自動車学校の先生 奮闘記(After story)

元教習指導員が安全運転を祈念して語ります。 あと楽しかったこととか悩みとか・・・

運転中のスマホは絶対やめて!!

卒検中に死亡(つづき)

2008年12月21日 | 日記。。。

昨日の続きです。

教習所としての本来の在り方よりも、
顧客のニーズに応えることや、
それによって利益を上げる事の方が重要視されてしまっている、
という話をしましたが、
このことは、すべての教習所に当てはまるわけではありません。
ただ、多かれ少なかれそういう側面を持っている
教習所は多いということです。

まず、「ビジネス」としての教習所です。

教習生の教習時限を延ばせば(俗にいう補習です。)、
その分多くお金をとれます。
しかし、今は通学生に対して例えば、
補習10時間まで無料というようなプランがあったりします。
このプランの生徒に対しては、
時間を延ばすだけ教習所としての経費(人件費)が多くかかります。
だから「ビジネス」としては、延ばしたくないわけです。

あと合宿です。
合宿はある意味「薄利多売」的な感じで、
格安の料金設定にして県外からの客を呼び込んでいます。
しかし、教習所の(契約している)ホテルの部屋数なり日数なり料金はあるので、
当然、その中で回転率を上げたいし、次の予定もあるわけです。
とすると、合宿生に補習をつけて延泊させるわけにはいかなくなります。
もし検定に落ちても延泊となるわけですが、
この延泊料金などは合宿生に加算されないケースが多いようなので、
なおさら「ビジネス」としては合宿生を延泊させたくないわけです。

そして、「顧客のニーズ」です。

入校する前、
生徒達は「車の運転は簡単だろう」「俺にだってできるはずだ」と思っています。
今の時代、誰でも普通車の免許は持っているので、そう思って当然です。
そして、「最短34時限で免許を取れます」という言葉を、
「34時間乗れば免許が取れる」と思ってしまいます。(ATは31時限です)
つまり、最短で終わるのが当たり前だと。。。
こうなってしまうと、補習がつくことを嫌うようになりますよね。

つまり、顧客のニーズは、
「運転をうまくできるようになって免許を取りたい」ということよりも、
「補習なしで免許を取りたい」ということに重点がおかれてくるわけです。
こうなると、
「補習をつける先生はダメ」とか
「あの学校は補習がつきやすい」というふうに、
補習のつく教習所は評判が悪くなったり、信頼感が無くなったりして、
教習所は顧客を獲得できなくなってくるわけです。


だいたい話の結末が見えてきたと思いますが、
この続きはまた次回・・・。

卒検中に死亡

2008年12月20日 | 日記。。。

ご存知の方も多いと思いますが、
先日、業界に衝撃を与える事故が起きました。

ある自動車学校で、
大型二輪の卒業検定中に受験生(教習生)が単独事故で死亡しました。

二輪車の卒業検定は、普通車や大型車等の卒業検定と違い、
場内で行われます。

そしてこの事故は、受験生が操作を誤り、
場内コースの壁に激突したとのこと。
この受験生は、これが3回目の検定だったそうです。


この事故について、俺は、
「今のこの業界ではいつ起きてもおかしくない事故」だと思いました。

今現在の自動車教習所の多くは、
「公的機関」ではなく、「公務」もしくは「行政」としてやってるわけでもない。

「会社」であり、「ビジネス」として教習業を行っています。

これが問題なんです。

「会社」であり「ビジネス」としてやってるいじょうは、
「顧客を獲得し、利益をあげる」ことが大変重要になってくるわけです。

このことが、教習所としての本来の在り方を捻じ曲げてしまっています。

教習所としての本来の在り方よりも、
顧客のニーズに応えることや、
それによって利益を上げる事の方が重要視されてしまっているのです。

この続きは、また次回・・・・。


若者よ!!

2008年12月06日 | 日記。。。

よく聴くラジオに、「県警交通コーナー」というコーナーがあります。
県警の交通企画課の人が、
・昨日の交通死亡事故の件数やその概要
・運転者、歩行者の人へのお願いや注意
などを話するコーナーです。

このコーナーを聴いていると、
最近、20代の運転者による重大事故(死亡、重傷事故)が多いです。
・登校中の小学生の列に突っ込んだ
・横断中の高齢者を撥ねて死亡させた
などなど・・・。

これらの運転者の言い分のほとんどは、
「前をよく見ていなかった。」です。

どの事故を見ても、
とても「歩行者が飛び出してきた」と言える状況ではないので、
運転者が長時間にわたって前から目を離していたことになります。

今、「長時間」と言いましたが、
運転中の長時間とは一体どのくらいの時間だと思いますか??

