昨日の続きです。
教習所としての本来の在り方よりも、
顧客のニーズに応えることや、
それによって利益を上げる事の方が重要視されてしまっている、
という話をしましたが、
このことは、すべての教習所に当てはまるわけではありません。
ただ、多かれ少なかれそういう側面を持っている
教習所は多いということです。
まず、「ビジネス」としての教習所です。
教習生の教習時限を延ばせば(俗にいう補習です。)、
その分多くお金をとれます。
しかし、今は通学生に対して例えば、
補習10時間まで無料というようなプランがあったりします。
このプランの生徒に対しては、
時間を延ばすだけ教習所としての経費(人件費)が多くかかります。
だから「ビジネス」としては、延ばしたくないわけです。
あと合宿です。
合宿はある意味「薄利多売」的な感じで、
格安の料金設定にして県外からの客を呼び込んでいます。
しかし、教習所の(契約している)ホテルの部屋数なり日数なり料金はあるので、
当然、その中で回転率を上げたいし、次の予定もあるわけです。
とすると、合宿生に補習をつけて延泊させるわけにはいかなくなります。
もし検定に落ちても延泊となるわけですが、
この延泊料金などは合宿生に加算されないケースが多いようなので、
なおさら「ビジネス」としては合宿生を延泊させたくないわけです。
そして、「顧客のニーズ」です。
入校する前、
生徒達は「車の運転は簡単だろう」「俺にだってできるはずだ」と思っています。
今の時代、誰でも普通車の免許は持っているので、そう思って当然です。
そして、「最短34時限で免許を取れます」という言葉を、
「34時間乗れば免許が取れる」と思ってしまいます。(ATは31時限です)
つまり、最短で終わるのが当たり前だと。。。
こうなってしまうと、補習がつくことを嫌うようになりますよね。
つまり、顧客のニーズは、
「運転をうまくできるようになって免許を取りたい」ということよりも、
「補習なしで免許を取りたい」ということに重点がおかれてくるわけです。
こうなると、
「補習をつける先生はダメ」とか
「あの学校は補習がつきやすい」というふうに、
補習のつく教習所は評判が悪くなったり、信頼感が無くなったりして、
教習所は顧客を獲得できなくなってくるわけです。
だいたい話の結末が見えてきたと思いますが、
この続きはまた次回・・・。
先生は元気ですか?