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『知音(ちいん)』
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1.心の底を打ち明けて話すことができる友。心の通じ合った親友。
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類:●無二の友●高山流水。2.友人。知り合い。知人。3.男と女が親しくすること。恋情を通じること。遊女の馴染み客となること。また、愛人。 用例:浮・風流曲三味線-四「彼奴も相応に飯焼(ままたき)に知音して」
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出典:「三国志-魏志・王粲伝」「昔伯牙絶絃於鍾期、仲尼覆醢於子路、痛知音之難遇、傷門人之莫逮也」
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故事:「列子-湯問」 中国の春秋時代、琴の名手伯牙(はくが)が弾く曲を、その友人の鍾子期(しょうしき)はよく理解していた。鍾子期の死後、伯牙は自分の音楽の真髄を理解して呉れる友は他にはいないとして、琴の弦を切ってしまった。 →参照:絶弦
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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休日の裏づけ
文化的で繁栄した生活を営むのは、人みなの願いです。わが国でも、最近、休日を増やすということが話題に上がっていますが、休日を単に怠けた姿としてではなく、積極的に生活を楽しむというように考えてきつつあるのは、一つの進んだ姿として、好ましいことだと思います。しかし、ただ単に休みを多くするというだけで、そこに生産の高まりという裏づけがなかったならば、お互いの収入は減るばかりで、かえって生活の程度は下がってしまうでしょう。原始の時代から、お互いに人間は、生産の高まりとともに生活を高め、しかも休息と慰安の時間を次第に多くしてきたのです。それが社会発展の一つの姿と言えるのです。