ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年12月21日。ウクライナ侵攻から302日目

2022-12-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月21日。
 ミンスクは雨。積もっていた雪が溶けてとても足元が悪いです。

 対ウクライナ国境近くに戦車や兵士などが多数集結していると再三、軍監視団体ガユンなどが発表しています、ところがウクライナ側は北の国境にロシア軍が集結している様子はないとしており、反応が薄いような・・・。他にも激戦地があるので、ベラルーシ方面に軍を回す余裕がないのかもしれません。

 ただウクライナに近いゴメリ州の国境地帯では、入国、一時滞在、移動が制限されています。例外は、任務や仕事でそこに滞在する必要がある人、もともとの住民、または近親者を訪問する人だそうです。
 この任務というのが、軍務ということではないでしょうか。


 ロシア大統領は今日、国防省の幹部会議で演説し、ウクライナを軍事支援するNATO側が「潜在的な軍事力を積極的にロシアに向けている」と述べて欧米を批判、国家主権確保の保証として戦略核兵器を強化していくと述べました。
 どれぐらいのスピードで核兵器を強化させるのかは未知数です。

 一方で昨日、ロシア大統領はビデオ演説で「ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国、ケルソン地方とザポリージャ地方の状況は極めて困難だ」 と弱気の発言をしています。
 困難だからこそ、核兵器を強化してもいいだろうと国民に納得してもらいたいのかもしれません。


 ベラルーシ大統領は、必要である場合、ロシアから核兵器を供給する可能性について以前に何度か述べていました。しかし、今日ロシア外務省報道官は、ベラルーシに核弾頭を保管するための施設を建設し、ロシアの核弾頭を共和国に移す計画はまだないと述べました。
 したがってベラルーシから核攻撃をウクライナに向かってする可能性は今のところないです。
 ロシアはベラルーシに参戦を無理強いしようとしているのではと多くの人が疑っていると、ロシアは軽い調子で否定。ベラルーシは、軍備を強化するものの、参戦はしないと繰り返し強調。軍備強化の一貫で、核兵器搭載可能の軍用機を配備するが、そのための機体改造やパイロットの訓練などはロシア頼り。軍備強化は対ポーランド国境地帯での防衛のためとしています。
 そこへ結局、核兵器をロシアがベラルーシに対して出し渋っています。信用がないのか、余裕がないのか。
 そして今日、ベラルーシ国防省は、今後軍事面でポーランドと対話していく方針であることを発表しました。
 ポーランド側と対話、と言っても、実際には文句の言い合いになるかもしれませんが、ポーランド側はどのように受け止めるでしょうか。
 

 ウクライナ大統領が電撃訪米です。実は前から計画されていたのではないでしょうか。
 両国大統領の発言の内容が注目されます。

 
 赤十字国際委員会は今日、ドネツクにある現地事務所が19日に砲撃を受け、建物や車両数台が損傷したと発表しました。死傷者はなし。ドネツクでは18日にも赤十字国際委員会が支援する病院が攻撃を受け、患者2人が死亡し数人が負傷しました。本当に病院への攻撃はやめてほしいですね。