フォーリング・ダウン
ワーナー・ブラザース
マイケル・ダグラス
ロバート・デュヴァル
レイチェル・ティコティン
フレデリック・フォレスト
バーバラ・ハーシー
チューズデイ・ウェルド
製作総指揮
アーノルド・ミルチャン
音楽
ジェームズ・ニュートン・ハワード
脚本
エブ・ロー・スミス
ジェームズ・ニュートン・ハワード
編集
ポール・ハーシュ
撮影
アンジェイ・バートコウィアク
製作
アーノルド・コペルソン
ハーシェル・ワイングロッド
ティモシー・ハリス
監督
ジョエル・シューマッカー
酷暑のLA、大渋滞中のフリーウェイ。
渋滞中の車には「子供が乗っています、くそくらえ!」など挑発的なステッカーを貼っている車もある。
暑さと渋滞にイライラする男がいた。
男の乗る小型車、青のシボレー・サイテーションのナンバーはD-FENS。
青のシボレー・サイテーション、ナンバーはD-FENS車に乗る男は娘に誕生日プレゼントを渡すため急いでいた。
小型車、青のシボレー・サイテーションのナンバーD-FENSに乗る男は、車をフリーウェイに放棄して歩き出す。
電話をしようと両替を韓国系移民の雑貨店主に頼むが断られる。
韓国系移民雑貨店店主は「何か買え!」と言う。
D-FENSは仕方なくコーラを買うが、コーラが高かった。
D-FENSは韓国人が両替すら拒否したこと、コーラが高いことに腹が立ってきた。
D-FENSは
「今までさんざんアメリカが韓国に援助してきたのに、両替もしないのか!」
「今までさんざんアメリカが韓国に援助してきたのに、こんな高い値段でアメリカ人にコーラを売りつけるのか!」
と激怒する。
D-FENSは韓国系移民が持つ護身用バットを奪い、バットで韓国系移民の店を叩き壊す。
その後、公園を歩くD-FENSだったがラテン系移民の不良に「通行料」を要求され、
「通行料」を払わないと痛い目に合う、と暴力で脅される。
公共施設であるみんなのものの公園なのに「通行料」を要求してくるラテン系移民の不良。
さらに暴力で脅してくるラテン系移民の不良。
激怒したD-FENSは逆襲し、ラテン系移民の不良をバットでボコボコに叩きのめす。
ラテン系移民の不良は怒り狂い家に帰る。
ラテン系移民の不良は家にあるサブマシンガン、拳銃を持ち出し車に乗る。
車に乗りD-FENSを探すラテン系移民の不良。
ラテン系移民の不良はD-FENSを見つける。
ラテン系移民の不良は車からD-FENSに向けて拳銃、サブマシンガンを発砲する。
D-FENSを射殺しようとするが失敗するラテン系移民の不良。
さらにラテン系移民の不良の車は事故を起こす。
D-FENSは事故を起こしたラテン系移民の不良の車に近づく。
D-FENSはラテン系移民の不良のサブマシンガンを持つ。
ラテン系移民の不良に向けてサブマシンガンを発砲するD-FENS。
銃の取り扱いに慣れていないD-FENS。
命中しなかった。
D-FENSは再びラテン系移民の不良に向けてサブマシンガンを発砲する。
銃弾はラテン系移民の不良の太ももに命中する。
悲鳴を上げるラテン系移民の不良。
D-FENSは遂に銃を手に入れてしまう。
D-FENSはファストフード店に入り、モーニングを注文するがモーニング終了から3分すぎていたので断られる。
激怒するD-FENS。
メニューの写真と違いハンバーガーが薄いことにも激怒したD-FENSはサブマシンガンを乱射する。
D-FENSは離婚していた。
D-FENSは娘に誕生日プレゼントを渡したかった。
しかしD-FENSは自分の思い通りにならないと激昂する人間だった。
D-FENSはかつて、思い通りの写真ポーズをとらない乳児の娘に暴力をふるっていた。
それ以外にもD-FENSは自分の思い通りにならないと激昂し暴力的になる人間だった。
そういう理由で離婚されていたD-FENS。
警察に連絡するが警察はやる気が無い。
「財政健全化・歳出削減のためポリスカーの数を減らす」と公言している市長の公約に反対署名するよう元妻に要請する警察官。
韓国系移民の店を潰し、ラテン系移民の不良を射殺、ファストフード店で銃乱射、という奇妙な事件。
プレンダガスト刑事は今日で退職だった。
プレンダガスト刑事は3歳の娘が乳幼児突然死症候群で死んでいた。
プレンダガスト刑事の妻は、3歳の娘が死んでから精神がおかしくなっていた。
夫のプレンダガスト刑事も刑事という危険な職業。
