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続き
恋猫のしかとされたる眼かな 敏
○(あちゃこ)シカトの方が正しく伝わるかな?確かにそんな風にも見えます。
ひた向きに恋する猫の目と合いて アダー女
○(敏)あたかもあの恋猫さんに秋波を送られた気分になったのでしょう。
○(まきえっと)「ひた向き」がいいですね。大事です。
恋猫や一途なる目の美しき ルカ
〇 (多実生) 打ち込む姿は美しい。恋猫の目の輝きに活性感を発見。
遠く見るハウスの中は春爛漫 多実生
〇(藤三彩)観葉植物や蘭なのか暖かそう
〇(ちせい)観察眼だと思います。爛漫の語に空想が広がりました。
恋猫の視線鉄柵とび越える 楊子
◎(ルカ)芝不器男の鶏を思い出しました。視線が飛び越えるととらえたのが新鮮でした。
○(泉)恋猫の雌猫を追う鋭い視線が、良く表現されている。
去り際の遠きまなざし猫の夫 メイ
◯(ルカ)人間にも通じます。
〇(瞳人)諦めるのも、これ、人生の知恵だよ
◎(アネモネ)猫も人間もオスはいつも未練!
◎(珠子)あの写真の猫があってこその◎です。賢そうな猫。瞳孔を閉てた目は確かに「遠きまなざし」です。
(選外)(道人)猫の夫の哀愁が垣間見える。
ビル街に夕日とどまる日永かな 泉
◯(アネモネ)そんな感覚もあるのかと得心です。
○(敏)日の光の留まる時間が日一日と永くなってゆく、まさにこの頃ですね。
〇 (多実生) まだ寒い日暮れ、高いビルの残り日は羨ましい。
○(餡子)まさに大落暉——。 ぶるぶると震えるようにして落ちていく前の状態。
〇(珠子)あの景を「夕日とどまる」としたのはお見事。季語もきっちり決まっています。とどまる時間が長くなる(気がする)たびに暖かくなり、そしてすぐにあの猛暑がやってきます。
〇(宙虫)日が長くなりました。少しずつ見えるものが増えてくる。
大輪の朝日迫るや梅白し 仙翁
ロック全開春夕焼けの高速路 アネモネ
◯(ルカ)いいですね!何の曲でしょうか。私なら「ホテルカルフォルニア」ですね。
◎(泉)「ロック全開」そして「高速路」で、疾走するクルマの勢いを強く感じさせる。それが、俳句全体に勢いを与えている。
〇(楊子)さやるぜーと低音響かせて。
〇(珠子)運転にはお気をつけて。無事にお帰り下さい。
〇(まきえっと)この夕焼は「ロック」が似合います。
〇(宙虫)ディープパープル!
狩の目をして恋猫の語る午後 あちゃこ
◯(アネモネ)狩の眼をしてにびっくりです。
〇(道人)恋を成就した猫の満足感を「語る午後」で締めて余情あり。
〇(めたもん)猫の語りたい狩のような激しい恋の話。午後になればそれも武勇伝に、という読みでよいのでしょうか。分かり切れないところも句の魅力ということで。
〇(ちせい)同じネコ科の虎の様な猫の凄みを見るような句でした。
遠嶺の影の織りなす涅槃絵図 道人
春耕やビニールハウスを荒らす猫 ちせい
○(泉)現実に、この様な猫がいるのか不明だが、ユーモラスな俳句だと思う。
春耕や山並み低き安房の村 餡子
◯(アネモネ)まさに房総の情景だと思いました。
〇(藤三彩)千葉に高山はないが海と山に囲まれて、野島埼灯台などは絶好の観光スポット。
春耕やカリフォルニアの空青く 泉
◯(ルカ)海の向こうの遠くに、想いを馳せたところが新鮮。「カルフォルニア物語」という漫画を思い出しました。
○(幹夫)春耕とカリフォルニアの青く大きな空との対比が佳く、景が思い浮かびます。
○(あちゃこ)?何処にいる?と思いましたが、これもまた、異国への連想かと思いました。広々とした開放感。
遥か来て居留守使われ恋の猫 アゼリア
◯(アネモネ)がっかり感が伝わって来ます。
〇(瞳人)諦めが肝心というおしえもあるから
○(アダー女)可哀想。あそこの女と目星つけてはるばる勇んでやってきたのに返事なし。また出直すか。
野良猫の細る瞳孔木の芽風 珠子
○(敏)閉じ込められていたゴルゴサーティーンは猫の瞳の細さから、現在の時間を午後2時と割り出したということです。写真の猫の瞳はまさにその細さのようですね。芽起こしの風が吹いているというのも頷ける時間帯です。
〇 (多実生) 希望の春の光を細る瞳孔に見ました。
○(仙翁)猫も春を待っていたのでしょう。
〇(まきえっと)「細る瞳孔」がいいですね。
猫の死から数えてきた朝春耕 宙虫
晴天を衝け耕人の背中見て 幹夫
吾夢の陽炎にけりセ・ラ・ヴィ也 瞳人
○(アダー女)「あたしの夢なんてどうせゆらゆら儚いもんさ」って洒落た句だこと。我が俳句もいつも難航です。「セ・ラ・ヴィ」
◎(敏)(恋猫にあてられて見た)エロチックな夢はどんな揺らぎだったのでしょうか。季語の使い方に感心しました。
蜃気楼両手で作る遠眼鏡 めたもん
〇(瞳人)くっきり見たい、は人情なれど、見えないからいいということもあり
〇(道人)「蜃気楼」に辿り着いた連想力がすごい。
○(仙翁)手の望遠鏡、やってみたくなりますね。
○(あちゃこ)中七からの表現が面白い。
〇(まきえっと)遠眼鏡を両手で作るなんて、心の豊さを感じました。
〇(ちせい)まだ淡い陽炎に手眼鏡を作った。
〇(宙虫)蜃気楼、きっと夢みる心がそこにありそう。
猫の恋静まりかえる裏通り 藤三彩
○(幹夫)猫の恋の前の静けさが詠まれる。恋猫の騒音と閑寂な裏通りとの対比が佳い。
〇(めたもん)猫の恋はやかましいものですが、逆に静まり返っているところに恋の緊張感があるのですね。
春茜擬音の街をふところに 楊子
◎(めたもん)街の擬音は文明的な営みの象徴のよう。「擬音の街」を包み込んで大きく深く春茜が美しい。
◎(あちゃこ)確かに街は擬音に満ちていますね。景の大きな一句。
◎(宙虫)ふところにおさまる展開がいいですね。本物ではないようですが・・・。
助手席の無言の会話春夕焼 まきえっと
○(泉)「無言の会話」とは、不思議な会話である。恐らくは助手席に座っている女性との間で、様々な思惑が交錯しているのだろう。交通事故が心配だが・・・?
○(餡子)どうしたのでしょう。余りにも見事な夕焼けに、二人とも感動したのでしょうか?
★★★
今回もたくさんの参加ありがとうございました。
では、まきえっとさんからの次回の告知をお待ちください。
広島は日に日に暖かくなって来ました。春は早々にやって来ます。オープン戦も始まって、新型コロナの感染の中でも、確実に人々は動いています。多くの人々の努力に感謝です。