29日は「秘密保護法に反対する市民ネットワーク・三重」主催による初の講演会、学習会が津市の三重県教育文化会館で行われ、県内各地から約170名の出席がありました。講演は「秘密保全法に反対する愛知の会」共同代表の中谷雄二弁護士により「〈憲法情勢〉と秘密保護法撤廃の闘いの展望」と題して行われました。集会に引き続きデモも行われました。
温かく、花見に出かけたくなる陽気の日に、これだけの方が集まった光景を見ると勇気が湧いてきました。熱気あふれる集会でした。
オープニングとしてギターの祖父江さんの巧みで楽しい伴奏によって秘密保護法反対の(替え)歌を全員で歌い、血流を良くしたところで講演を聞きました。
「四日市の会」「鈴鹿の会」「伊勢の会」の各代表は市民ネットの呼びかけ人になっていますので、挨拶や司会などを担当しました。
中谷弁護士は三重県内で当初活動され、四日市市に事務所を設けられていたことも数年おありだったということで、県内につながりの深い方もたくさんおられたようです。三重県での活動が、30年間の弁護士生活の基礎となっていると言われ、嬉しく感じました。
講演後は質疑の後、名張で活動しているグループや、今度全国交流会を呼びかけた「愛知の会」の挨拶、秘密保護法に対する意見書を可決した亀山市の事例の紹介がありました。
そうそう、可愛い「ヤダねこバッジ」の販売(「鈴鹿の会」による販売で一個100円)もありましたよ。
以下、講演から少しだけですが内容のご報告です。
安倍政権は憲法の改正のための手続きを定めた憲法96条から手を付けようとしたが反発が強かったので、今度は9条の解釈改憲を狙っているというわけです。集団的自衛権の行使をということは、日本が専守防衛というタガさえも自ら外すことだと説明されました。仲の良い国が攻撃されたら、「日本そのものが攻撃されていなくても」その国を助けるために日本が攻撃を行う。そうなると9条はもはや完全に骨抜きにされたと同然となります。そしてなし崩しに憲法を内側から壊していき、最後には明文改憲を行うつもりだということです。
民主主義は社会のあり方としてベストではないが次善の策だと中谷弁護士はいいます。民主主義の基本は多数決か?そうではなく、ギリシアの昔から公開の場で言論を自由に表現しそれを戦わせることが本質だと話されました。
石破発言は民主主義の基本的な現れとしてのデモを、権力や体制を脅かす存在として敵視ししたものです。(言論の自由は公に直接的に民が権力者に対してものを言う、デモに体現されていると筆者は思います。)
民主主義が行き過ぎる場合、権力の暴走、逸脱、戦争勃発の危険が発生します。それに歯止めをかけるために権力を縛るものとしての憲法が必要だというのが立憲主義ということだという説明でした。
多くの人は立憲主義を理解せずにいたところ、首相が96条の改正を言い出したことで、かえって憲法を自分のこととして考えるようになり、立憲主義の理解が広がったと分析されました。
しかし残念ながら安部首相自身は立憲主義を全く捉え違いしている。そして民を敵視し、管理し、監視しようというスタンスをとっているーそれらは自民党の改憲草案を見れば明らかだ、この権力は民をそこまで強引に行きずっていこうとしているというわけです。
その他秘密保護法の戦時体制としての位置づけ、法律の特徴としての情報のシステム化・治安(軍事)立法としての性格をわかりやすく話してくださいました。内容にも成立過程にも、嘘と秘密主義が満ちている。処罰の範囲はどこまでも広がって行く。
この法律は疑心暗鬼によって生まれた、とてもとても憲法の平和主義とは相容れない法律であることが、詳しい解説によってよくわかりました。
嫌なことには目をつぶりたい、自分の生活が精一杯、それが現実かもしれませんが、わたしたちはそれでもこのような権力の乱暴に身体と思考を任せてしまっては本当に危ない目にあってしまうと思います。
「考えるのが嫌だから、権力を持った人に決めてほしい」(想田和弘:岩波ブックレット『日本人は民主主義を捨てようとしているのか』)中谷さんがご紹介くださった問いかけです。胸を突く言葉でした。そのようなあり方は楽ですが、私たちは楽でない生き方をする必要があると思います。
