栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

やはりアンカツさんはノーザンテースト使いだった

2010-06-21 13:27:55 | 血統予想
さっきGCで「栄光の名馬たち アドマイヤムーン」をやってたので見ていたら、ちょうどダイワメジャーの秋天優勝のシーンで、「やっぱりこういうノーザンテースト的というか、Hyperion的な脚質の先行馬に乗せたらアンカツさんだよなあ~」と思ったので、ちょっとターゲットで調べてみました

◎母父ノーザンテースト 騎手連対率ランキング
※騎乗数100R以上、()内は通算連対率byNETKEIBA

安藤勝40.8(30.1)
武豊36.4(35.4)
横山典31.3(26.9)
柴田善27.6(23.9)
藤田27.4(24.1)
秋山27.1(16.0)
池添25.4(17.8)
後藤25.4(22.4)
四位24.7(22.3)
内田博24.6(23.3)
--------
蛯名24.4(23.6)
岩田19.8(24.9)
和田17.1(14.9)
松岡13.1(16.6)

そりゃあダイワメジャーとダイワスカーレットの主戦なんやから、これぐらいの高連対率は当然やないか~と思われるでしょうが、しかしこの2頭のアンカツさん騎乗時の成績(14.4.4.3)を差し引いてみても、(32.30.4.94)連対率38.8%ですから、「ノーザンテースト使い日本一」の座はまったく揺るぎませんな~

しかも単回値が94、複回値が92ですから、2着は死守して配当的にもソコソコ美味しいというわけですね~
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た、高倉くん、なんで外にいるんや…

2010-06-21 08:39:21 | 血統予想

阪神9R 三木特別
◎8.アドマイヤプリンス
○9.クレバートウショウ
△5.グッドバニヤン
◎は母がナスキロのクロスだからヒカルアマランサス的配合で、大トビで外回りのほうが安心して見ていられる。ここでもモノが違うだろう。相手は絞れば○△。どちらも柔らかなストライドで阪神なら外回りがベターのはず。

阪神10R マーメイドS
◎4.アースシンボル
○14.ニシノブルームーン
▲5.コロンバスサークル
△9.ブライティアパルス
×10.リトルアマポーラ
×12.ムードインディゴ
注2.レジネッタ
注3.テイエムオーロラ
軽ハンデ馬の台頭が目立つのと、開幕週で前残りやイン差しが決まりやすいのが例年の傾向。トウカイテイオーは米血の強い牝馬との配合が成功し、たとえばトウカイポイントは母父リアルシャダイだし、ヤマニンシュクルは母父ニジンスキーだ。◎の母はリアルシャダイ×マルゼンスキーというライスシャワー配合で、これだけでトウカイテイオー代表産駒の資格はある。アッサリ抜け出した前走をみると今は2000mぐらいあったほうがよさそうだし、わりとロベルト的な骨格走法なので内回りを器用にイン差しする脚もあるはず(現にこれまではローカルに実績集中)。高倉君はスタートが巧いし、好位のインが取れれば面白い。これもロベルト的な体型走法で本来は急坂小回り向きの○が相手本線。

函館9R HTB杯
◎1.ダイアナバローズ
○13.クーデグレイス
▲15.トウカイメロディ
△2.サクラキングオー
×10.レンディル
注5.マヤノゴクウ
注8.ホクトグレイン
○▲は小回りを先行する脚や捲る脚があるが、この多頭数で外枠に入ってしまうと開幕週だけに全幅の信頼とはいかない。◎は12秒ラップがダラダラ続く紫苑Sを中団から差したように瞬発力は並だが持続力はある。時計や上がりが速くならない洋芝は歓迎だし、開幕週のイン差しを狙ってみたい。紫苑Sで負かしたのがラインドリームで、2勝目をあげたときに負かしたのがメイウインドだから、1000万下は勝てる裏付けは十分ある。

