小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第448回小麦句会結果発表(2)

2021年03月08日 08時44分00秒 | 1日句会

!結果発表!

続き

 

恋猫のしかとされたる眼かな  敏

○(あちゃこ)シカトの方が正しく伝わるかな?確かにそんな風にも見えます。

 

ひた向きに恋する猫の目と合いて  アダー女

○(敏)あたかもあの恋猫さんに秋波を送られた気分になったのでしょう。

○(まきえっと)「ひた向き」がいいですね。大事です。

 

恋猫や一途なる目の美しき   ルカ

〇 (多実生) 打ち込む姿は美しい。恋猫の目の輝きに活性感を発見。

 

遠く見るハウスの中は春爛漫    多実生 

〇(藤三彩)観葉植物や蘭なのか暖かそう

〇(ちせい)観察眼だと思います。爛漫の語に空想が広がりました。

 

恋猫の視線鉄柵とび越える    楊子

◎(ルカ)芝不器男の鶏を思い出しました。視線が飛び越えるととらえたのが新鮮でした。

○(泉)恋猫の雌猫を追う鋭い視線が、良く表現されている。

 

去り際の遠きまなざし猫の夫   メイ

◯(ルカ)人間にも通じます。

〇(瞳人)諦めるのも、これ、人生の知恵だよ

◎(アネモネ)猫も人間もオスはいつも未練!

◎(珠子)あの写真の猫があってこその◎です。賢そうな猫。瞳孔を閉てた目は確かに「遠きまなざし」です。 

 

(選外)(道人)猫の夫の哀愁が垣間見える。

 

ビル街に夕日とどまる日永かな    泉

◯(アネモネ)そんな感覚もあるのかと得心です。 

○(敏)日の光の留まる時間が日一日と永くなってゆく、まさにこの頃ですね。

〇 (多実生) まだ寒い日暮れ、高いビルの残り日は羨ましい。

○(餡子)まさに大落暉——。 ぶるぶると震えるようにして落ちていく前の状態。  

〇(珠子)あの景を「夕日とどまる」としたのはお見事。季語もきっちり決まっています。とどまる時間が長くなる(気がする)たびに暖かくなり、そしてすぐにあの猛暑がやってきます。   

〇(宙虫)日が長くなりました。少しずつ見えるものが増えてくる。

 

大輪の朝日迫るや梅白し   仙翁

 

ロック全開春夕焼けの高速路    アネモネ

◯(ルカ)いいですね!何の曲でしょうか。私なら「ホテルカルフォルニア」ですね。

◎(泉)「ロック全開」そして「高速路」で、疾走するクルマの勢いを強く感じさせる。それが、俳句全体に勢いを与えている。

〇(楊子)さやるぜーと低音響かせて。

〇(珠子)運転にはお気をつけて。無事にお帰り下さい。

〇(まきえっと)この夕焼は「ロック」が似合います。

〇(宙虫)ディープパープル!

 

狩の目をして恋猫の語る午後    あちゃこ

◯(アネモネ)狩の眼をしてにびっくりです。

〇(道人)恋を成就した猫の満足感を「語る午後」で締めて余情あり。

〇(めたもん)猫の語りたい狩のような激しい恋の話。午後になればそれも武勇伝に、という読みでよいのでしょうか。分かり切れないところも句の魅力ということで。   

〇(ちせい)同じネコ科の虎の様な猫の凄みを見るような句でした。

 

遠嶺の影の織りなす涅槃絵図   道人

 

春耕やビニールハウスを荒らす猫   ちせい

○(泉)現実に、この様な猫がいるのか不明だが、ユーモラスな俳句だと思う。

 

春耕や山並み低き安房の村    餡子

◯(アネモネ)まさに房総の情景だと思いました。

〇(藤三彩)千葉に高山はないが海と山に囲まれて、野島埼灯台などは絶好の観光スポット。

 

