手ごね食パン

　　　　　　　　　　＜久々に手ごねでつくってみました。＞

先日、
ＰＴＡのお買い物部隊の一員として
吉祥寺に出かけた。

お世話になった６年生のお母様方への
お別れのプレゼントを探す・・・というのが目的。

さて、何にしよう～？

あちこちウロウロしているうちに
みんなの買い物魂に火がついちゃった！

「ちょっと付き合って～。」と言われて
おしゃれな時計屋さんに一緒に入る私。

「娘（中三）がさぁ～明日私立の高校受験なんだよね～。」という。
えっ！？明日！？

「でさぁ～、時計持ってないのよ。だから買おうと思って！」
えっ！？今日！？

今まで（時計がなくて）模試とかどうしてきたんだろう？とか、
試験の前日に時計をプレゼントされて娘さんはどう思うんだろう？とか、
ほんとは入学祝いとかのほうがうれしいんじゃないかな？とか・・・、

余計なお世話で
いろいろなことが頭をよぎる。

きけば、
その娘さん、ものすごい反抗期だそうで・・・、

感受性が強いうえ、自分のモノサシが短いようで、
はみ出すすべてが許せないお年頃。
アッチにぶつかりコッチにぶつかり…、という具合。

母親との衝突もそれはそれはたいへんな毎日らしく、
高校受験も
「受けりゃ～いいんだろ！」状態とか・・・。

なんとか
「ステキな時計」をプレゼントすることで
「やる気を出せ！」の気持ちを伝えたい母心らしい。

・・・・・・。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

私だったらどうするかな？

もう一歩先に思いを巡らせてみようよ。
そして今やるべきことを考えて頑張ろうよ。
そんなふうに「思う言葉」をプレゼントしてあげたいな・・・・。


いろいろなことを考えてたら
パンをこねてみたくなった。

ときにはたたきつけ、
ときにはパンチをし、
そして、
優しくなでてみる。

私の手にまとわりつく
強力粉とイーストとスキムミルクとあといろいろ…。
最初はもうしつこいくらいにベタベタとしていたくせに
捏ねているうちにだんだんと
手からスーッと抜けていくようになっていた。

何度か発酵させて成形するころには
もうすっかり自立している感じ。

「粉」が「パン」として成っていく時間は
子育てのそれとなぜか似ていた。

子育ての時間の「今」というとき。
慈しみながらかかわりあうことができる幸せ。

未熟だし、不完全だし、
悩むことも多いけれど、

私は私らしく
私の「言葉」で、逃げずにいこう！

うん。そうだ！それでいこう！

そんな風に思いながら焼き上げた手ごねのパンである。