6月末から書いている「橋を渡る前に」シリーズの続きとなります...**・*・・・アロが橋を渡り始めて半年くらいが過ぎただろうか?アロは、橋を渡る前よりも静かな旅を続けていた。それまでのアロは、旅に対して緊張感があり楽しみながらも真面目に捉え過ぎていた面があったのかもしれない。それは、この旅がとても重要な旅で間違いがあってはならないといつも、心の中にあったためだったに違いない。何故ならば、アロはこのような旅をして最終場面で失敗して命さえ無くしてしまった記憶がどこかにあるためだった。このことは、橋を渡るようになってからますます、確信へと変わって行くのであった。その失敗がいつであったかと聞かれれば、漠然とはしていたがこの人生の何百回も前のことであったように思える。とにかく、決して忘れてはならない魂の記憶のように思え...橋を渡りながら①