土曜日、同僚のクセイニャ先生に連れられてある集まりに参加しました。日本のマンション群のようなロシアの団地の中に、凸凹してだいぶ歩きにくくなった雪を除けながら歩いていった先の建物の一階へ入ると、胴着を着た子供たちが次々に迎えてくれました。「こんにちは」というと何も言わずに物珍しげにニコニコしているだけです。どうやら日本語は解さないようです。クセイニャ先生に聞くと、ここは『合気柔術』の道場に使っているそうで、いったい『合気柔術』とは何でしょう。
すると一人のロシア人の男の人が出てきてアレクサンドルだと名乗りました。彼が合気柔術の先生らしいのです。見知らぬロシア人の口から「合気柔術」と日本語で聞いて、空手や合気道ならともかく合気柔術などとは一度も耳にしたことがありません。
勧められるまま奥の部屋に案内されると、そこは運動場のような部屋で真ん中には、一組の男女がいて、男の方がギターを抱え、その隣では女の人が歌を歌っているのです。そしてそれを囲むようにして20人ぐらいの人々がじっとその様子を見つめているのです。中には子供連れの家族もいます。何曲か歌を歌い終わると、ご清聴どうもありがとう、というように男女は席に戻り、次に司会というかその場を取り仕切る役の男の人が私に質問を投げかけてきます。「女の人はいつ着物を着るのか」「絶対に着物を着なくてはいけない日はいつなのか」結婚式には黒い着物を着ると答えると「どうして黒い着物なのか」また、「男はどうして着ないのか」という難しい質問を投げかけてきます。「男は昔からスーツでしょ!?」と答えると、「父親は子どもに日本の文化を残さないのか」というまたまたどうやって答えたらいいのかわからない質問の連続です。「日本の男の子は柔道をしないのか」と質問されたので「する子もいる」と言うと「日本ではする必要はないのか」というまたよくわからない質問をしてきます。だから「日本は平和な国だから」とおどけて返すと、今度は「母親からはどうなのか。娘へどうやって日本の文化を残すのか」と来ます。
クセイニャ先生が日本語に翻訳し、私が答え、それをまたロシア語で伝えというその一同一句のやり取りを他のロシア人はずっと見守っているのです。私はとっても居心地が悪くなってきました。まず質問の内容も右翼のように極端な気がするし、お酒を飲んでワイワイという日本の飲み会に慣れた身としては、この集まりがとっても異様に思えたのです。
けれど逆手にとれば、ロシアの社交の場がわかったような気もしたのです。どういうことかというと、自慢じゃありませんが、悲しいことに、私はロシアに来て一度も飲み会に誘われたことがありません。これは日本人の私からすると驚くべきことです。ふつう日本では、新年会、忘年会、お誕生日会、歓迎会、送別会、失恋会、クリスマス会、会社の帰りに一杯、花金に一杯、疲れて一杯、嬉しくて一杯、ストレスで一杯、お祝いに飲み会、なんでもいつでも一杯、いーっぱい飲みます。ところがどうやらロシアにはこの習慣がないようなのです。ただ単に私が不人気という理由なのではなく、周りの生徒やロシア人を見てても飲み会へ行っている様子がないのです。私も生徒から誘われるのは、スケートやボーリングでレストランで一杯というのは一度もないのです。
ロシアに初めて足を踏み入れた3年前から思っていたことですが、ロシアの外食産業はやけに高いのです。だいたい日本と同じかそれ以上に高い気がします。ランチにスパゲッティを食べると約1,500円です。これはペルミで女の人が一か月にもらう6万から8万の月給に比べるとベラボーに高い金額になります。この比率の合わなさは何なのだろうとずっと思っていました。
そして今ロシアに住み、人々を観察し、実際に見聞きしたところ、ロシアには飲み会の文化はないとのことです。仕事が終わり、一杯やりたいなと思っても寄る店がないのです。私もこのことにあるとき気づきました。そういえばロシアは気軽な喫茶店やバーがないな、と。
レストランへ行くのは、遠方より友来たるときや、本当に特別なときであり、それ以外は外食はせず、たいがいは誰かの家でパーティーをするそうです。
そしてどうやらこの集まりがそのロシアのパーティーだったみたいで、私はなんだか途中まで居心地が悪かったのです(;^ω^)最後はだいぶ慣れましたが、それでも品行方正に歌にお話にと、最後までお酒は一滴もなく、昼間のうちに切り上げました。とっても不思議な感じがしました。
それでも、ここロシアにも飲み屋はあって、入口に明らか酔っ払いの飲んだくれだなと思うオヤジたちがたむろしている光景は何度か目にしました。日本のように若い女性をターゲットにお酒を売り出す、というようなそういうビジネス展開というか産業というか、文化じゃないんですね、ロシアは。
これは全部ペルミの話なので、モスクワまでいくとオシャレな場所もたくさんあると思いますが、それでもやっぱり日本ほどじゃないです。イタリアンならせいぜいタパスタパス止まりとでもいいましょうか。でも本当にそんなイメージです。
