台風の影響はありましたでしょうか。
被害のあった方にはお見舞い申し上げます。
山火事、干ばつ、大雨と世界中のあちこちで起こっております。
兼題:残
大谷が残るか否か秋暑し
老骨をまだ灼きくるる残暑かな
残虐な史実や甘い桃を剥く
天災地変凌ぎ生き残って晩夏
夕立へカバンを傘に駆け出しぬ
気づかうよ残念捻挫八日月
残量の合わぬ錠剤秋暑し
残月に向かひて登る墓参り
腰低きフェンス横列街残暑
台風七号残念な旅予約
残暑なほ関帝廟の屋根反つて
百歳の語り部の黙残る蝉
黙祷に揺らぐ体幹残暑光
残響にあまたの声や海晩夏
敗戦忌廃船島に残されて
残暑なお三角コーンの赤き列
残る蝉箪笥預金の茶封筒
御巣鷹の残暑ほてりの尾根の石
五引く三残り二人に空夕焼
居残りの広き教室西日濃し
花の名は土で汚れて残暑かな
テーマ:駆け込み
かなかなや縁切寺の磴の減り
定番の閉店ソング秋暑し
なまくらなナイフめり込む熟トマト
駆け込み需要果てて一服虫時雨
新涼や芦毛の馬のゴールイン
懸け込みの寺院驟雨に叩かれて
考える容(かたち)いくども芋虫は
駆け込んで申請したら病葉に
糸瓜忌よ急げ影添い良き街へ
駆け込みの園に夾竹桃が咲き
秋暑し公園遊びついざぶん
小走りのをんな過ぎたる白雨かな
駆け込んで閉じた車窓の炎暑かな
新涼や皆で助けるベビーカー
蝉の死に間に合うバスは定刻で
天の川シェルター入所一日目
突然の雷雨駆け込むパチンコ屋
日傘畳み走る娘やベルの音
戻り梅雨駆込寺に庵主さま
夕立や駆け込む庇なき家並み
蜻蛉のすいと駆け込む門の内
雑詠
サイダーをごくり少年告白す
なでしこの敗退バスケの秋を待つ
ぽつねんと小兵衛を相手秋の冷や
持ち替えて話の腰を折る西瓜
カレー食べクリームパン食べ野分かな
茄子の牛黄泉平坂越えたろか
絵のなかの雨降りやまず夜の桃
葛の花駆け込み寺は峡の中
気が急きし待つ常慎ましき施餓鬼
故郷や大の字に寝る夏座敷
渋滞の車の中や敗戦忌
神鏡の後ろの正面秋の風
素つぴんの人とをりたる夜の秋
朝刊の社説それぞれ敗戦忌
蹄鉄の錆びてこすもすだけ揺れる
煩くも更に切なし油蝉
氷水日本は二季になるらしい
編笠のうなじ華やぐ風の盆
穂孕みの匂ひ畦越し水路越し
未使用の消毒スプレー終戦日
夕照やケルンに一つ石を足し
★選句要領
選句数6句(うち特選1句)
締切 8月22日(火)24時
選句コメントをつけて送ってください。
選外のものでもコメントしたい句がありましたら、コメントを受け付けています。
★当番はまきえっとです(選句送付先メルアド)
makietto@nifty.com
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