--------

ブラボーデイジーがスタート直後に躓いたことでセラフィックロンプがスローで逃げるという予想外の展開になり、終わってみれば開幕週の行った行った

ニシノブルームーンは昨年はインベタの3番手が取れたのが大きく、逃げ切ったコスモプラチナを追うようにラチ沿いを抜けてきましたが、今年はこれだけ外を引いてしまうといったん下げながら内に潜り込むしか手がなく、北村はソツなく乗ったとは思いますが、昨年よりは番手が3つ4つ後ろになってしまったぶん届かずでしたね~

ヒカルアマランサスはディープスカイ型の配合で直線長いコースでこその馬だと書いてきましたが、ディープスカイが阪神内回りでは何回やってもドリームジャーニーに捲られてしまうのと同じで、たとえ好位をとっても4角で手が動いてしまうのは目に見えていました

昨今はファンの作るリアルオッズのほうが専門家の印よりも優秀なことが多いのですが(^ ^;)、これを2人気にしてしまったのはちょっと学習が足りないと言われても仕方ないでしょうね~

アグネスタキオンは配合に忠実な種牡馬で、Hyperion増幅型のダイワスカーレットでもNasrullah増幅型のディープスカイでも成功したのが素晴らしいですが、だからこそ血統屋としては、ヒカルアマランサスやアドマイヤプリンスの内外の回りでの取捨には拘りたいですね~

ブライティアパルスの馬主の小林昌志さんとは懇意にさせていただいてますが、ダイタクリーヴァの母スプリングネヴァーのネヴァービート3×2、ハロウェー5×3という凄いクロスも小林さんのアイデアで、自家生産馬といっていいこの馬での重賞勝ちは喜びもひとしおではないかと思います。おめでとうございました~

あと一つ、ジョーカプチーノとかオースミスパークのような、気の良すぎるような馬をフワッと乗ってしまう藤岡康太の当たりの柔らかさは、天性のものがあると以前から思っています

高倉くんには好発からインベタ差しを期待したわけですが、ダッシュがつかなかったのは仕方ないとしても、この枠順でずっと外々を回ってくるとは思いませんでしたね…

それでも直線ではオッという脚を使っており、やっぱりオープンでも足りる馬だとは思いましたよ~

このところ◎は大体いいところに打ててるので、まあ筋を通していればいいこともあるさ…なんて思っとります

ヒカルアマランサスはディープスカイ型(3)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/b10ecfeec096c7d17e808f8c4b33314c

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サンデー×ミスプロ×ヒッティングアウェー

2010-06-20 10:21:28 | 血統予想

さくらんぼ特別が1着同着、福島最終が1,2着、潮騒特別が1着、函館最終が2,3着と、土曜の芝1200m戦は3歳が絡みまくりましたね~
というわけで、阪神7Rは唯一の3歳馬デイズオブメモリーに注目しています

この馬、配合的にも成功パターンを踏んでいて、半兄ソングオブウインドとは父がミスプロ系という点が同じで、またエンドスウィープ×サンデー×シャダイマインの組み合わせはラインクラフトと同じ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102684/

この「サンデー×ミスプロ×ヒッティングアウェー」の組み合わせはコイウタやアグネスアークとも同じで、ヒッティングアウェーの母がWar Admiral×La Troienneですから「サンデー×ミスプロ×War Admiral×La Troienne」の黄金配合になるわけですね~

前走時計は同日のバクシンカーリーの未勝利勝ちにコンマ2秒、古馬500万下にコンマ1秒劣るだけですから、あの楽勝なら500万即通用の見立てはできます

小柄で柔らかなスウェプトオーヴァーボード産駒ですから雨が降らないのは幸いで、ちょっと枠が外なのがどうかですが、うまく好位に付けられれば…と

マーメイドSは木曜の「血統クリニック」は◎ニシノブルームーンで書きましたが、3番手からインピタで差した去年と違って、外枠に入ってしまったのがどうか…と考えているうちに◎を変えてしまいました(^ ^;)

