小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第485回小麦句会投句一覧(9月22日選句締切)

2022年09月16日 20時08分43秒 | 15日句会

大型で非常に強い台風14号は16日午後、発達しながら日本の南を北西に進んでいるようです。
19日ごろにかけて九州地方付近を北上した後、東に進路を変えて日本列島を縦断する見通し。
充分に気を付けてお過ごしください。

兼題:重
馬肥ゆる体重計は物置へ 
満月や光の重さ掌に受ける  
重き選貶められて散る柳    
ベコは退け芋桶重いけど運べ 
国葬の重い足枷今日の菊  
ため息をつける貴重な雨、稲田  
艶やかな翅を重ねて秋の蝶 
弧を描いて重く垂れゆく梨の皮  
重心の左右等しき良夜かな 
名月の重きに揺れる山の湖      
日の重く枯れ向日葵の項垂れる   
重体のこの星コスモス乱れ咲く    
天高し鰻重にある松竹梅   
吹けば飛ぶ平和の重さ花すすき  
名月や金の盃重ねつゝ    
快復の重湯ひとくち木の実降る
秋の朝重心低きヨガポーズ    
重ね置く本不揃いに鳴くちちろ  
虫の夜の重力かろき闇の影 
満月へ傾ぐ重心鶴を折る  
推測する蜻蛉の重量爪を切る   
戦時の殊勲は平時の重罪曼珠沙華     

テーマ:高い
うろこ雲草を褥に先生は   
飛蝗には飛蝗の高さ垣根飛ぶ  
ひとつしか買えない林檎見比べて  
崖淵に両手を挙ぐる秋の風 
秋霖やてっぺん霞む箒杉   
天高し大地の土は柔らかく    
鶏頭に染まるぷらいど自動ドア  
月天心銃の重さは知らぬまま 
軒を出て一気に天へ秋燕 
もう空に届く高さを一位の実    
高階に住み名月を近くする    
秋高し定年暮しはケセラセラ 
初さんま敷居高きを目に詫びて  
松茸や中国産より加奈陀産 
人は地に鳶の屈託空高し       
昼飯に秋刀魚自慢さ煮しめる日 
天を指し這ひ上る蔓牽牛花      
登高の馬の背中に備前富士 
武士(もののふ)の高き石垣蔦かづら  
塀の中小さき窓まで秋の月 
霧ぶすま心眼で見る利尻富士    
龍淵に残高不足カード鳴る  

雑詠
邯鄲ら鳴きて夷狄なランタンか 
名月や青きベランダ千一夜   
鉄橋の真中で晒す梨の皮  
さりげなく『妻のトリセツ』置く残暑   
秋の蝶池の周りを離れられず   
鳥影のしづかに消えて源義忌    
足音の後ろに前に虫の闇    
青鷺の顔を上げたる秋野かな     
新米とおもへば今年の精米日 
女王は夫のそばへ秋の虹 
ただならぬ富士の稜線九月ゆく 
重箱の隅つつく国会螻蛄鳴けり     
どれがどれやら釣舟草もその花も   
秋の虹バッキンガムの衛兵に 
寺までの徒歩が頭になくて霧  
残暑なおウクライナもコロナ禍も  
三人に人生三つ花野風  
貴て人の笑み懐かしや九月尽   
加速する終末時計霧の海  
一枚をはおって脱いで秋の朝  
威風堂々都会の空に名月は  
うっかりと送信うっかり秋の空    

★選句要領

★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。

★締切
9月22日(木)24時

★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com



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