東近江市の「東近江江州音頭普及愛好会」理事の丁野(ようの)永正さんが、北近江の戦国大名浅井長政を題材にした著書「小谷の龍」の改訂版を発刊し、愛好会会長の真鍮家(しんちゅうや)文好さんが、この改訂版を基に作詞した江州音頭のCDを制作した。いずれも6月10日に同時発売した。
↑写真:滋賀報知新聞より
八日市郷土文化研究会員でもある丁野永正さんが書いた小谷の龍は元々、浅井長政までの浅井氏3代を題材としていたが、自著の改訂にあたり、長政を中心とする内容に変更。史実の解説を減らして小説部分を増やすことで、織田信長と同盟関係にあった長政が裏切った背景を詳しく描写した。改訂に伴い、277ページから398ページに増加した。
この改訂版に基づいて、江州音頭3代目家元である真鍮家さんは、江州音頭に合うよう75調で作詞をした。弟子も太鼓や三味線で参加し、24分の音源をCDに収録した。
真鍮家さんは昨年から、地域の逸話や寺社の由来などを題材に、江州音頭の作詞を手掛けており、丁野さんの著書の改訂版も、江州音頭にすることを2人で企画した。
2人は「地域の歴史を江州音頭にすることで音頭に目を向けてもらい、滋賀の郷土芸能として知ってもらいたい」と話した。次回作として、東近江市発祥の木地師を題材とした著書の改訂と、江州音頭CD化も企画している。
書籍「小谷の龍」は税込み1500円、CDは1000円。東近江市の「東近江江州音頭会館」で販売している。
問い合わせ:
東近江江州音頭会館
東近江市八日市金屋2丁目6−25
050(5801)1169
https://www.city.higashiomi.shiga.jp/0000011442.html
<中日新聞より>