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抜けまくったやん…

2010-06-19 18:57:22 | 血統予想

函館9R 函館競馬場グランドオープン記念
◎7.ホッカイカンティ
○1.ピサノパテック
▲14.フィールドベアー
△13.マヤノライジン
×6.スズカサンバ
注4.ピエナビーナス
◎○で迷った。○は母系にロベルトが入るので小回り向きで、08年巴賞ではフィールド・マヤノ(1着同着)とクビ差3着の大接戦。ノリが最内を巧く捌けば逆転も考えられる。◎は母がスペシャル=サッチ3×2で自身はノーザンダンサー4×3とネヴァーベンド≒ボールドリーズン4×4だから、母父クラシックミュージック(サドラーズウェルズやフェアリーキングの全弟)のパワーと粘りを増幅していて、洋芝は合いそうだし、09年谷川岳や07年中京2歳を見ての通り小回りをスイスイ捲る小脚もある。実は洋芝小回り1800mはベストではないか…というのが◎の理由。

函館11R 潮騒特別
◎1.カレンチャン
○8.バンガロール
▲7.マヤノクレナイ
△3.ターニングポイント
×4.アラマサローズ
注5.ラヴァーズテーラー
○はオープン通用の実力馬だがベストは1400m。1200mで開幕週で外を回らされるとちょっとモタモタして届かない…というシーンも。◎の前走の時計は超速馬場で買いかぶれないが、スプリングソングの下で父がクロフネだから洋芝向きのパワースプリンターには違いないし、ラチ沿いを差した経験が開幕週の1番枠で活きるとみた。

--------

土曜は福島と阪神の馬場が読みきれないので函館で勝負だったんですが、みごとに抜けました(^ ^;)

函館も福島も芝1200m戦は3歳が絡みまくってましたね~
先週ダッシャーゴーゴーがいきなり通用したのが予兆だったのかと…

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Never Bendと夏馬(3)~暖かくなってマイネルクラッチの硬肉がほぐれてきた?

2010-06-19 10:08:03 | 血統予想

小豆島特別の◎マイネルクラッチはナカヤマフェスタの半兄で、母ディアウインクはデインヒルのパワーを強力に増幅した配合をしています

自身はそれをNever Bendのクロスで受けていて、Danzig的デインヒル的な硬肉豊富な体型体質は、いかにも急坂小回り1400mベスト

しかもここは開幕週の単騎逃げが有望で、陣営が強調するように追い切りの動きが一変となると、上昇度と展開利で○ホーカーハリケーンや▲ダノンプログラマー相手に食い下がれそうな気はしますよ~

前に「Never Bendと夏馬」で書きましたが、Never BendとかLa Troienneの硬肉を受け継いだ力馬タイプは、洋芝が合うというだけでなく、冬場は体が硬くなりがちなので夏場に成績が上がるタイプが多いのです

マイネルクラッチも7~8月は(2.2.0.1)で、この唯一の凡走が08年小豆島特別9着というのが引っかかりますが(^ ^;)、あのときはダッシュがつかず後方からという不本意な競馬で、追い切りの動きが良くなったのも気温の上昇によるものではないかと思いますよ

前走の△アグネスヨジゲンの激走には驚かされましたが、この馬はよくみると体型や走法が母サイコーキララ(現フィリーズレビュー勝ち)にソックリで、これは急坂1400mベストでしょう

4頭に絞って、◎○▲→◎○▲△的な買い方で…

Never Bendと夏馬(2)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/5930f3be802b27a0c1132dba6bf183bc

