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『網(あみ)呑舟(どんしゅう)の魚(うお)を漏(も)らす』
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呑舟の魚とは、船を呑むほど大きな魚のことで、善悪ともに、大人物・大物の喩え。網の目が粗いために舟を呑むほどの大魚までも逃がすということ。法の規定が大まかなため、大罪人を逃がしてしまうということ。
類:●天に目なし大魚網を破る
反:●天網恢恢疎にして漏らさず
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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不確実な時代はない
不確実性の時代と人はよく言います。事実、思わぬことが次つぎと起こって混乱することがよくありますが、私は不確実性ということは肯定しません。なぜなら、不確実な現象は全部人間自身の活動の所産であり、人間自身が不確実な考えを持ち、不確実な行動をするところに起こってくるものだと思うからです。だから、不確実な考えや行動をやめたら、確実になってくる。そういう自覚で仕事をすることが大切だと思います。未来は“確実性の時代”だという発想の転換、未来に対処する基本的姿勢の転換こそ、今日、私たちお互いの緊急重要事ではないかと思うのです。