プレンダガスト刑事の妻は、娘が死んだのに続いて刑事の夫も死ぬのではないかと不安に駆られ、さらに精神がおかしくなっていた。
プレンダガスト刑事は退職し、カリフォルニア州とアリゾナ州の州境にあるロンドン橋のある田舎町に妻とともに引っ越すことになっていた。
ブレンダガスト刑事の妻は、夫が心配でしょっちゅう警察分署に電話をかけてくる。
プレンダガスト刑事は電話で「ロンドン橋落ちた、ロンドン橋落ちた・・・」と歌い、妻の心配を抑えようとする。
しょっちゅう警察分署に電話をかけてくるプレンダガスト刑事の妻とブレンダガスト刑事を警察分署の同僚刑事は迷惑に感じていた。
プレンダガスト刑事も妻が心配しないよう安全な部署に配置転換してもらっていた。
警察分署の同僚刑事はプレンダガスト刑事を臆病者とバカにしていた。
D-FENSは軍用品店に行く。
女性警察官は軍用品店の店主に聞き込みをしている。
しかし軍用品店の店主は知らない、見てない、という。
女性警察官をバカにしまくる軍用品店の店主。
女性警察官は立ち去る。
軍用品店の店主はD-FENSの事件のことを知っていた。
D-FENSに店を紹介する軍用品店の店主。
店にはあらゆるものが揃っていた。
M72軽対戦車ロケットランチャーもあった。
軍用品店の店主はマッチズモの差別主義者だった。
軍用品店の店主はD-FENSもマッチズモで差別主義者だと思っていた。
軍用品店の店主の差別的な考えを全否定するD-FENS。
D-FENSは差別に反対し、自由、平等、民主主義の大事さを主張する。
軍用品店の店主は激怒する。
軍用品店の店主は、D-FENSの持つ娘へのプレゼントを「軟弱だ」とバカにして踏み潰す。
激怒するD-FENS。
娘へのプレゼントを踏みつぶした差別主義者の軍用品店の店主。
D-FENSは軍用品店の店主を射殺して、M72軽対戦車ロケットランチャーなど持って店を出る。
韓国系移民がアメリカ人に感謝の気持ちが無いことに怒るD-FENS。
アメリカが韓国にさんざん援助したのに感謝の気持ちが無い、韓国人は恩知らず、韓国人は恩を仇で返すと怒るD-FENS。
みんなのものの公園で通行料を取ろうとする不良に屈しないD-FENS。
不当な言いがかりに屈しない正義のD-FENS。
正義を遂行するD-FENS。
差別に反対し、自由と平等を主張するD-FENS。
自由と平等に反する差別主義者を許せないD-FENS。
正義が通用しない差別的な人間に激昂し暴力的になるD-FENS。
正義を暴走させるD-FENS。
差別反対で暴力をふるい殺してしまうD-FENS。
自分の思い通りにならないと激昂し暴力的になるD-FENS。
自分の幼い子供にも容赦なく暴力をふるっていたD-FENS。
家庭生活に向いていないD-FENS。
社会生活にも向いていないD-FENS。
人生に向いていないD-FENS。
伝説の歴史的超大作『地獄の黙示録』、カンヌ映画祭グランプリ『カンバセーション盗聴』でいい役を演じていたフレデリック・フォレスト。
フレデリック・フォレストが殺される軍用品店の店主を演じる。
大御所俳優なのにすぐに殺されて、扱いが悪い。
マイケル・マン監督『ザ・クラッカー真夜中のアウトロー』ヒロインのチューズデイ・ウェルド。
チューズデイ・ウェルドが、精神がおかしくなった妻を演じる。
いつの間にかデブでブスになっていたチューズデイ・ウェルド。
日本のワーナー・ブラザース
は
『フォーリング・ダウン』
を
「ハイテンション・ムービー!」
と宣伝し
ワーナー広報が暴れるLA各所の観光宣伝もする
人々が感じているイライラ・モヤモヤ解消させる
痛快おもしろ娯楽映画
として
映画特番、公開記念特番などで宣伝した。
しかし
『フォーリング・ダウン』
の実態は、
差別に反対する、自由、平等と言う正義や大義、のためなら何をやってもいい、
不義理、恩知らず、理不尽には罰を与えてもいい
驕りのある
異様なまでに子供に愛情を注ぎ過ぎ、愛情が暴走する
自分の思い通りならないと激昂し暴力的になる、
自分の感情を制御できない人間の
道を踏み外した失敗人生
というより
人生失敗が確実だった人格に生まれた人間の哀れな末路
を描く映画だった。
家庭にも社会にも居場所が無い、
人生に向いてない
生きることに向いていない
人生失敗するために生まれた
悲しい人間の悲惨な末路
の映画だった。