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小回り向きブラダマンテ牝系

2010-06-18 22:39:22 | 血統予想

W杯一色のなか、元バスケ少年の私はNBAファイナルも全試合見ておりました~

ボストンが王手をかけたときに「このままボストン優勝ならMVPはラジョン・ロンドなんやろうけど、それはちょっと説得力がないな~」と

だからレイカーズ逆転VでコービーMVPという未来しか見えなかったわけですが、でも私はボストンを応援してたんですけどね…

今年のボストンがここまで来れたのはロンドの成長があったからですが、ファイナルのここ一番のプレイを支配できる選手かというと、それは競馬でいうと真のG1級かどうかというのと同じで、素晴らしい選手たちによる素晴らしい内容のゲームが続いたファイナルでしたが、けっきょくシリーズを支配しつづけたのは、真のG1級はコービー・ブライアントだけだったということですな~

どんな競技を見ていても痛感させられることですが、コービーのような超一流のアスリートは柔らかくて強くて、速くて粘りがあって、それはサラブレッドも同じなんですよね~

こうやって何でも競馬に喩えてしまうのは職業病みたいなもんで、たとえばガテン系の筋肉の塊のようなパワーフォワードが動きが硬くてぎこちないと、「これはちょっと硬肉が多すぎて、Romanをクロスしすぎた感じやなあ…」なんて思ってしまいます(^ ^;)

--------

ピサノパテックはスティルインラブやビッグバイアモンの甥で、父がサンデーだからスティルとは3/4同血の間柄でもある
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2002106006/

スティルインラブとアドマイヤグルーヴのライバル対決は、内回りの桜花賞と秋華賞はスティルに、外回りのエリ女はアドマイヤに凱歌があがった

ビッグバイアモンも中山内1800mのラジオたんぱ賞を逃げ切ったように、このブラダマンテの牝系はRoberto的なパワーと捲り脚を伝える傾向にあり小回り適性は高い

セントライト記念3着など若い頃は中長距離を使われていたが、折り合いに難しいところがあって昨年からは短距離路線に鞍替えしている

路線変更後の成績をみても、京洛S4着(京都内1200m)、UHB杯1着(札幌1200m)、バーデンバーデンH5着(福島1200m)、テレビ愛知オープン2着(中京1200m)、谷川岳S3着(新潟内1400m)と好走するのは小回りばかりで、このあたりはやっぱりブラダマンテらしい

「最近は折り合いがスムーズなので1800mでも大丈夫」と陣営はコメントしているが、08年巴賞ではここで人気を集めるフィールドベアー・マヤノライジンの1着同着からクビ差の3着に食い下がっている

この最内枠はカベを作りやすいのとイン有利の開幕週を考えれば願ったり叶ったりだし、ノリなら巧く捌くはずだから、あの巴賞の借りを2年越しで返せるかもしれない

迷ったのですが、もうひとひねりして、ピサノパテックは○としました

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シュプリームギフト

2010-06-16 22:41:49 | 血統予想

ディープ産駒で開幕週デビューで話題の、シュプリームギフトの追い切りをみました~
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103205/

母はランダルーシS(米G3)勝ちでデルマーデビュータントS(米G1)2着
この馬はHalo≒Sir Ivor≒Stop the Music≒Boldnesian3・5×5・6ですが、いかにもそれらしい無駄のない脚捌きでしたね~
あとLyphardにNureyevを合わせているのでFair Trial的な粘っこさも感じられました
体型に伸びがないのであまり距離は長くないほうがよさそうですが、まあ牝駒はこういうタイプも多いのかなあ~という印象
この馬をみた限りでは…ですが、Halo的な要素は伝わりやすい感じはしましたよ

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牝馬も走る「マンカフェ×Caerleon」

2010-06-16 19:50:49 | POG

現4歳世代の募集時に、ラフィアン会員の友人から「芝中距離向きで手頃な値段のを選んでくれ」と言われたので、血統表とパンフレットを見てススメたのがマイネルシュトルムとマイネチェルシーでした

