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『一葉(いちよう)落ちて天下(てんか)の秋(あき)を知る』
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桐の葉が一枚落ちるのを見て秋が来たのを知るという意味で、僅(わず)かな現象を見て、その大勢や将来を予知することの喩え。
類:●一花開けて天下の春●A straw shows which way the wind blows.(一本の藁で風の吹く方向がわかる)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>
出典:「淮南子-説山訓」 「見一葉落、而知歳之将暮、睹瓶中之冰、而知天下之寒」
出典:淮南子(えなんじ) 哲学書。中国前漢、成立年不詳。淮南(わいなん)王の劉安編。現存するもの21巻。諸家の思想・学説を総合的に記したもので、秦代以前の諸思想が総合的に伺える。正式の書名は「淮南鴻烈解」。
作者:淮南子(えなんじ)・劉安(りゅうあん) 古代中国、前漢の学者。前179~前122。姓は劉、名は安。高祖の孫で、淮南(わいなん)王に封ぜられた。読書を好み、賓客や方術の士を招き、諸家の思想・学説を記述、編集した。
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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苦情から縁がむすばれる
需要家の方からいただくおほめの手紙はもちろんありがたいけれども、苦情の手紙をいただくのもありがたいことだと思います。かりに苦情を言わない方はそのまま「あそこの製品はもう買わない」ということで終わってしまうかもしれません。しかし不満を言ってくださる方は、そのときは「もう買わない」というつもりでも、こちらがその不満を丁寧に扱って、不満の原因をつかむとともに、誠心誠意対処すれば、その誠意が通じ、かえって縁がむすばれる場合が多いと思います。ですから、苦情を受けたときは「縁がむすばれる好機」と考え、一つの機会として生かしていくことが大事だと思うのです。確かに不都合が起き苦情出た時、一時は互いに感情的になる事も有るでしょう。しかし、普段は見えない何かが見つかるのも確かです。