読書感想日記

最近読んだ本の感想

「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」早坂 吝 著 講談社文庫

2023-07-30 17:17:50 | 推理物
 途中から世界観がガラッと変わり、さらには人をおちょくるかのような差し込み文があったり、君たちは俺の世界についてこれるか?と言わんばかりの剛腕に戸惑いましたが、面白かったです。本作で自ら紹介されている未完らしき作品も、是非読ませていただきたいです。
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「最後の証人」柚月裕子 著 宝島社

2023-02-02 17:05:19 | 推理物
 人間は、親しい間柄でも、なかなか内面の姿を見せないもの。
 いや、他人には見せられないものを一つや二つ抱えて生きている。
 なかでも、人生を変えてしまうほどのものは、墓場まで黙って持ち込もうとするでしょう。
 ましてや、法廷という名の人生を決定される場所では…
 
 人間の持つ、あらゆる感情が胸の内を駆け巡り、次々とページをめくっていました。
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64 ロクヨン 横山秀夫 著 文藝春秋

2014-09-13 22:55:20 | 推理物
ほぼ一気に読んだ。
私にとって、組織にまつわる部分は、どうでもよかったのだが、読み終えてみると、やはり無駄な部分がない…
完成された物語を読ませていただき、ありがとうございました!!
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「くらのかみ」 小野 不由美 著 講談社

2010-01-11 00:33:07 | 推理物
 まだ子どもの従兄弟たちが過ごした夏休みの数日間のお話しです。
 私は、ほんの一瞬で、小学生の頃に戻っていました。
 とは言っても、彼らのように利発なところではありませんが…
 私は、母方の従兄弟が多かったので、毎年、夏休みになると、親戚のほとんどが住んでいた地方へ一人で遊びに行かせてもらい、それぞれのお宅を何日か周期で泊まらせて頂き、さらにはみんなで集まっては賑やかに過ごしていた日々…
 妙に背伸びをして大人ぶってみたり、怖い世界の話しに興味をもったり…
 彼らが不思議な出来事の謎を解いていく姿は、私と従兄弟たちの姿と重なり、ついには、私が昔から彼らと従兄弟だったような錯覚に陥っていました。
 ですから、彼らと一緒に過ごす時間が途切れてしまったあと、現実の世界へ意識を戻すまで、けっこう時間が必要でした…
 とてもいい時間を過ごさせて下さった著者に、感謝します。
 あー、あの頃に戻ることができたなら…
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「オリンピックの身代金」三好 徹 著 カッパノベルス

2009-05-25 17:46:30 | 推理物
 今の時代に読んでみると、この話しが書かれた頃から時代が変わってしまったと感じることは否めませんが、そんなことは別に気になりませんでした。
 某テレビ局が、大金をはたいて、手に入れたオリンピックの放映権。
 あと数日で本番というときに、大金を要求する脅迫が届く。それは、オリンピックの映像を人質(?)にしているという…
 少しずつですが情報を与えてくれつつ、話しのテンポもよく、なかなか面白く読ませていただきました。
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『殺人症候群』  貫井 徳郎 著 双葉文庫

2008-08-01 12:03:05 | 推理物
 失踪症候群、誘拐症候群に続く3部作目のお話だそうです。
 私は、犯罪の内容にもよりますが、『復讐』という行為は、認められてもいいのではないか、と思うことがあります。
 「憎しみは、憎しみしか生まない」とか「罪を憎んで人を憎まず」など、悟りきった言葉をきいたことはあります。
 また、日本は法治国家ですから、犯人は裁判で裁かれなければならないことも、理屈ではわかります。
 しかし、もしも私の大切な人が、犯罪行為で傷つき、命を奪われてしまったら…
 ましてや、理不尽にも、裁判による犯人への処罰が軽いものだったら…
 きっと、私は、自分の残りの人生をかけて、犯人に復讐するでしょう。
 ただ、自分の力だけでは、実行できなかったら、どうしたらいいのでしょう…
 マスコミや世論を味方にすれば、犯人を社会的に抹殺できるものでしょうか…
 丑三つ時に、わら人形と五寸釘を手に、呪いをかければ成就するのか…
 いや、結局『復讐』という行為は、許されないのでしょうか…
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『誘拐症候群』 貫井 徳郎 著 双葉文庫

