大相撲、初場所がはじまりました。
コロナ禍のときの大相撲でテレビによく映っていた女性はどうしているのかなと。
兼題:歩
玉の年動画到来初歩き
歩合制の不幸抱えて鏡割り
老舗の歩み変わらない寒仕込み
一歩あり飛車切る聡太初景色
歩が金に成って終盤月冴ゆる
アマチュアは五十歩百歩つくしんぼ
宙に浮く朝日に歩く冬の霧
散歩する春を数えて回り道
七日はや歩幅正しく自衛官
歩きつつしやぶり三日のあんず飴
早梅の香に葬りへの歩を止める
試歩十歩五十歩百歩日脚伸ぶ
歩行器の髪整えて初電話
白杖に合わせる歩幅日脚伸ぶ
初日射すまでひたすらに歩みけり
人日の風のうずめく歩道橋
回廊を折れる禰宜の歩寒に入る
湯ざめして歩む気が失せ夜空見る
二歩の手に告げん寒月にての譜に
一歩ずつ前向く被災者冬木の芽
テーマ:干す
寒風に干さるる魚の面構え
干す知恵は冬を楽しむ保存食
亀鳴くや甲羅干す砂浜がない
庫裏裏の洗濯物と吊り干し菜
山颪干大根の枯野色
手ぬぐひの月に凍てつくスキー宿
「宇宙へは行かぬ」切干戻しつつ
からびたはずの地震の手触りみぞれ来る
春迎ふ干して一合掛け蕎麦で
常盤木に干されて雪の乱反射
逗子産干し鱈身体資本指図
大根おろす肴にひと品しらす干し
冬晴に干された社員の奮起かな
干されたる物の影見ゆ室の花
白首の大根を干す北の窓
物干しを残して棄農雪しまく
夜の海はコバルトブルー寒天干す
留鳥も旅立つ鳥も冬干潟
俎板を干すや六日の石の上
悴める月下の魚の一夜干し
雑詠
マフラーを若く結んで喪の帰り
ミケの耳ぴくりメールの賀状くる
寒の雨いい人連れてもっと降れ
冬ざれや日本の低い投票率
左義長や闇安らかに横たはり
殺生の世を美しく冬牡丹
雪兎盆に残れる目が二つ
大寒か病も今や緩解だ
脱脂粉乳あかぎれ痛い記憶
鳥打ちを斜めにギャバン老の春
天災に人災凍り割れる道
冬うらら引っ越しの荷に棹二本
寒に入る大鍋しまう棚の奥
墓を守る長兄の威儀雪月夜
放屁して風寒々と浅草寺
冬野菜箸とレンゲでとりまくり
蜂の巣をつついたようなお正月
落暉して急に寒気が攻めて来る
老人会の偉丈夫五人薬喰い
臘梅の空はやさしい海と会う
★選句要領
選句数6句(うち特選1句)
締切 1月22日(月)24時
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