「長時間」の規定があるわけじゃないですけど、
俺は2~3秒で「長時間」だと思っています。
40キロで走行中、1秒間で進む距離は約11メートルです。
60キロのときは約17メートルです。

仮に60キロで走行中に3秒間前から目を離すと、
51メートルも進んでしまっているのです。
これは、
「まだ先」と思っていた場所が「すぐそこ」になってしまう距離であり時間なんです。

では彼らはなぜ、そんなに長時間前から目を離していたんでしょう?

そうです、携帯です。
もしくは、TV・カーナビ・オーディオです。


若者たちよ!! 君らには大きな未来がある。

運転をナメるな!!
運転中は油断するな!!
絶対に 上手いと思うな!!

交通事故なんかで自分の未来を台無しにしないように・・。

おじいちゃん、おばあちゃんはマジ怖い!

2008年12月04日 | 日記。。。

今日は、路上教習中に久しぶりに
ヒヤっ とすることが起こりました

優先道路(片側1車線、40キロ規制)を通行中のことです。

右前方の建物の駐車場から、1台の軽自動車が道路に出ようとしていました。
こちら側に合図が出ていなかったので、
「右折しようと待ってるんだな」と思ってみてました。
対向車側そこそこの交通量だったから、
その軽自動車は、なかなか出れません。

そして、俺らがその軽自動車に近づいてきたときに、
対向車線の車がとぎれました。

その瞬間、軽自動車は俺らがもうほぼ目の前にいるにもかかわらず、
右折を開始してきたんです。
ドライバーはおじいちゃん・・・。
こっちを全く見ておらず、
対向車側(おじいちゃんから見ると右)のみを見ながら車線に入ってきました。
俺らがまさに今走っている所に向ってですよ!

俺は慌てて補助ブレーキ&ハンドル補助!!!
道路の縁石ギリギリまで左に避けて止めました。
俺らがそのまま走っていれば完全にぶつかっていました。

おじいちゃんは、終始俺らの車に気づかずに走り去って行きました。

おじいちゃんの車と、避けて止まった俺らの車との距離は、
おそらく
わずか5センチくらいだったと思います。

ほんとに間一髪でした。
一般の車なら、もっと速度が出ていたはずだから
避け切れなかったでしょうね

ちなみに、生徒も、
おじいちゃんの車が接近するまで、
右折してきていることに気づいていませんでした。

このように、
高齢者は注意が散漫だったり、
1点集中だったり、
見ているようで見てなかったり、
こちらの速度を見誤ったりします。

みなさんも、
高齢者の動きには、
間際まで充分以上に注意してください!!




教習指導員として・・・

2008年12月02日 | 日記。。。
ブログに手をつけないようになって、
いつの間にか1年以上経ってしまいました。。。
以前に読んでいてくれた人にも
もう忘れられちゃってるなぁ・・・。

その前もだいぶ空いちゃってたし。
前の時は、パソコンが手元になくなっちゃってたからなんだけどさ

今回の空白の1年には理由があったんだ・・・。
違う意味で「奮闘」してしまってて、
このブログを書く資格がないっていうか・・・
書く意欲もなくなってしまったっていうか・・・。

でも、1年も経ってるのに俺のブログを読んでくれて、
コメントをくれた人がいて・・・。
嬉しかった(泣)
だから、もう少し続けようかな って。    最後に。


教習指導員としての自覚とか誇りとか責任とかは、
他の指導員以上に持ってるつもり、
っていうか持ってる。
だからこそ、なおさらなんだと思うけど、
いい加減な会社(学校)が嫌になってきちゃって

だって会社が、
「指定自動車教習所」という重大な責任を負っている業種
ってことを自覚しているとは思えないんだもん。



ストレートに言っちゃうと、

会社を辞めようとしました。

でもその時は別に、指導員を辞めようって気は無くて、
「会社」を辞めようとしました。


でもまだとりあえずやってます

その後もさらに状況は悪くなって、
納得いかなくて、
そろそろ限界かな って・・・。

疲れちゃって・・・
最近は、指導員としても疲れちゃって・・・。
いや、会社にいるだけで疲れちゃうからかな。。。

久しぶりに書いたのに、
暗い内容でごめんなさい。。。