講演を含む集会のDVD(100円)もできているし、資料も残部がありますので、ご覧になりたい方は四日市の会 no-yokkaichi@outlook.jp までメールをお願いします。
温かく、花見に出かけたくなる陽気の日に、これだけの方が集まった光景を見ると勇気が湧いてきました。熱気あふれる集会でした。
オープニングとしてギターの祖父江さんの巧みで楽しい伴奏によって秘密保護法反対の(替え)歌を全員で歌い、血流を良くしたところで講演を聞きました。
「四日市の会」「鈴鹿の会」「伊勢の会」の各代表は市民ネットの呼びかけ人になっていますので、挨拶や司会などを担当しました。
中谷弁護士は三重県内で当初活動され、四日市市に事務所を設けられていたことも数年おありだったということで、県内につながりの深い方もたくさんおられたようです。三重県での活動が、30年間の弁護士生活の基礎となっていると言われ、嬉しく感じました。
講演後は質疑の後、名張で活動しているグループや、今度全国交流会を呼びかけた「愛知の会」の挨拶、秘密保護法に対する意見書を可決した亀山市の事例の紹介がありました。
そうそう、可愛い「ヤダねこバッジ」の販売(「鈴鹿の会」による販売で一個100円)もありましたよ。
以下、講演から少しだけですが内容のご報告です。
安倍政権は憲法の改正のための手続きを定めた憲法96条から手を付けようとしたが反発が強かったので、今度は9条の解釈改憲を狙っているというわけです。集団的自衛権の行使をということは、日本が専守防衛というタガさえも自ら外すことだと説明されました。仲の良い国が攻撃されたら、「日本そのものが攻撃されていなくても」その国を助けるために日本が攻撃を行う。そうなると9条はもはや完全に骨抜きにされたと同然となります。そしてなし崩しに憲法を内側から壊していき、最後には明文改憲を行うつもりだということです。
民主主義は社会のあり方としてベストではないが次善の策だと中谷弁護士はいいます。民主主義の基本は多数決か?そうではなく、ギリシアの昔から公開の場で言論を自由に表現しそれを戦わせることが本質だと話されました。
石破発言は民主主義の基本的な現れとしてのデモを、権力や体制を脅かす存在として敵視ししたものです。(言論の自由は公に直接的に民が権力者に対してものを言う、デモに体現されていると筆者は思います。)
民主主義が行き過ぎる場合、権力の暴走、逸脱、戦争勃発の危険が発生します。それに歯止めをかけるために権力を縛るものとしての憲法が必要だというのが立憲主義ということだという説明でした。
多くの人は立憲主義を理解せずにいたところ、首相が96条の改正を言い出したことで、かえって憲法を自分のこととして考えるようになり、立憲主義の理解が広がったと分析されました。
しかし残念ながら安部首相自身は立憲主義を全く捉え違いしている。そして民を敵視し、管理し、監視しようというスタンスをとっているーそれらは自民党の改憲草案を見れば明らかだ、この権力は民をそこまで強引に行きずっていこうとしているというわけです。
その他秘密保護法の戦時体制としての位置づけ、法律の特徴としての情報のシステム化・治安(軍事)立法としての性格をわかりやすく話してくださいました。内容にも成立過程にも、嘘と秘密主義が満ちている。処罰の範囲はどこまでも広がって行く。
この法律は疑心暗鬼によって生まれた、とてもとても憲法の平和主義とは相容れない法律であることが、詳しい解説によってよくわかりました。
嫌なことには目をつぶりたい、自分の生活が精一杯、それが現実かもしれませんが、わたしたちはそれでもこのような権力の乱暴に身体と思考を任せてしまっては本当に危ない目にあってしまうと思います。
「考えるのが嫌だから、権力を持った人に決めてほしい」(想田和弘:岩波ブックレット『日本人は民主主義を捨てようとしているのか』)中谷さんがご紹介くださった問いかけです。胸を突く言葉でした。そのようなあり方は楽ですが、私たちは楽でない生き方をする必要があると思います。
講演を含む集会のDVD(100円)もできているし、資料も残部がありますので、ご覧になりたい方は四日市の会 no-yokkaichi@outlook.jp までメールをお願いします。