いつもながら写真はネット上からの借り物です。色は同じホワイトでした。フロントフェンダーの小さなsyncroのエンブレムとフェンダーアーチモールがシンクロの証し。87&88モデルにはGTIと同じ大型のフロントのスポイラーが付いていました。
なぜか腰痛で悩まされたシビックSiとの生活にわずか3か月でピリオドを打ち、次はヤナセの先輩から半ば泣きつかれた形でゴルフ購入となりました。
当時、ヤナセでは年式遅れとなった88年式ゴルフシンクロの登録済み未使用車を大量に抱え込んでいて、専門のプロジェクトチームを組んでいたとか。
しかも、シンクロは89年式からエンジンがデジファントへと進化し、物品税廃止と消費税導入の関係で車両本体価格が引き下げられ、左ハンドルのマニュアル車ということもあって、それは売りにくい代物だったに違いありません。
結局、事実上の新車を3桁万円引きで購入した感じになりましたが、その上に高価な純正オプションを色々付けてもらいました。
シビックからの余りに早い乗り替えに、周囲からは驚かれ、何か悪いことでもやっているんじゃないかと言われ、気分が悪かったです(笑)
ゴルフⅡはシビックと比較にならないほどボディー剛性が高く、また、ゴルフⅠほどではないにしろ虚飾を排し実用に徹したクルマでした。
1,800ccでわずか90馬力とは信じられないほどトルクフルなエンジンは、レブリミッターに当たるまで軽く回り、峠道でも痛痒を感じさせません。
88年モデルでゴルフⅡはマイナーチェンジを施され、ハメ殺しの三角窓を廃止してドアミラーの位置を前方へ移動、一般的なモデルはエンジンの燃料噴射系が機械式のKEジェトロニックから電子制御式のデジファントへと進化していましたが、シンクロはエンジンがKEジェトロニックのまま。ここに不満を抱きつつの購入でしたが、乗ってみて杞憂に終わりました。
試乗車のFFゴルフよりも100キロ以上重たく、15馬力も少ないシンクロの方が良く走る感じがするのです。
特にエンジン音が軽快で、こもるような音が少ないため、躊躇なく上まで引っ張れることが大きくプラスに働いていたのでしょう。
肝心の4WDについても少しだけ書きます。
普通の舗装路では全く四駆を感じさせることはありませんでしたが、ビスカスカップリングを使った同じシステムの国産車が登ることのできないザクザクの雪道を平気で登り切り、なぜか大きかった純正のフロントスポイラーさえ気にしなければ、悪路の走破性もかなりのもの。
ハンドリングは徹頭徹尾、安定志向で、サスペンションの形式が異なるためか、FFゴルフのようにリヤのイン側がリフトすることはありませんでした。
そして、購入時にオマケで付けてくれたBBSのホイールとミシュランTRXに履き替えると、快適な乗り心地となり、魔法の靴もかくやと思わせるほど。
燃費は街中でリッター9キロ台、長距離でも13キロ台と大したことありませんでしたが、追越車線の速度域でも悪化することはなく、さすがアウトバーンの国の生まれだなぁと感心させられました。
結局、このゴルフには結婚を挟んで2年で3万km以上乗り、満足していたところ初心者マークの大学生に追突され、『修復歴あり』となってしまいました。
また、登録済み未使用車だったので2年ちょっとで車検の更新時期となり、買い替えを考えることになりますが、タイミング良く、ヤナセに気になるクルマが入庫してきたのです。