小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第442回小麦句会結果発表(その1)

2020年12月09日 20時45分00秒 | 1日句会

お待たせしました。

結果発表です。

12月も半分過ぎようとしています。

ここに来てコロナウイルスの脅威が増してきました。

充分に気をつけて、クリスマスそして大みそかにと。

無事に迎えたいですね。

 






★結果発表・・・・・今回も二回に分けて発表します。
 

おもむろに科を作るや冬の雲    卯平

 

歩いてたのはオブジェだってば冬干潟  宙虫

 

ルネ・マグリットめく冬空のイルカ  ルカ

 

(選外)(卯平)ルネ・マグリットとイルカとが近い。

 

極月の他人の空似フェリー待つ  珠子

〇(楊子)極月だからこそドラマがありますね。

〇 (多実生) 時々、世の中に似た人を見掛けはっとします。

〇(瞳人)人恋しくなる季節だからなあ

○(メイ)季語の重量感が、そわそわした気持ちを支えているように思いました。

○(まきえっと)「極月」と「他人の空似」がいいですね。

○(敏)世の中には、似た顔付きの人が三人位いるそうです。先に来ている人はフェリーに同乗する予定の方に思えたが、よく見るとといったところでしょうか。

〇(めたもん)こんなことありますよね。中七「他人の空似」が効いて、フェリーの待合室にいるような臨場感を感じます。

◯(道人)意外感が良いですね。

◯ (アゼリア) 私も出先で、目が悪いせいかよく人違いで声をかけそうになります。

◯(ルカ)意外なところでの出会い。

〇(ちせい)先生だと思ったら月光が事実を知らせたのでしょう。

〇(宙虫)師走のあわただしさのなか、ふっと止まる視線。フェリー乗り場がいい舞台。

 

(選外)(卯平)極月やと上五をすればいただいた。が、そうすると三段切れとなる。舌頭千転が必要。

 

切り替えの難しい日々冬の海    まきえっと

〇(藤三彩)コロナ禍で海と生きる人の思いだろうか

◯ (アゼリア) コロナ籠りのせいか曜日もわからなくなってきました。

〇(ちせい)冬の海がもしかしたら原因なのかもしれません。

 

風に群れ風に解れて冬鷗  めたもん

◎(楊子)「触れて」が詩的表現ですね。冬鴎の飛ぶ描写も的確にわかります。

〇(珠子)ひたすらに生きるための飛翔なのでしょうが、飛んでいる姿は優雅にみえます。  

〇 (多実生) 風の影響でしょうか?よく見る光景です。

○(まきえっと)冬の寂しさが漂っています。

○(メイ)「風に」と「群れ解かれ」の繰り返しが、旋回する様を想像させてくれました。

○(幹夫)冬鴎が風のリフレインでリズム佳く詠まれていて共感です。

〇(仙翁)カモメが、群れたりはなれたり、面白いですね。

◯(道人)「解れて」が、鴎の群れの動きをよく表している。

◎ (アゼリア)  鴎の羽撃きが聞こえてきます。

〇(宙虫)リフレインが風の気分を伝える。

 

旅人に葛湯振る舞ふ船着場   アゼリア

○(泉)葛湯は暖かくて、美味しいですね。サービスが良いですね。

◯(道人)「葛湯」の斡旋が巧い。心休まる景。

○(卯平)素直な句。しかし、報告句を抜けていないが。

 

渡し場に鉄のトビウオ冬ざるる      道人

◎(幹夫)鉄製トビウオが季語「冬ざるる」によく適っていると思いました。

 

海水か湖水か冬の水に触る    ちせい

〇 (多実生) 浜名湖など、水に触れたくなりそうです。

 

夕凪や冬の波止場に人もなし    仙翁

○(アネモネ)景が無理なく展開しています。

 

空をゆく海豚の夢や神の留守    敏

〇(楊子)楽しい夢ですね。海豚も空を飛びたいかもという想像が広がります。

◎(珠子)ジャンプする海豚のモニュメントを思いきり大きくとらえた写真からは、希望や夢を感じます。コロナ禍の閉塞感一杯の世の中、このアングルには救われます。海豚の夢が空をゆくという発想の楽しさ。こういう方は恙なくいい年を越せそうです。  

○(まきえっと)夢が叶うといいですね。

◎(仙翁)空飛ぶイルカ、夢見るイルカ、面白いですね。

◎(卯平)空をゆく海豚で誹諧味がある。その景と季語との相互作用で詩情がある。

◎(宙虫)開放的な空間がいい。海豚と空の取り合わせが絶妙かと。

 

年末の桟橋まばら渡船客    多実生

○(アネモネ)下五の「渡船客」に得心。

 

灯は海へはや大年の最終便   メイ

〇(瞳人)寅がたれかを見送っている…

〇(藤三彩)何にもせずに大晦日を迎えるのか。

○(アネモネ)リズムに魅かれました。

◯ (アゼリア) 本当に一年があっという間に終わってしまいます。灯は海への措辞が素敵です。

 

故郷の駅でくしゃみがとまらない    楊子

〇(瞳人)きっと、みんなが噂しているんだね、あいつが返ってくるよって

○(泉)何となく、ユーモラスな俳句だと思います。

○(幹夫)GoToトラベル、久しぶりに故郷へ。早速誰かが貴方の噂をしているのでしょうか。

○(アネモネ)「くしやみ」が上手い。

〇(めたもん)突然スローボールを投げられたような気分になりました。とぼけた中に、人間臭さ、リアリティーがあります。ストレートが速くないと詠めない句だと思います。

○(卯平)果たしてこの後どんな展開が始まるか。実家では詠み手の悪口を言っているのだが。

◎(ちせい)くさめが止まらない。故郷の液に対する思い。

〇(宙虫)急なくしゃみは堪らない。せっかくの故郷なのに。

 

水中のサンタと遊ぶイルカの輪   藤三彩

○(あちゃこ)水族館の景。七夕には織姫が登場しますよ。

○(卯平)見せる水族館。遊ばれているにはサンタに扮した人。

 

 

(つづく)

 
 
 


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