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南房総館山・なぎさの自然詩

しらせと旅鳥達


砂丘の上から見下ろした海岸です。
潮間帯には打ち上げられた海藻が時間が経って乾燥気味になり、白い砂浜に黒い帯のように見えます。
そして海浜植物が砂丘全体を覆い緑色が鮮やかです。
この緑の丘はハマヒルガオ、ネコノシタ、ハマゴウ、コウボウムギ等たくさんの海浜植物で作られています。
夏の間たくさんの人で賑わった海岸は越冬地ヘ向かう旅鳥達の餌場と休憩所となっていました。


海藻の上を歩きながら、採餌中のトウネン。


ソリハシシギは警戒心が強いのか、こちらに気付いて慌ててUターンしていました。

少し離れた場所にいたトウネンの群れはお腹いっぱいなのか、休憩中です。
その他ミユビシギの群れやキアシシギ、メダイチドリ、シロチドリもいました。
海岸で思い思いに過ごす旅鳥達を観察していると、沖を航行するしらせに遭遇しました。


ちょうど南極大陸から戻って来たところなのでしょうか?
とても嬉しい出逢いでした。

足元には打ち寄せる波に運ばれて来たナデシコガイ。
同じ種類の貝類なのですが、色彩豊かな事にいつも驚かされます。
青い海とビビッドな貝殻の組み合わせが夏っぽい感じです。
しかし、今年はまだまだ日射しが強い為、気温も高くて海岸は真夏のようです。
採餌中や休憩中の鳥達も口を開けていて、暑そうにしていました。
ここ数年異常気象と言われる事が多く、台風の勢力も強く、長距離を移動する旅鳥達にも厳しい状況だと思います。
それでも毎年移動を続ける旅鳥達の越冬地ヘ旅立つきっかけはどんな理由なのか気になります。
今年もほとんど同じ時期にやって来た旅鳥達の群れの中に幼鳥がいると、とても嬉しく思います。
この夏にシロチドリやコチドリの繁殖活動を観察してきたので、親鳥の苦労があり、たくさんの困難を乗り越えて生き残った幼鳥達だと想像します。
無事に繁殖に成功して、成長した幼鳥達が越冬地ヘたどり着けるように願っています。








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