助手席の蝶と話しつ田舎道 瓦すずめ
春光や不逞のこころ玉のやう 瞳人
けん玉の糸のよぢれに芽木の風 アネモネ
掘削の地響き花の種を買う 珠子
朧なる今宵赤玉ポートワイン ルカ
夢捨てて町を出る日の春落暉 餡子
水玉を落し氷柱の消える頃 多実生
執念で塀よじ登る猫の恋 泉
泪の初恋玉葱剥きつツルゲエネフ 藤三彩
削られし山に夕焼け水温む 仙翁
遠野火や明日の色は茜色 道人
春寄りな兄さん犀になりよるは 吾郎
二月尽く築山はまだ八合目 敏
風ぬくし鹿の擦り寄る島の昼 幹夫
鳥帰る余分なものを置いてゆく まきえっと
母の背を追うて三月はぐれ雲 あちゃこ
子ら仰ぐ空の青さよ石鹸玉 春生
啓蟄の虫ブルドーザーと対峙せり アゼリア
土の山笑ふ朝日か夕日かと ちせい
阿蘇牛の乳房にちょうちょちょうちょかな 宙虫
以上、皆さんの句を麦句会報に掲載させていただきます。
ご了承ください。
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