先生の一言が子どもを伸ばす

先日、風の保育園の運動会を終えました。

「風くん、走るの、むっちゃ早いねんで！」
といっていた風は、かけっこでは一緒に走った子に負けてしまいました。

なんだ～、あれだけかけっこ早いっていってたのに。

運動会が終わった後、「がんばったね。かっこよかったよ」と声をかけつつ、
私は心のどこかでそう思っていました。

運動会のあったグラウンドから、保育園の自転車置き場まで帰ってきたときには、
もう先生方が、グラウンドから引き揚げてきた椅子の足を拭いておられました。
御苦労さまだな～と思いながら遠目にみていたら、
先生が風に気がついてくれました。

「風くん、今日のかけっこすごかったね～」
そういってくれる先生に、笑顔を返しながら、まだ心の中で
負けちゃったけどね。まぁ、頑張ることが大事だし。
なんて思っていた私。
「風くんはね、走るフォームがすごくいいんですよ！
こう、ちゃんと腕を振って走ってたでしょ。
すごいなぁと思って見とれちゃいました。
足もちゃんと上がっていたし。
これから小学校にあがってから、ぐんぐん早くなるよ！楽しみですね！」

この先生の一言で、別にいいんだけど・・・と思いながら、
心のどこかでくすぶっていた、かけっこ負けちゃったという思いが吹き飛びました。

「風くん、よかったね～。
先生が褒めてくれたよ。風くんの走り方、すごくかっこよかったって！
これからもっと早くなるって！嬉しいね～」

この言葉は、私の本心でした。

元から、「一生懸命頑張った！」と誇らしげだった風は、ますます嬉しそうな、
それでいて照れくさそうな顔をしています。

頑張ったことももちろんですが、そのときの結果だけでなく、
未来に希望をもてるものの見方を教えてくださる先生の心の持ち方に、
こういう先生に見守っていただきながら、保育していただけるありがたみを感じました。


その日の夕方。
この日、仕事を休めなかった夫は、帰宅してすぐにキッチンをのぞきに来ました。
「ビデオちゃんと撮れた？」
それから、夕食をとりながらのビデオ鑑賞会です。
去年より格段に上手になったダンスや、
偉そうにふんぞり返って観覧席に座っているところ、
みんなが写真に撮れなかった！といってたくらい素早かった鉄棒での前回り、
そして、いよいよ最後のかけっこです。

今日、先生にいってもらった言葉も夫に伝えました。
風の走り方に注目しながら、みていると、
確かに風、まるでスプリンターのように、しっかりと腕を振って走っていました。
かっこいい！！
思わず巻き戻して3回もみてしまいました！
親バカです(笑)

すごいね～、かっこいいね～、頑張ったね～の承認の嵐に、
今日のヒーロー、風は満足そうです。

私も今から風の小学校の運動会が楽しみになってしまいました。
何年越しのお楽しみを下さった先生、ありがとうございます。


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残席2名となりました。
いつもありがとうございます