いまごろ自分を思うこと

曇りのち晴れ。まだ寒さが残る。きょうも千里の坂を行ったりきたりした。途中、樫ノ木公園の改修工事が賑やかになりだしたのに気づく。年度末やなあ。警備員さんが路上に出て誘導してくれはる。それには及ばんけどなあ。まあ、親切に文句は言うまい。

　わが輩はちょっと脳の足りない無口な少年だった。通信簿には正義感の強い子と書いてもらった。不良少年から憎まれることもなく生きてきた。いまなぜ「ノータリン」なのだろうか。自省のこころがおきつつある。

　だんだんわかってきた。いろんな本を読む。感動した個所も読めば脳に入る。しかし。数日もすれば忘れてしまう。数学の問題を解く方法もしかり。一応のみ込む。しかし。10分もすると、分からなくなる。高校のとき、解答を書けと黒板の前で立ち往生した屈辱感はいまも忘れない。

　７０歳を越えても恥じること。あすはなにをするか忘れないよう注意事項を脳で反芻する。しかし、翌日にはゴキブリころりといっしょ。痺れた脳は思い出せない。ことが済んで数日後に思い出す。つまりものごとを記憶する回路が正常でないんや。そんな自省をしつつ愚脳の改造策を考える。鉄腕アトムめざして。宝塚で閃いた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　この脳はだれのものかや春うつつ　昇龍子