小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第435回小麦句会投句一覧(8月22日選句締切)/再

2020年08月16日 13時43分05秒 | 15日句会

新型コロナウイルスのことがあって毎朝検温しておりますが、

体温より気温のほうが高い日が続いております。

兼題:眼
蟷螂の眼の片方は戦場に 
眼帯のをんなひとりの夜長かな 
炎天や眼中にない馬が勝ち 
眼の進化付き合えあきつ監視の目 
山からの霧に眼を見る整体師  
がらがらの眼科の窓を大落暉  
落ちて蝉眼虚空に光らせて      
検眼のまなこ細めて休暇明   
強い口あとは眼玉の鬼やんま  
眼薬の逸れては頬に長崎忌 
空蝉の眼窩に涙のような水   
蜻蛉の眼監視カメラの目の上に 
ぐんぐんと躙りよる眼や鱗雲  
借りものの右眼に流れ星ながれ
列島を刻む方眼終戦日 
無沙汰詫び墓掃除する眼に光
AIを超える着眼将棋扇  
闇深き蝗に大き眼かな
夏芝居悪役の眼の生き生きと 
蟷螂の振り向きざまの眼の楕円  
心眼や秋の大暑と同居する   
眼鏡杖柩に納め鰯雲   
眼裏に戦中戦後八月十五日 

テーマ:休
緑陰を探せず終わる昼休み 
暗闇に馴染む瞳孔盆帰省 
一晩は寝かせる話浮いてこい  
アベマリア地声でうたう秋の浜 
夏休み夜のコートが整備され 
家内には休みがないと蟻の道
外聞もなんの半裸の三尺寝 
これよりは明り落として帰省バス
顎髭のそのまま残る今朝の秋  
休戦の身を反らす海鳥渡る 
見えぬ敵帰省する人しない人 
小鳥来る弓道場の昼休み
モノクロのネガ焼き直す盆休み
少年の夏は矢っ張り川遊び
青空へ刺さるクレーン夏休み
草の花活け山峡の温泉宿
昼休みまだ始まらぬ長崎忌 
苧殻焚く休み笑みすやくたら顔 
東京中籠るが良しと夕端居 
日曜日つるりと過ぎて水羊羹
八月の異音抱えて出るフェリー 
片陰やスマホに休らう鳶職人 
幕間の幕覗かれる村芝居  

雑詠
凌霄花や記憶を消すという護身  
律の調べちくり口減らしの地理 
落蝉の動く動かぬ鳴く鳴かぬ  
浮世絵の役者の目力涼新た
夫婦して同じ句が好き秋うらら
病葉を重ね重ねて掃き集む   
肉を食べ出口で残暑の様なもの 
突然のリモートですが阿波おどり 
粗塩のとろけ加減に焼鰯 
星月夜ひかりの川の高速路  
新涼や越後の女唎酒師      
新走をとこの愚痴を聞きながら  
砂山に欠けゆく夕日夏終る   
見はるかす八月十五日の海  
何もかも邯鄲の夢昼寝覚め 
稲妻に浮かび遺影の生臭し  
よーするに萩野をゆけばジェーン・エア  
デパートで冷房目当ての散歩かな 
すこし悪たして返信夢二の忌  
シャガールの馬の嘶き稲光  
これでもか炎暑続きに守勢のみ  
鰯雲羊の群れを守る犬  
あざやかに開く番傘夏芝居 

★選句要領
 
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
 
★締切
8月22日(土)24時
 
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
  



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