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自分が老いたせいだろう。
ひとを見て、もろもろ想像してしまう。
例えば、
若い顔、中年の顔、老い顔、街でも車内でも、tv画面などでも、
歳を重ねて人の顔の変わっていく図を無礼ながら、つい勝手に想像してしまう。
若い顔はその老い顔を想像し、老いた顔はその若き日の表情を浮かべて見る。
Tv画面に出てくる著名人を見て、あの人のこんな老い顔を見たくなかったと思ったりする。
顔のつくりは、地殻変動の如くに、歳を経るに従って変じる。
おやっと思うほど印象の変わる人もいる。
幼い子どもたちは、そういう想像を全く誘わない。
老いに最も遠い彼らの無邪気さと幼な顔は、どの子もとてもみずみずしい。
そして、やはりわが顔を身体を思う、抗っても、皺もシミも弛みも、
老いがすっかり覆っている。細胞の代謝はうまく働かなくなっている。
受け止めるしかないことばかりが、この後も自分を待っている。
その寂しさに耐える術こそが老いの嗜みなのかも知れないと思ったりする。