一度、ペルミのホテルのレストランで食事をする機会がありました。行ってビックリ(*_*)がっかりしました。全面、蛍光灯でギラギラ光っているのです。雰囲気も何もありません。これがホテルのレストランなの!?と思いました。上司いわく、まだペルミではそんなに競争相手がなく、だから値段も高額なのだということです。ロシアはまだまだ開拓されきれずにビジネスチャンスがたくさん転がっているのかもしれない!と柄にもないことを思ったりしました(;´∀`)
すると一人のロシア人の男の人が出てきてアレクサンドルだと名乗りました。彼が合気柔術の先生らしいのです。見知らぬロシア人の口から「合気柔術」と日本語で聞いて、空手や合気道ならともかく合気柔術などとは一度も耳にしたことがありません。
勧められるまま奥の部屋に案内されると、そこは運動場のような部屋で真ん中には、一組の男女がいて、男の方がギターを抱え、その隣では女の人が歌を歌っているのです。そしてそれを囲むようにして20人ぐらいの人々がじっとその様子を見つめているのです。中には子供連れの家族もいます。何曲か歌を歌い終わると、ご清聴どうもありがとう、というように男女は席に戻り、次に司会というかその場を取り仕切る役の男の人が私に質問を投げかけてきます。「女の人はいつ着物を着るのか」「絶対に着物を着なくてはいけない日はいつなのか」結婚式には黒い着物を着ると答えると「どうして黒い着物なのか」また、「男はどうして着ないのか」という難しい質問を投げかけてきます。「男は昔からスーツでしょ!?」と答えると、「父親は子どもに日本の文化を残さないのか」というまたまたどうやって答えたらいいのかわからない質問の連続です。「日本の男の子は柔道をしないのか」と質問されたので「する子もいる」と言うと「日本ではする必要はないのか」というまたよくわからない質問をしてきます。だから「日本は平和な国だから」とおどけて返すと、今度は「母親からはどうなのか。娘へどうやって日本の文化を残すのか」と来ます。
クセイニャ先生が日本語に翻訳し、私が答え、それをまたロシア語で伝えというその一同一句のやり取りを他のロシア人はずっと見守っているのです。私はとっても居心地が悪くなってきました。まず質問の内容も右翼のように極端な気がするし、お酒を飲んでワイワイという日本の飲み会に慣れた身としては、この集まりがとっても異様に思えたのです。
けれど逆手にとれば、ロシアの社交の場がわかったような気もしたのです。どういうことかというと、自慢じゃありませんが、悲しいことに、私はロシアに来て一度も飲み会に誘われたことがありません。これは日本人の私からすると驚くべきことです。ふつう日本では、新年会、忘年会、お誕生日会、歓迎会、送別会、失恋会、クリスマス会、会社の帰りに一杯、花金に一杯、疲れて一杯、嬉しくて一杯、ストレスで一杯、お祝いに飲み会、なんでもいつでも一杯、いーっぱい飲みます。ところがどうやらロシアにはこの習慣がないようなのです。ただ単に私が不人気という理由なのではなく、周りの生徒やロシア人を見てても飲み会へ行っている様子がないのです。私も生徒から誘われるのは、スケートやボーリングでレストランで一杯というのは一度もないのです。
ロシアに初めて足を踏み入れた3年前から思っていたことですが、ロシアの外食産業はやけに高いのです。だいたい日本と同じかそれ以上に高い気がします。ランチにスパゲッティを食べると約1,500円です。これはペルミで女の人が一か月にもらう6万から8万の月給に比べるとベラボーに高い金額になります。この比率の合わなさは何なのだろうとずっと思っていました。
そして今ロシアに住み、人々を観察し、実際に見聞きしたところ、ロシアには飲み会の文化はないとのことです。仕事が終わり、一杯やりたいなと思っても寄る店がないのです。私もこのことにあるとき気づきました。そういえばロシアは気軽な喫茶店やバーがないな、と。
レストランへ行くのは、遠方より友来たるときや、本当に特別なときであり、それ以外は外食はせず、たいがいは誰かの家でパーティーをするそうです。
そしてどうやらこの集まりがそのロシアのパーティーだったみたいで、私はなんだか途中まで居心地が悪かったのです(;^ω^)最後はだいぶ慣れましたが、それでも品行方正に歌にお話にと、最後までお酒は一滴もなく、昼間のうちに切り上げました。とっても不思議な感じがしました。
それでも、ここロシアにも飲み屋はあって、入口に明らか酔っ払いの飲んだくれだなと思うオヤジたちがたむろしている光景は何度か目にしました。日本のように若い女性をターゲットにお酒を売り出す、というようなそういうビジネス展開というか産業というか、文化じゃないんですね、ロシアは。
これは全部ペルミの話なので、モスクワまでいくとオシャレな場所もたくさんあると思いますが、それでもやっぱり日本ほどじゃないです。イタリアンならせいぜいタパスタパス止まりとでもいいましょうか。でも本当にそんなイメージです。
一度、ペルミのホテルのレストランで食事をする機会がありました。行ってビックリ(*_*)がっかりしました。全面、蛍光灯でギラギラ光っているのです。雰囲気も何もありません。これがホテルのレストランなの!?と思いました。上司いわく、まだペルミではそんなに競争相手がなく、だから値段も高額なのだということです。ロシアはまだまだ開拓されきれずにビジネスチャンスがたくさん転がっているのかもしれない!と柄にもないことを思ったりしました(;´∀`)