ちょうど英文学者・小林章夫さんの「漱石の『不愉快』を読んでいる最中や。教職についていた漱石は1900年から2年余、英文学を勉強しようとロンドンへ官費留学をした。そのロンドンでの生活が「不愉快だった」というのはどういうことか研究した本。
正岡子規から俳句の指導を受けていた漱石と子規の「往復書簡集」にも、ロンドン留学のときの「不愉快」な話がいろいろ書き連ねられている。江戸っ子の漱石と紳士然と取りすましたロンドンっ子との肌の違いもあったかもしれない。しかし、そういう表面的な問題ではなく日本人がイギリス人にくらべ「遅れているところがある」と漱石は感じた、そこに「不愉快」を感じた問題があるのではないか、と小林先生は見る。欧米から遅れている「ニッポン」はいまもいろいろあるぞなもし。
それはともかくとして漱石の俳句への熱中ぶりは、マイブログにも再三取り上げたが、子規との往復書簡集には「陳腐」とか「ふるいふるい」とかきびしい「返信」もあって面白い。漱石は俳号を「愚陀仏」と称していた時期があった。愚老もそれに真似たことがある。人間・漱石からいろいろ学ぼう。
日本のこころは揺れる漱石忌 昇龍子
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ノーやん
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