉
(選外)(卯平)上五中七の句材は面白い。ただこのまま読むと何処にでも置いてある「AED」が「スーパー」にも置いてある。それは「酷暑」だからと言う理が伺える。上五の「も」と「酷暑」を推敲すれば面白い句になるのでは。
スーパーで出会うせんせい夏休み 楊子
〇(珠子)ひらがなの「せんせい」がなかなか雄弁です。双方ちょっと恥ずかしいことでしょう。
○(卯平)このせんせいは多分幼稚園の「せんせい」か、それとも小学校低学年の「せんせい」だろう。「先生」だとまた句の趣も違う。詠み手家族とスーパーで偶然であった担任の「せんせい」。日常の景が詠まれている。夏休みと言う背景でほのぼのとした景が伺える。
○(泉)ユーモラスな俳句だと思います。
○(餡子)同じ町内の学校に勤めている先生とか、車で買物に来る先生とか。会う機会は多いのでしょう。「せんせい」と平仮名書きにしたのが、大変良いと思いました。
〇(春生)先生もびっくり、生徒もびっくり。戸惑ったり嬉しかったり・・・。
〇(カンナ)先生が登場してドラマが生まれた。
〇(まきえっと)先生から解放されて一人の人間を感じます。
◯ (アゼリア) 場所が変わるとせんせいの印象も変わって新鮮です。
(選外)(あき子)買い物中のせんせいに会うのは、嬉しいような恥ずかしいような。
スーパーに紛れ込みたる赤蜻蛉 アゼリア
〇(春生)秋も深まってくると、赤とんぼがいっぱい出てきます。スーパーへも紛れ込むことがありますね。秋たけなわの感じが出ました。
○(幹夫)リズム佳く様子が詠まれている。
○(ちせい)ちょっとした偶然事に俳味を感じた。
スーパーのちらし熟読秋うらら あき子
〇(楊子)秋は美味しそうなものが載っていそうですね。
○(アネモネ)「秋うらら」がいかにもだと思いました。
○(泉)この暑さで野菜が高騰しています。
〇(藤三彩)新聞折込の数店のチラシを比較する。買出しと料理担当の主夫です。
◎(ちせい)熟読できたのはうららのおかげなのかもしれません。
悠々とあか牛自適な秋茜 藤三彩
〇 (多実生) 牧の牛は寝そべりいつも悠々自適です。
◯(道人)これぞ秋の阿蘇の句。「あか牛」で切れるので中八は気にならなかった。
雲は秋歩いて巡る道の駅 道人
◎(アネモネ)「雲は秋」いいですねえ。得心です。
○(卯平)臨場感がある。ただ「巡る」の読みで道の駅が幾つもありそれを渡り巡っているのか、それとも「道の駅」の構内を歩き巡っているのかが少々不明。「雲は秋」と言う上五の位置からすれば前者の観賞だろうか。そうすると「道の駅」は何方かと言うとドライブ用。だから道の駅と道の駅の間はドライブインとして結構距離がある。それを歩いて巡ると言う景だとすると「歩く」が単に散歩程度ではないだろう。少々モヤモヤ感はある。
〇(藤三彩)鰯雲などが出てくると秋を感じる。道の駅は何があるのか愉しみ。
〇(あき子)「雲は秋」に詠嘆と悲しみが宿っているよう。
○(宙虫)秋が歩かせる。その感覚が伝わる。
秋声へ迫り出すデッキ火口原 珠子
○(餡子)「秋声へ迫り出す」で頂きました。 下五にもう一工夫有れば◎でしたが・・・。
◯(道人)このデッキに立って雄大な火口原の秋の声を聞いてみたい。
〇(まきえっと)「迫り出す」の目の付け方がいいですね。
◎ (アゼリア) 秋声へ迫り出すデッキー巧みな措辞と感心しました。
○(宙虫)秋声、火口原、読み方によれば深い心情も見える。
秋の山椅子に雌雄の犬を乗せ ちせい
新涼やインクの匂ふ同人誌 春生
◎(楊子)写真のモノクロからの発想に飛躍があっておもしろい。
○(卯平)類似類句はあるだろう。しかしこの季語で安心して観賞出来る。「同人誌」に共感。
○(アネモネ)「インクの匂ふ」が「新涼」といい具合にマッチしています。
○(仙翁)爽やかに、同人誌を出してください。
〇(まきえっと)しっとりしていますね。
◯(道人)「インクの匂う」の手作り感がいいですね。
〇(瞳人)涼しさ、いいですね
○(ちせい)詩誌にしろ歌誌にしろ俳誌にしろ、インクの臭いで空気を感じた。
三日月に履かせる靴を買いにゆく 宙虫
◎(珠子)確かに三日月にはおしゃれな靴が似合いそうです。店の隅っこに忘れられている靴の箱があるかもしれません。昔々たった一つ売れたことのある靴が。
○(卯平)少女趣味的ではあるが「おや?」と思わせる句。先行句はあるかも知れない。
◎(春生)この発想は素晴らしい。脱帽です。どんな靴を買ったのでしょうか。
○(幹夫)メルヘンチックなところに共感。
◎(めたもん)何となく漂うシンデレラ感、童話感。三日月の夜、王子様は城を抜け出して……。不思議な感覚の句です。
◯ (アゼリア) メルヘンチックで楽しい句と思いました。
尾根遠く眺め秋日のサンデッキ アネモネ
◎(あき子)遠近感のある気持ちの良いデッサンと、音の流れが美しい。
お迎えのパパと自転車月まるい めたもん
〇(カンナ)動詞がないのが俳句らしくて良いと思います。
○(仙翁)小学生の句としてとてもいいですね。
モノクロに変わる思い出秋の風 まきえっと
○「秋の風」にはモノクロ感が強い。だから緩い感じは否めない。しかし上五中七のタイムラグに詠み手の実感が伝わる。夏の恋も終わった。
○(幹夫)モノクロが秋の風にマッチしている。
〇 (多実生) 思い出も写真もセピア色です。
道の駅高原野菜売る盛夏 多実生
コンビニに用なし残る暑さ故 仙翁
新作の動物麺麭や秋涼し 卯平
○(泉)ユーモラスな俳句だと思います。
〇(めたもん)楽しげな上五、中七と下五の季語「秋涼し」の取り合わせがいいと思います。
つづく
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