10月5日(土)、待ちに待っていた講演会「共謀罪は今 関西生コン労働組合事件など具体例を含めて」(講師 中谷雄二さん、コメンテーター 熊澤 誠さん)が無事終了しました。関係者含め60人弱の集まりでしたが、とても充実した学習の時になりました。
中谷弁護士は冒頭、「表現の不自由展」再開合意について言及され、そもそも展示物の名称が「平和の少女像」から日本政府により勝手に「従軍慰安婦像」と変えられて報道されたこと、天皇の写真を燃やすといった表現が、事実とは全く異なるのに故意に喧伝されたことなどを説明されました。8月3日、中谷弁護士が会場で目にした光景は、展示物に対して抗議をする男性に対して、若者ふたりが「ここはそういう場ではないですよ、まず作品を見ましょう」と声をかけると直ぐに本人も収まったというもので、実際の事物を目にした人たちは穏やかなもので何ら混乱はなかったということでした。展示物を見たことのない人たちが、煽られて「自分が見ずに非難した」わけです。
そして、かつてナチスがしたような国家による芸術弾圧と同様であるを、海外の作家たちが速やかに的確に理解したことも触れられました。折しも8日の昼から再開となったという報道があり、本当によかったと思います。
関西生コン労組弾圧が始まって2年ほどなのに、今までに逮捕者はのべ85人ということです。仰天します。1年以上ずっと拘留され続けている人もいて、接見禁止、外界との交流ができない状況だということです。そしてあまりに大量の逮捕者が連続して出る(拘留地もばらばら)ので、弁護しようとしても対応が追いつかないほどだとのことなのです。労組の組合員の家族に検察が電話をして脱退を迫る。家族は当然働き手が長期拘留されれば食べていけない、兵糧攻めにもあっているという悲惨なことです。そして労働者、労働組合としてごく当然の行為(パンフレットを渡す、声かけ、子どもの保育園入園に必要な就労証明書の申請、ストライキ)を不当な行為とみなして次々に逮捕、ということが起こっているということです。
理解に苦しむことばかりです。これは他人事でしょうか。
共謀罪が創設されなければ今度のような大量逮捕や拘留、弾圧はなかったと考えているとの指摘が心に残りました。関係者から自白を取り、それを元に関西生コン労働組合組合員、それも幹部を含めて、でっちあげの理由で取り調べ逮捕する、これは中谷弁護士が以前から警告してきた「起こりうる事例」だったとのことです。
この事件の現実についてよく知ることが必要です。コメンテーターの熊澤氏は「史上まれに見る労働組合弾圧」が起こっていると評されました。また、なぜ今、こんなことが起こっているかについて「労働組合の力と市民の批判力が総体として随分弱っているのを見定めた上、本来のまっとうな行動を努めて継続している関西生コン労組を国を挙げてつぶしにかかっている」と分析されました。
しかし、来会者も「初めて聞いた」という方がたくさんおられたと思います。ほとんどの報道機関が報道していないからです。その理由も考えなければいけません。それとともに、聞いた者が人に伝え、同時に弾圧されている人たちを支援する努力が必要です。
当日は名古屋から来会された「関西生コン労組つぶし弾圧を許さない東海の会」事務局長の近森様が、会創設の経緯や現状について報告くださいました。支援者が多く求められています。
関西生コン労働組合の人たちが受けている弾圧は非人道的なものであり、憲法28条「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」にも当然違反しています。
特定の団体に対しひどいことが起こったという受け止めではなく、これは試金石であり、市民運動はじめどんな人にも及びうる弾圧が、まさに「共謀罪創設」によってどんなにでもやれるようになったのだと考える必要があると思います。
中谷弁護士は冒頭、「表現の不自由展」再開合意について言及され、そもそも展示物の名称が「平和の少女像」から日本政府により勝手に「従軍慰安婦像」と変えられて報道されたこと、天皇の写真を燃やすといった表現が、事実とは全く異なるのに故意に喧伝されたことなどを説明されました。8月3日、中谷弁護士が会場で目にした光景は、展示物に対して抗議をする男性に対して、若者ふたりが「ここはそういう場ではないですよ、まず作品を見ましょう」と声をかけると直ぐに本人も収まったというもので、実際の事物を目にした人たちは穏やかなもので何ら混乱はなかったということでした。展示物を見たことのない人たちが、煽られて「自分が見ずに非難した」わけです。
そして、かつてナチスがしたような国家による芸術弾圧と同様であるを、海外の作家たちが速やかに的確に理解したことも触れられました。折しも8日の昼から再開となったという報道があり、本当によかったと思います。
関西生コン労組弾圧が始まって2年ほどなのに、今までに逮捕者はのべ85人ということです。仰天します。1年以上ずっと拘留され続けている人もいて、接見禁止、外界との交流ができない状況だということです。そしてあまりに大量の逮捕者が連続して出る(拘留地もばらばら)ので、弁護しようとしても対応が追いつかないほどだとのことなのです。労組の組合員の家族に検察が電話をして脱退を迫る。家族は当然働き手が長期拘留されれば食べていけない、兵糧攻めにもあっているという悲惨なことです。そして労働者、労働組合としてごく当然の行為(パンフレットを渡す、声かけ、子どもの保育園入園に必要な就労証明書の申請、ストライキ)を不当な行為とみなして次々に逮捕、ということが起こっているということです。
理解に苦しむことばかりです。これは他人事でしょうか。
共謀罪が創設されなければ今度のような大量逮捕や拘留、弾圧はなかったと考えているとの指摘が心に残りました。関係者から自白を取り、それを元に関西生コン労働組合組合員、それも幹部を含めて、でっちあげの理由で取り調べ逮捕する、これは中谷弁護士が以前から警告してきた「起こりうる事例」だったとのことです。
この事件の現実についてよく知ることが必要です。コメンテーターの熊澤氏は「史上まれに見る労働組合弾圧」が起こっていると評されました。また、なぜ今、こんなことが起こっているかについて「労働組合の力と市民の批判力が総体として随分弱っているのを見定めた上、本来のまっとうな行動を努めて継続している関西生コン労組を国を挙げてつぶしにかかっている」と分析されました。
しかし、来会者も「初めて聞いた」という方がたくさんおられたと思います。ほとんどの報道機関が報道していないからです。その理由も考えなければいけません。それとともに、聞いた者が人に伝え、同時に弾圧されている人たちを支援する努力が必要です。
当日は名古屋から来会された「関西生コン労組つぶし弾圧を許さない東海の会」事務局長の近森様が、会創設の経緯や現状について報告くださいました。支援者が多く求められています。
関西生コン労働組合の人たちが受けている弾圧は非人道的なものであり、憲法28条「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」にも当然違反しています。
特定の団体に対しひどいことが起こったという受け止めではなく、これは試金石であり、市民運動はじめどんな人にも及びうる弾圧が、まさに「共謀罪創設」によってどんなにでもやれるようになったのだと考える必要があると思います。