2008-08-01 11:58:00 | 推理物
 奥さんから、失踪症候群の続編という風に聞きました。
 誘拐とは、割の合わない犯罪だと言われていますが、実は、そうでもないのだろうか…などと、不謹慎なことを思ってしまいました。
 誘拐は、言うまでもなく被害者側の弱点ばかりを攻める、冷酷非情な行為…
 だからこそ、警察は、犯人の逮捕に全力を挙げ、一方の犯人たちは、綿密に準備し、万全な計画に基づいて、正確・非情なまでに実行することで犯罪を成功させようとする…
 だが、それほどまでに危険な方法をとらなくても、案外、事件に関わっている誰もが気づかないうちに、犯行が完了している…そんな、完全犯罪も、夢ではないのかもしれません。
 ただ、そうなると、誰も、この完全犯罪を、打ち破ることができませんね。
 しかし、こんな冷酷な犯罪が、完全犯罪として、成立してしまっていいのでしょうか…
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『震度0』 横山 秀夫 著

2008-07-28 23:26:41 | 推理物
「目標」「希望」「欲望」とは、何が違うのだろうか。
「目標」や「希望」に向かって「努力」することは尊く感じるが、「欲望」を満たすために「権謀術」を駆使することは卑しく感じるためだろうか。一流といわれる会社に入社したい、職人のようなプロになりたい、人よりも出世して地位や名誉を得たい、多くの給料をもらって裕福な生活をしたい、素敵な人と出会いたい、その人と結婚して祝福されたい、暖かい家庭を築きたい、子どもに優れた教育の機会を与えたい…考えればきりがないが、これらの中にも、「目標」や「希望」と感じるものがあれば、「欲望」と感じるものもある。
さて、ある組織を舞台にして描かれる人々は、皆自分に正直で、その能力である「努力」や「権謀術」を最大に発揮した結果、互いに不審を抱き、見えるべき物まで見えなくなってしまう。
そんな中で、忘れかけていた「義務」「責任感」を取り戻し、「希望」への光が差してくるが、そこに照らし出された光景は、組織を静かに崩してしまう…
 時々、呼吸を忘れてしまっているほど、引き込まれてしまいました。
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『失踪症候群』 貫井 徳郎 著 双葉文庫

2008-07-26 15:32:30 | 推理物
 今の生活を抜け出して、自分のことを誰も知らないところへ行きたい、という願望が旅への憧れであれば、今の生活を捨ててしまうとい決意の現れが失踪なのでしょうか。
 しかし、人間は、どうしても周りの人々と無縁では生きられないようです。  
 この物語に現れる人々は、全てを捨てて一人で生きていこうとするのに、結局、自分以外の人間の生き方に影響されてしまうなんて。
 個性的な人々にまつわる話のテンポがよく、面白かった。
 奥さんからのお薦め本でしたが、あと2冊の続編があるとのことで、これからも楽しみです。
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『子どもの王様』 殊能 将之 著 講談社

2008-07-26 15:18:58 | 推理物
 奥さんからのお薦めでした。
 私には遠い過去のこととなってしまいましたが、子どもころの私の考え方は、単純に物事を区別していたように思います。自分にとって「敵(悪)」か「味方(善)」か。そう、自分の考えに合わなければ、本当はそちらが正論であったとしても、それは敵であり、悪なのです。 残念なことに、その傾向は、未だに治りませんが…
 さて、主人公は、その体を張って、男子みんなの憧れである正義のヒーローになって「敵」から「仲間」を助けようとしますが、仲間を脅かしている相手は、果たして「敵」であり「悪」なのでしょうか。
子ども向けの話しとされていますが、奥の深い内容でした。
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