シュトルムの場合はチーフベアハートにナスキロとスタミナで、総帥のチーフベアハート産駒の相馬の凄さも込みで良さげではないかと思ったわけですが、チェルシーはマンカフェ×Blushing Groomの黄金配合ですから、こちらはほとんど血統配合のみで選んだといえます

「いや~後から気づいたんやけど、マンカフェ×Blushing Groomって牡しか走らんのや(^ ^;)」と奴には言い訳するのですが、そもそもマンカフェ自体が牡血統というか、活躍産駒が牡馬に偏っているのです

マンカフェ牝駒のオープン馬というと、賞金順にレッドディザイア、セラフィックロンプ、キルシュブリューテ、レッドアゲート、テイエムオーロラと計5頭しかおらず、うちセラフィックとテイエムの2頭がマーメイドSに登録しています

そして興味深いことに、この5頭のうちレッドディザイア、レッドアゲート、テイエムオーロラの3頭は、母系にCaerleonを引く黄金配合なのです(アゲートは母父スキャンですが)

ようするにマンカフェ×Blushing Groomは牡しか走らないけれど、マンカフェ×Caerleonは牝もよく走るという、同じ黄金配合でもセックスバイアスのかかり方が違うのが面白いですね~

まあCaerleon自体が(父としても母父としても)女血統というか牝がよく走るところがあるので、こういう現象が起きているのではないかと思いますが、予想とは関係ないですが面白いなと思ったので書いてみました~

PO馬やクラブ馬を選ぶときには使えるデータじゃないかと…

マンカフェ×Caerleon(2)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/cd5aa9d36ad928d52d8cacef3dbb5322
マンカフェ×Caerleon
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/64e261c30b10e1deb7d5560c95559f8c
Halo≒Boldnesian
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/01f84a38c18c1c9910aac1912300610d

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名繁殖フェアリードールに流れる濃密なHyperionの血

2010-06-16 17:53:28 | 配合論

日曜の京都芝は雨で完全に外差し馬場になっていましたが、幸はそれを逆手に取るように10Rも11Rもラチ沿いピッタリを逃げて1,3着
パトロールビデオを見ても、ラチ沿い1頭分あるかないかだけ芝が残っていて、そこは走ってもほとんど掘れてないのが肉眼でも確認できました
まあしかし、ヘッドライナーもノボリデュークも道悪をこなせるからこそ、あそこを突けたというのも事実でしょう

ヘッドライナーの血統については、キャロットクラブ会報「エクリプス」5月号(4月上旬入稿)にフェアリードール牝系について書いたので、それを転載させてもらいます~
フェアリードール
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a006496/

