深いお付き合いをさせて頂くのが私たち介護職。
しかしながら、その方たちのそれまでの生き方に
触れることは出来ません。
若い頃、どんな性格でどのような家族関係であったのか
長年培われてきた生き様を見てきたわけではないので
今現在の本人、またはご家族の関係性により
判断するしかないわけです。
実子から虐待を受けているお年寄りがいます。
体力の衰えた高齢者に暴言をはき、暴力をふるうなんて・・・
誰もが一瞬、そう思ってしまいますよね。
ですが、深く聞き込んでいくと実子もまた本人から
暴力を受けて育っていたことが分かったりします。
家族間の心の問題はとてもデリケートで
本人の絶望はもちろん、実子も傷ついているんですね。
例えば、同居の嫁・姑
介護を受ける段階であれば、もうお嫁さんの天下に
なってはいるんだけども、それまでの生き様は・・・
私自身、自分が出来ないことは人にも強要できませんし
どちらかというと、お嫁さんの立場に共感することが
多いです。

つまり、本人にも問題あり。
誰でも、自分に都合の良いことしか言いません。
過去の自分を反省することもありません。
というか、忘れてしまうんでしょうね。
介護職を始めたばかりの頃は、鬼のような家族さんを見ると
大事にされていなくて気の毒に、と思うこともありましたが
今では、ここまで攻撃的になってしまったのにはよほどの
理由があったのだろうな・・・と。
つまり家族さんの関わり方は、要介護者の 『人となり』 で
手厚くも、距離を置かれるも決まるのだと思っています。
それに応じた支援をお願いするしかないところが
正直、辛いところなんですよね。。

