「近畿一のコメどころ」を称する東近江市では、米の消費拡大を推進するため、今年度から毎月8日を「お米の日」と定めた。そのキックオフイベントが5月8日、東近江市役所玄関前で開かれ、東近江市で育てられた米を使った炊きたてのご飯が地元園児や市民に振る舞われた。
耕地面積8300ヘクタールを有する東近江市は、うち水田率が98%を占めるなど、近畿最大級の水田地帯として知られている。一方、国内の主食用込米の需要量は減少し、米価も30年間で約4割安になるなど、東近江市の農業にも大きな影響を与えている。そのような現状から、改めて米の消費拡大を狙うPR活動の一環として、「もう一杯のご飯を食べよう」プロジェクトと銘打ち事業を開始した。
この日は、活動初日のキックオフイベントとして市役所前に特設ブースを設置し、「毎月8日はお米の日」と書かれた啓発のぼりを掲げるなどして広く市民に呼びかけた。 東近江市で生産された近江米「みずかがみ」を羽釜で炊き上げたおむすびを振る舞うなどし、受け取った市民も地元の米のおいしさを再確認していた。
また、吉本興業所属のお笑い芸人で滋賀県住みます芸人として活躍するノーサインの2人も応援に駆けつけ、イベント進行に務めた。来場した地元の建部幼稚園の園児にお米クイズを出題などし、園児らも元気いっぱいに答えながら地元でつくられた米に親しんだ。その後園児らは、炊きあがったできたてのご飯でおむすびに挑戦。「おいしくなあれ」と声をかけながら三角になるよう丁寧ににぎり、口いっぱいに頬張り笑顔を見せていた。
東近江市の担当職員は「自然豊かな環境で育った東近江市のお米の美味しさを再確認してもらうためにはまず食べてもらうことが大切。子どもたちにも知ってもらい、将来の消費拡大につながれば」と話し、今後も8日に合わせて啓発やイベント開催などを実施していくという。
<記事・写真: 滋賀報知新聞より>