春耕やカリフォルニアの空青く    泉

◯(ルカ)海の向こうの遠くに、想いを馳せたところが新鮮。「カルフォルニア物語」という漫画を思い出しました。

○(幹夫)春耕とカリフォルニアの青く大きな空との対比が佳く、景が思い浮かびます。

○(あちゃこ)?何処にいる?と思いましたが、これもまた、異国への連想かと思いました。広々とした開放感。

 

遥か来て居留守使われ恋の猫   アゼリア

◯(アネモネ)がっかり感が伝わって来ます。

〇(瞳人)諦めが肝心というおしえもあるから

○(アダー女)可哀想。あそこの女と目星つけてはるばる勇んでやってきたのに返事なし。また出直すか。

 

野良猫の細る瞳孔木の芽風    珠子

○(敏)閉じ込められていたゴルゴサーティーンは猫の瞳の細さから、現在の時間を午後2時と割り出したということです。写真の猫の瞳はまさにその細さのようですね。芽起こしの風が吹いているというのも頷ける時間帯です。

〇 (多実生) 希望の春の光を細る瞳孔に見ました。

○(仙翁)猫も春を待っていたのでしょう。

〇(まきえっと)「細る瞳孔」がいいですね。

 

猫の死から数えてきた朝春耕   宙虫

 

晴天を衝け耕人の背中見て   幹夫

 

吾夢の陽炎にけりセ・ラ・ヴィ也   瞳人

○(アダー女)「あたしの夢なんてどうせゆらゆら儚いもんさ」って洒落た句だこと。我が俳句もいつも難航です。「セ・ラ・ヴィ」

◎(敏)(恋猫にあてられて見た)エロチックな夢はどんな揺らぎだったのでしょうか。季語の使い方に感心しました。

 

蜃気楼両手で作る遠眼鏡   めたもん

〇(瞳人)くっきり見たい、は人情なれど、見えないからいいということもあり

〇(道人)「蜃気楼」に辿り着いた連想力がすごい。

○(仙翁)手の望遠鏡、やってみたくなりますね。

○(あちゃこ)中七からの表現が面白い。

〇(まきえっと)遠眼鏡を両手で作るなんて、心の豊さを感じました。

〇(ちせい)まだ淡い陽炎に手眼鏡を作った。

〇(宙虫)蜃気楼、きっと夢みる心がそこにありそう。

 

猫の恋静まりかえる裏通り   藤三彩

○(幹夫)猫の恋の前の静けさが詠まれる。恋猫の騒音と閑寂な裏通りとの対比が佳い。

〇(めたもん)猫の恋はやかましいものですが、逆に静まり返っているところに恋の緊張感があるのですね。   

 

春茜擬音の街をふところに    楊子

◎(めたもん)街の擬音は文明的な営みの象徴のよう。「擬音の街」を包み込んで大きく深く春茜が美しい。

◎(あちゃこ)確かに街は擬音に満ちていますね。景の大きな一句。

◎(宙虫)ふところにおさまる展開がいいですね。本物ではないようですが・・・。

 

助手席の無言の会話春夕焼     まきえっと

○(泉)「無言の会話」とは、不思議な会話である。恐らくは助手席に座っている女性との間で、様々な思惑が交錯しているのだろう。交通事故が心配だが・・・?

○(餡子)どうしたのでしょう。余りにも見事な夕焼けに、二人とも感動したのでしょうか? 

 

★★★

今回もたくさんの参加ありがとうございました。

では、まきえっとさんからの次回の告知をお待ちください。 

 

 

 

 



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2 コメント

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ご苦労様でした ()
2021-03-08 12:13:06
宙虫さん、句会当番のお役目ご苦労様でした。今後とも、よろしくお願いいたします。

広島は日に日に暖かくなって来ました。春は早々にやって来ます。オープン戦も始まって、新型コロナの感染の中でも、確実に人々は動いています。多くの人々の努力に感謝です。
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感謝 (幹夫)
2021-03-09 09:34:23
宙虫さん、毎月素敵な写真提供ありがとうございます。
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