ノーやん日記パート2

「五車反古」(ごしゃほうぐ)

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 曇りがちの晴れというべきか。曇り時々晴れというべきか。むつかしい。きょうは「蕪村全集」七巻の「五車反古」(ごしゃほうぐ)を読む。蕪村の門弟維駒(これこま)が父召波の13回忌に編んだ句集の題名。召波が詠んだ「冬ごもり五車の反古のあるじ哉」から蕪村が名付けた。

 「五車」ってなんやろ。大昔、書物の多いことを言うたらしい。車5台分もある本をもっている人。「反古」はホゴのことやからだいたいは分かる。書き損じのペーパーだろう。それが車五台分もあるというのだろうか?オーバーな。

 このタイトル、蕪村は、「深い謂れはない」という。ただ、維駒の父召波は筆まめだったらしく、捻り込んだ袋の紐を解くと贈答の句やら天狗の文やら歌仙の書き損じなどが上下二冊もでてきた、それを詠んだ召波の句がぴったりだったので題をつけたという。ただそれだけの話。

 息子の維駒は病気中の蕪村に親父の忌日が近づいている、と序文を早くとせっついたらしく、「明日まで待ってくれ」というのに「竊に草稿を奪い去。余も又追はず。他日そのことを書して序とす。病夜半 題」。けったいな序文や。

 この句集は、蕪村の40句をはじめ亡父召波、維駒、田福、几董、道立、蓼太、大魯、嘯山、無腸、蝶夢、二柳、旧国、太祇、也有、暁台、成美、樗良、雁宕、杜口ら全国の著名俳人が名を連ねている。維駒の父、召波は孝行息子をもって幸せな生涯だったなあ。

 平出吾邦、川村柳月、長谷川双魚の門人だったわが父斗汐は1990年6月25日、2冊の句集を出して生涯を閉じた。追善句集は出せていない。7年後の33回忌に追善法要できたらな。阿波野青畝の門人だった義兄は葬儀参列から自作句を顕彰していただいた。愚老は14冊の句日記を書き汚しているが、所詮は反古。これは句集にならぬ。写真上=蕪村銅像を祀る淀川神社、下=千里局花壇
               春来たり一車反古をもてあます 昇竜子

コメント一覧

ノーやん
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{%笑いwebry%}fmさん、やりますね。「春来たり積読一車もてあます」。負けました。
fm
「春来たり積読一車もてあます」

今日は火曜日の安売りの日ですので出掛けましたが、暑いぐらいでした。
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