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単勝オッズ1.3倍、誰もがここは楽勝だろうと信じて疑わなかったトゥザグローリーの2戦目。
たしかに全く危なげはなかったとはいえ、終わってみれば2着との差はたった半馬身。
まだ馬体に余裕があったとはいえ、期待が大きかっただけに、少々肩透かしの感もあった内容だった。
母トゥザヴィクトリーはエリザベス女王杯に勝ち、ドバイワールドC2着、オークス2着、桜花賞3着、フェブラリーS3着など、まさにマルチな活躍をみせた一流馬。
キングカメハメハとの配合はNureyev4×3のクロスになるが、このNureyevがHyperion4×4を持つため、息子にはトゥザヴィクトリーのパワーや粘り強さのほうが強く伝わっているようにみえる。
少し重心の高いフォームも母の現役時代を思い起こさせるものがあって、だからデビュー戦を豪快に追い込んで勝ったときも、「この馬は母のように、前々で粘り強さを活かす競馬のほうが合っているのではないか」とレビューでも書いた。
2戦目も鋭く斬れたというよりは長く脚を使ったという勝ち方で、やっぱりあれをみると、ゆくゆくは母のような先行粘り込み脚質のほうにシフトしていくべきではないかと、老婆心ながらそう思うのだ。
同じ日に中山の伏竜Sで上位人気に推されたバトードールは、終始追走に苦しみ、直線でジワジワ差を詰めただけの内容に終わった。
母ビスクドールはトゥザヴィクトリーの全妹で、娘のアイスドール(父キャプテンスティーヴ)は芝ダート両方の重賞で入着するなどやはりマルチな活躍をみせているが、そのキャプテンスティーヴが勝ったドバイワールドCの2着がトゥザヴィクトリーだった。
そこへクロフネだからいかにもダート中距離に向いた血統というべきだが、この馬も500キロを優に超える大型馬だけに、まだまだ不器用なところがあって、現状は広い東京コースのほうが力を発揮できるように思う。
3代母Dream DealはG1モンマスオークスに勝った活躍馬で、繁殖としても米G1を3勝したClear Mandateを産んでいる。
その父Sharpen UpがHyperion5×3で、母Likely ExchangeがHyperion5・5×4・4だから、自身はHyperion4・6×5・5・6・6と、まさにHyperionだらけの配合。
そこへさらにHyperion4×4のNureyevが配されたフェアリードールは、5・5×5・6・6・7・7・7というおびただしい数のHyperionを父母から受けている。
イギリスで1戦0勝後、繁殖として本邦に輸入されると、トゥザヴィクトリーをはじめ、サイレントディール(武蔵野S、シンザン記念、佐賀記念)、ビーポジティブ(クイーン賞)、クリスタルウイング(青葉賞2着)などを産んで大成功したのは周知の通り。
またLikely ExchangeにNureyevが配されたヘバ(フェアリードールと4分の3同血でHyperion5・5×5・5・6・6)からは、先の高松宮記念でも見せ場を作った快速ヘッドライナー(父サクラバクシンオー)が出ている。
トゥザヴィクトリーがエリザベス女王杯に勝ちドバイで2着したのは5歳時のことで、サイレントディールは佐賀記念を勝ったのは7歳時、アイスドールがクイーン賞で3着したのは5歳時だし、ヘッドライナーがオープン入りしたのも6歳になってからだ。
凄い斬れ味や鋭い瞬発力には少し欠けるが、早めに先頭に立って粘るような競馬をすると俄然頑張りをみせ、古馬になってもうワンランク強くなる成長力を秘めている…というのがHyperionの特徴だが、まさにそれを地でいく牝系なのである。
だからトゥザグローリーもバトードールも、3歳のこの時期に新馬-500万下を連勝したというだけで価値がある。
古馬になって、前々で横綱相撲が取れるようになったときに、フェアリードールに凝縮されたHyperionは完全に開花する。
その日が来るまで、長い目で見守っていきたい馬たちだ。

Hyperion的なフェアリードール牝系
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/5b331a3fb76b7d618a6fdc6e2575b41c

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競馬ブック誌のアンカツさんインタビュー

2010-06-15 13:19:25 | 血統予想
昼飯を食いながら、「週刊競馬ブック」のアンカツさんの巻末インタビューを面白く読んでました

ダノンシャンティについて
「脚捌きが軽い」「重量感がない」「重心が軽いというか、グッと沈む感じがない」「すごく切れる」「機敏に動ける」「ちょっとしたサインでサッと動ける」

オウケンサクラについて
「すごく器用な馬でどんな競馬でもできる」「器用すぎて何かもう一つ足りない気がする」

けっきょく、これって全部「Halo的」ってことだと思うんですね

ダノンはHalo3×3、オウケンはRed God≒Halo≒Boldnesian4・5×6

オウケンサクラに足りないものは、サンデーの血…というと短絡的すぎるかな

「自分に合わないタイプの馬は依頼を断るようにしている」とはなかなか言えるもんではないですが、まだまだ経験値と戦略と度胸と開き直り(笑)は他の追随を許さないものがあり、ここ一番で「何でもできる」馬に乗せたら、これほどおっかない人もやっぱりいないよなあ~と思います
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